WOWOWシネマで、ジャ・ジャンクー監督・脚本の2015年作品『山河ノスタルジア』を見ました。作品の日本版公式サイトから、「物語」を転載させていただくと、
「1999年」
山西省・汾陽(フェンヤン)。小学校教師のタオは、炭鉱で働くリャンズーと実業家のジンシェンと幼なじみ。二人から想いを寄せられていたタオは、三人での友情を大切にしていた。内向的なリャンズーとは対照的に、自信家のジンシェンはタオの気を引こうとする。やがてタオはジンシェンからのプロポーズを受け入れ、傷心のリャンズーは街を出ていく決心をする。生まれた赤ん坊を抱きかかえるタオ。息子はドルにちなんで、“ダオラー”とジンシェンが名付けた。「チャン・ダオラー。パパが米ドルを稼いでやるよ」。タオはじっと、我が子を見つめていた━。
「2014年」
タオはジンシェンと離婚し、一人汾陽で暮らしていた。ダオラーは父親のジンシェンに引き取られ、上海の国際小学校に通っている。離れて暮らす我が子への想いを胸に過ごすタオ。
ある日突然、タオを襲う父親の死。悲しみに暮れるなか、タオは葬儀に出席するためダオラーを汾陽へ呼び戻す。会えなかった息子との時間を埋めようとするタオだったが、彼がジンシェンと共にオーストラリアに移住することを知らされる。
「2025年」
オーストラリア。父親と共に移住したダオラーは19歳になっていた。彼は長い海外生活で中国語が話せなくなり、孤独な日々を過ごしていた。父親との間にも確執が生まれ自らのアイデンティティを見失うなか、ダオラーはトロントから移住してきた中国語教師ミアと出会う。
自分と同じように異国の地で暮らすミアと心を通わせるうちに、いつしかダオラーはかすかに記憶する母親の面影を探しはじめる。(以上が「公式サイト」の「物語」。)
ベッドをともにしたダオラーとミア。ダオラーが母からもらった母の家の鍵を首から下げているのを知ったミアは、実際に母親に会いに行くべきだとダオラーに言い、自分も息子に会いにトロントへ行く決心をする。旅行代理店に行き、汾陽とトロントを巡る旅をしようとする二人だったが、店員が二人を親子扱いしたことから、ダオラーは激怒し、店を後にする。
激しい波しぶきをバックに、自らの行動を恥じるダオラーと、それを聞くミア。
一方、タオは今でも昔と同じように一人で餃子を作り、雪のちらつく中、犬の散歩に出かける。そして草原の中、犬のリードを手放すと、若い頃リャンズーやジンシェンとともに踊ったダンスを笑顔で踊り始めるのだった。
曲が流れだし、画面が抒情に陥ろうとするたびに、それを断ち切るがごとく画面が変わることが何度もありました。飛行機の墜落、ダンプからこぼれる大量の石炭、猛スピードで走る新幹線、タクシー、リャンズーを荷台に乗せたトラック、そしてもちろん列車など、乗り物が多く画面に映り、ラストシーンはまったく予想もつかない感動的なものでした。画面がスタンダードであったことも付け加えておきたいと思います。
「1999年」
山西省・汾陽(フェンヤン)。小学校教師のタオは、炭鉱で働くリャンズーと実業家のジンシェンと幼なじみ。二人から想いを寄せられていたタオは、三人での友情を大切にしていた。内向的なリャンズーとは対照的に、自信家のジンシェンはタオの気を引こうとする。やがてタオはジンシェンからのプロポーズを受け入れ、傷心のリャンズーは街を出ていく決心をする。生まれた赤ん坊を抱きかかえるタオ。息子はドルにちなんで、“ダオラー”とジンシェンが名付けた。「チャン・ダオラー。パパが米ドルを稼いでやるよ」。タオはじっと、我が子を見つめていた━。
「2014年」
タオはジンシェンと離婚し、一人汾陽で暮らしていた。ダオラーは父親のジンシェンに引き取られ、上海の国際小学校に通っている。離れて暮らす我が子への想いを胸に過ごすタオ。
ある日突然、タオを襲う父親の死。悲しみに暮れるなか、タオは葬儀に出席するためダオラーを汾陽へ呼び戻す。会えなかった息子との時間を埋めようとするタオだったが、彼がジンシェンと共にオーストラリアに移住することを知らされる。
「2025年」
オーストラリア。父親と共に移住したダオラーは19歳になっていた。彼は長い海外生活で中国語が話せなくなり、孤独な日々を過ごしていた。父親との間にも確執が生まれ自らのアイデンティティを見失うなか、ダオラーはトロントから移住してきた中国語教師ミアと出会う。
自分と同じように異国の地で暮らすミアと心を通わせるうちに、いつしかダオラーはかすかに記憶する母親の面影を探しはじめる。(以上が「公式サイト」の「物語」。)
ベッドをともにしたダオラーとミア。ダオラーが母からもらった母の家の鍵を首から下げているのを知ったミアは、実際に母親に会いに行くべきだとダオラーに言い、自分も息子に会いにトロントへ行く決心をする。旅行代理店に行き、汾陽とトロントを巡る旅をしようとする二人だったが、店員が二人を親子扱いしたことから、ダオラーは激怒し、店を後にする。
激しい波しぶきをバックに、自らの行動を恥じるダオラーと、それを聞くミア。
一方、タオは今でも昔と同じように一人で餃子を作り、雪のちらつく中、犬の散歩に出かける。そして草原の中、犬のリードを手放すと、若い頃リャンズーやジンシェンとともに踊ったダンスを笑顔で踊り始めるのだった。
曲が流れだし、画面が抒情に陥ろうとするたびに、それを断ち切るがごとく画面が変わることが何度もありました。飛行機の墜落、ダンプからこぼれる大量の石炭、猛スピードで走る新幹線、タクシー、リャンズーを荷台に乗せたトラック、そしてもちろん列車など、乗り物が多く画面に映り、ラストシーンはまったく予想もつかない感動的なものでした。画面がスタンダードであったことも付け加えておきたいと思います。