豊島ミホさんの'09年作品「純情エレジー」を読みました。セックスを題材にした短編集です。
「十七歳スイッチ」は、模試の追試を教室で二人きりで受けていた時、答案を見せてくれればやらせてあげると言ってきた女子と口論になったところを先生に見つかり、説教された帰りにセックスに誘われ、初体験をしてその女子をかわいいと見直した話。
「あなたを沈める海」は、今は小説家になって東京に住む元カレが、夏になると数日戻ってきてわたしとセックスしまくる話。
「指で習う」は、自分の開いた習字教室に来ている知恵遅れの青年に性の手ほどきをしながら、自分にセックスの全てを教えてくれた男を思い出す話。
「春と光と君に届く」は、何も期待せずに生きてきた俺が、交通事故で全身麻痺になり、初めて人に求めることの大切さを学ぶ話。
「スイカの秘密を知ってるメロン」は、見合い相手の子供を妊娠したにもかかわらず、それまで不倫を続けてきた、スイカ畑の持ち主の青年への思いが断ち切れない話。
「避行」は、小説家として上京し彼女もできたが、一年に一回帰郷して会う元カノが忘れられずにいる話。
「結晶」は、東京でモデルをしていたが、クビになり帰郷した同級生に再び輝いてほしいと思う話です。
「あなたを沈める海」と「避行」は、同じ話を話者を別にして語った作品でした。どれにも露骨なセックス描写があり、特に最初の3編はエロ小説とも言える過激さで、これまでの豊島さんの作品とは違うのでちょっと驚きました。しかし、どの作品も豊島さん特有のせつなさがあり、いかんともしがたい気持ちの持って行きようが見事に表現されていたように思います。本好きの方にはオススメです。
「十七歳スイッチ」は、模試の追試を教室で二人きりで受けていた時、答案を見せてくれればやらせてあげると言ってきた女子と口論になったところを先生に見つかり、説教された帰りにセックスに誘われ、初体験をしてその女子をかわいいと見直した話。
「あなたを沈める海」は、今は小説家になって東京に住む元カレが、夏になると数日戻ってきてわたしとセックスしまくる話。
「指で習う」は、自分の開いた習字教室に来ている知恵遅れの青年に性の手ほどきをしながら、自分にセックスの全てを教えてくれた男を思い出す話。
「春と光と君に届く」は、何も期待せずに生きてきた俺が、交通事故で全身麻痺になり、初めて人に求めることの大切さを学ぶ話。
「スイカの秘密を知ってるメロン」は、見合い相手の子供を妊娠したにもかかわらず、それまで不倫を続けてきた、スイカ畑の持ち主の青年への思いが断ち切れない話。
「避行」は、小説家として上京し彼女もできたが、一年に一回帰郷して会う元カノが忘れられずにいる話。
「結晶」は、東京でモデルをしていたが、クビになり帰郷した同級生に再び輝いてほしいと思う話です。
「あなたを沈める海」と「避行」は、同じ話を話者を別にして語った作品でした。どれにも露骨なセックス描写があり、特に最初の3編はエロ小説とも言える過激さで、これまでの豊島さんの作品とは違うのでちょっと驚きました。しかし、どの作品も豊島さん特有のせつなさがあり、いかんともしがたい気持ちの持って行きようが見事に表現されていたように思います。本好きの方にはオススメです。