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森崎東監督『塀の中の懲りない面々』

2021-10-09 02:46:00 | ノンジャンル
森崎東監督、鈴木則文共同脚本の1987年作品『塀の中の懲りない面々』をWOWOWシネマで観ました。
 サイト「MIHOシネマ」のあらすじに加筆修正させていただくと、
「刑務所の中にいる囚人達が、看守の見張る中で入浴をしている。口笛を吹く囚人に対し、看守は厳しく律する。ここでは、口笛を少しでも吹くことすら許されていないのだ。しかし、囚人達は口笛くらいいいじゃないかと看守に喰ってかかる。中でも窃盗罪で捕まった安倍直也(藤竜也)は、強い口調で看守に物申している。
 ある日、囚人達が工場で木材切断の労働をしていた。新入りである飯田三郎はそこで、鼻に詰め物をしている。元医者である同じ囚人の西畑(植木等)は、気をつけないと源吉(なべおさみ)にチクられてしまうぞと三郎に注意する。案の定源吉から看守にそれが伝わり、三郎は身体検査を受ける羽目になる。
 直也は、塀の中の文豪として一目置かれていた。他の囚人達は、手紙を書くときはいつも直也に手伝ってもらっていた。
 刑務所の外。直也が服役前に離婚届を渡した恋女房の風見待子(小柳ルミ子)が営むバー「カサブランカ」で、直也の母が、待子宛ての直也からの手紙を読んでいる。もう一度復縁しないのかと尋ねる直也の母に待子は、もう男は懲り懲りだと答える。
 定年間近の看守である鉄っつぁん(江戸屋猫八)は、西畑に腰を診てもらっている。あまりに腰の硬い鉄っつぁんに西畑は、針でもあれば良いのだがと話す。
 舎房と工場の間に、検身所と呼ばれる所持品の検査場がある。まんまと針を入手した直也と西畑は、難なく検身所を通過して舎房へと戻る。しかし、舎房の中の囚人が騒ぎ出し、針が見つかってしまう。そして、直也は独房へと入れられてしまう。
 直也の独房の隣には、かつて小菅刑務所で一緒だったオカマの上洲河童(ケーシー高峰)がいた。河童は、大学生と仲良くしていたが、逃げられて恐喝してしまったのだった。しかし、中学生男子のグラビアを手に入れた河童は、もう何も未練はないのだと話す。
 西畑が大学で手術したことのある元患者が、刑務所の見学へとやってくる。彼は、それは弟だと嘘をつく。そのとき、囚人の小山忠造(花澤徳衛)が倒れてしまう。小山は、国公立の場所でしか窃盗をしない男で、刑務所の長老でもある。西畑は、医務官を呼んでほしいと看守に言う。看守は西畑に、指示をするなと言う。起き上がった小山は、大丈夫だと西畑に伝える。
 出所していた直也の囚人仲間が、再び刑務所へと戻ってくる。彼は、直也に教わった方法で詐欺を働いたが、失敗してしまったのだった。
 冬になり、牢獄の中は厳しい寒さに襲われていた。少しの風も受けたくない三郎は、目を閉じながら本を読み始める。そして、自分の過去を話し出す。
 三郎は、恋人とシャブをやっているときにガサ入れに入られた。三郎はとっさに、恋人の飼っていた犬の腹にシャブを隠す。見つけられない警察に恋人が暴言を吐くが、結局見つかってしまって刑務所にきてしまったのだ。
 かつて同じ町内会に住んでいて、小さいときから娘のように小山が可愛がっていた娘が慰問にくることになる。これは、小山のために直也が頼み込んで実現したことだった。しかし、小山は重病だと判断されて医療刑務所への移動を命じられてしまう。
 直也や三郎など、小山と同じ部屋の囚人達は小山を元気づけようとする。しかし、看守は厳しく彼らを律し、小山は医療刑務所へと運ばれていってしまう。小山と同じ部屋の囚人で、脱獄の日に備えて体を鍛えている城山(柳葉敏郎)は、このことがきっかけでより厳しく鍛え始める。
 春になり、西畑が出所する。直也は西畑に、待子に伝言を頼む。待子を愛しているが自信のない直也は、自分のことを待ってくれるかどうかを確認したかったのだ。
 「カサブランカ」へとやってきた西畑。直也と手紙のやり取りをしていた待子は、すぐに西畑に気づく。西畑は待子に、直也が待っていて欲しいと言っていたと伝える。
 刑務所内にヘリコプターが着陸する。それは、革命家でもある城山の同志達が城山を迎えるためによこしたヘリコプターだった。彼らは人質を取って、城山の解放を命じたのだ。城山は刑務所を出るとき、一緒に革命家として海外で活動しませんかと直也に声をかけるが、直也はそれを断る。
 看守長(山城新伍)を殴ってしまった直也は、懲罰房に入れられる。そこへ、絶縁した直也の両親が面会に訪れる。家族の中で、唯一直也に優しくしていた母親は、そこでも冗談を言って直也を笑わせる。母親は、自分の生きているうちに出所してくれと言い残して面会所を去っていく。
 面会が終わり、口笛を吹く囚人達が直也の前を通る。その中には、西畑の姿もあった。西畑は直也に、嬉しい知らせを届けたのだった。」

 有名な役者を惜しげもなく使った優れた映画でした。