明日はいよいよ総選挙の投票日ですね。この9年間の安倍・菅政治の是非が問われる選挙です。この9年間、政治は嘘と欺瞞にあふれ、貧富の差は拡大し、小泉純一郎首相の時から続く弱肉強食の世界がまた大きく展開されることとなりました。もし今度の選挙で自公が勝つようなことになれば、地球の温暖化はますます進み、原発への依存度も増し、悪いことだらけになるでしょう。そうすることを阻むためにも、絶対に自公にだけは(そして憲法の精神をないがしろにしている日本維新の会にも)一票を投じてはなりません。ちなみに私は護憲派の本流を行く社民党に入れようと思っています。
さて、恒例となった、東京新聞の水曜日に掲載されている斎藤美奈子さんのコラムと、同じく日曜日に掲載されている前川喜平さんのコラム。
まず10月24日に掲載された「「化石賞」ふたたび?」と題された前川さんのコラムを全文転載させていただくと、
「22日の本紙夕刊によれば、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書で、産業革命前からの気温上昇を1.5度以下に抑える対策として「石炭火力発電を平均12年以内に停止する必要がある」とした部分を、日本政府担当者が削除するように提案したという。日本政府の脱炭素への本気度が疑われる行動だ。
自民党の選挙公約を読んでみると「2030年度温室効果ガス46%削減、2050年カーボンニュートラル実現」という目標は書いてあるが、達成のための計画は書かれていない。もともと46%は小泉進次郎環境相(当時)が「おぼろげながら浮かんできた」と説明した数字だった。目標年度が近づいてきたら適当な理由をつけて先送りするつもりなのだろう。
原発再稼働やSMR(小型モジュール炉)の地下立地など原発の推進はしっかり書いてある一方、火力発電については「火力発言所の次世代化、高効率化」「火力の脱炭素化」などとあるだけで、停止する意思は全く示されていない。本気で化石燃料から脱するつもりはないのだ。このままでは今年のCOP26で日本は、COP25で受賞した不名誉な「化石賞」を再びもらうだろう。地球の存亡に関わる問題を電力会社の目先の利害で決めていいのか。今問われているのは有権者だ。」
また、10月27日に掲載された「平成の遺物」と題された斎藤さんのコラム。
「架空の国・J国はもっか選挙期間中である。
長年政権を握ってきたYO党の幹部が叫ぶ。
「みなさん、共産主義者に政権を渡してはいけません。YA党連合は共産主義なんですよ」
聴衆はキョトンとしている。「何いってんのあの人」「だよね。冷戦時代の人みたい」。そして二人は唱和する。「きっと新自由主義者だよ」
新自由主義は平成と呼ばれる時代のJ国を支配していた恐怖の思想だ。緊縮財政を進めたおかげで経済は低迷し、格差が拡大して、J国はボロボロになったのだ。
一方こちら新興のYU党。幹部が叫ぶ。「みなさん改革が必要です。昭和の時代のしくみを変えなければなりません」
聴衆はクスクス笑っている。「改革だってさ。ふっるぅ!」「頭が平成のままだよね」。改革は平成の緊縮財政の旗印だったのだ。そして二人は唱和する。「やーね、新自由主義者って!」
世界のトレンドは変化の中にあった。A国のBD政権すら積極財政に舵(かじ)を切った。YA連合がいう通り、J国を救う道もそれしかない。緊縮財政に疲れはて、その後世界を襲った感染症禍で傷を負ったJ国民には手当てが絶対必要なのだ。
焦った財務省の幹部は発言した。「YO党もYA党もバラマキだ」
聴衆は「あれこそ平成の遺物だわ」「バラマキ上等。バラマいてもらおうよ。」
どちらも一読に値する文章だと思います。
さて、恒例となった、東京新聞の水曜日に掲載されている斎藤美奈子さんのコラムと、同じく日曜日に掲載されている前川喜平さんのコラム。
まず10月24日に掲載された「「化石賞」ふたたび?」と題された前川さんのコラムを全文転載させていただくと、
「22日の本紙夕刊によれば、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書で、産業革命前からの気温上昇を1.5度以下に抑える対策として「石炭火力発電を平均12年以内に停止する必要がある」とした部分を、日本政府担当者が削除するように提案したという。日本政府の脱炭素への本気度が疑われる行動だ。
自民党の選挙公約を読んでみると「2030年度温室効果ガス46%削減、2050年カーボンニュートラル実現」という目標は書いてあるが、達成のための計画は書かれていない。もともと46%は小泉進次郎環境相(当時)が「おぼろげながら浮かんできた」と説明した数字だった。目標年度が近づいてきたら適当な理由をつけて先送りするつもりなのだろう。
原発再稼働やSMR(小型モジュール炉)の地下立地など原発の推進はしっかり書いてある一方、火力発電については「火力発言所の次世代化、高効率化」「火力の脱炭素化」などとあるだけで、停止する意思は全く示されていない。本気で化石燃料から脱するつもりはないのだ。このままでは今年のCOP26で日本は、COP25で受賞した不名誉な「化石賞」を再びもらうだろう。地球の存亡に関わる問題を電力会社の目先の利害で決めていいのか。今問われているのは有権者だ。」
また、10月27日に掲載された「平成の遺物」と題された斎藤さんのコラム。
「架空の国・J国はもっか選挙期間中である。
長年政権を握ってきたYO党の幹部が叫ぶ。
「みなさん、共産主義者に政権を渡してはいけません。YA党連合は共産主義なんですよ」
聴衆はキョトンとしている。「何いってんのあの人」「だよね。冷戦時代の人みたい」。そして二人は唱和する。「きっと新自由主義者だよ」
新自由主義は平成と呼ばれる時代のJ国を支配していた恐怖の思想だ。緊縮財政を進めたおかげで経済は低迷し、格差が拡大して、J国はボロボロになったのだ。
一方こちら新興のYU党。幹部が叫ぶ。「みなさん改革が必要です。昭和の時代のしくみを変えなければなりません」
聴衆はクスクス笑っている。「改革だってさ。ふっるぅ!」「頭が平成のままだよね」。改革は平成の緊縮財政の旗印だったのだ。そして二人は唱和する。「やーね、新自由主義者って!」
世界のトレンドは変化の中にあった。A国のBD政権すら積極財政に舵(かじ)を切った。YA連合がいう通り、J国を救う道もそれしかない。緊縮財政に疲れはて、その後世界を襲った感染症禍で傷を負ったJ国民には手当てが絶対必要なのだ。
焦った財務省の幹部は発言した。「YO党もYA党もバラマキだ」
聴衆は「あれこそ平成の遺物だわ」「バラマキ上等。バラマいてもらおうよ。」
どちらも一読に値する文章だと思います。