'07年に刊行された複数の作家による料理をめぐる短編集「オトナの片思い」を読みました。
石田衣良「フィンガーボール」は、年下の男とディナーしながら夫のことを思う30代の女性の話。
栗田有起「リリー」は、恋をすると下痢をする女性の話。
伊藤たかみ「からし」は、何事にも無頓着な同棲相手がカレーにだけはこだわる話。
山田あかね「やさしい背中」は、ダッカに仕事で行った女性テレビディレクターが、同行したカメラマンに恋してしまう話。
三崎亜記「Enak!」は、風邪で体調を崩していた時に料理で助けてくれた「影なき者」のエナさんが、私がイラストレーターとしての仕事が軌道に乗った頃、周囲の迫害から逃れるために町を去りますが、私が成功して参加したパーティーにシェフとしてまたもてなしてくれたという話。
大島真寿美「小さな誇り」は、10才下の新入社員に恋してしまった30代の女性課長の話。
大崎知仁「ゆっくりさようなら」は、5年の結婚生活の後、突然離婚話を持ちかけられ、妻のいない生活になかなか順応できないという話。
橋本紡「鋳物の鍋」は、20代後半で離婚し、始めたコーヒーショップのバイトで知合った青年に心引かれつつも、友人に勧められた正社員の仕事にも心揺れるという話。
井上荒野「他人の島」は、海の近くの惣菜工場で働く私と外人のカルロスと借金を返すために働いていたシゲさんの心の交流の話。
佐藤正午「真心」は、バイトの娘の写真を撮ったことで、その娘が地元のアイドルになり、やがて有力企業の社長夫人になりますが、写真を撮った鰻屋の主人が事故に会ったことで再会し、駆落ちしてしまう話。
角田光代「わが葉の恋」は、10年付き合った恋人にふられ、離婚も経験した女性が、定食屋で会う青年にときめくだけで満足する話です。
やはり三崎さんのものが圧倒的に面白かったです。それに次ぐのは奇妙に幻想的な風景が描かれている井上さんの短編でしょうか。いずれにしても、三崎さんの短編を読むためだけでも読む価値のある本だと思います。オススメです。
石田衣良「フィンガーボール」は、年下の男とディナーしながら夫のことを思う30代の女性の話。
栗田有起「リリー」は、恋をすると下痢をする女性の話。
伊藤たかみ「からし」は、何事にも無頓着な同棲相手がカレーにだけはこだわる話。
山田あかね「やさしい背中」は、ダッカに仕事で行った女性テレビディレクターが、同行したカメラマンに恋してしまう話。
三崎亜記「Enak!」は、風邪で体調を崩していた時に料理で助けてくれた「影なき者」のエナさんが、私がイラストレーターとしての仕事が軌道に乗った頃、周囲の迫害から逃れるために町を去りますが、私が成功して参加したパーティーにシェフとしてまたもてなしてくれたという話。
大島真寿美「小さな誇り」は、10才下の新入社員に恋してしまった30代の女性課長の話。
大崎知仁「ゆっくりさようなら」は、5年の結婚生活の後、突然離婚話を持ちかけられ、妻のいない生活になかなか順応できないという話。
橋本紡「鋳物の鍋」は、20代後半で離婚し、始めたコーヒーショップのバイトで知合った青年に心引かれつつも、友人に勧められた正社員の仕事にも心揺れるという話。
井上荒野「他人の島」は、海の近くの惣菜工場で働く私と外人のカルロスと借金を返すために働いていたシゲさんの心の交流の話。
佐藤正午「真心」は、バイトの娘の写真を撮ったことで、その娘が地元のアイドルになり、やがて有力企業の社長夫人になりますが、写真を撮った鰻屋の主人が事故に会ったことで再会し、駆落ちしてしまう話。
角田光代「わが葉の恋」は、10年付き合った恋人にふられ、離婚も経験した女性が、定食屋で会う青年にときめくだけで満足する話です。
やはり三崎さんのものが圧倒的に面白かったです。それに次ぐのは奇妙に幻想的な風景が描かれている井上さんの短編でしょうか。いずれにしても、三崎さんの短編を読むためだけでも読む価値のある本だと思います。オススメです。