ジャン=ピエール・メルヴィル監督・脚本・撮影の1958年作品『マンハッタンと二人の男』をDVDで観ました。
サイト「MIHOシネマ」のあらすじに加筆修正させていただくと、
「クリスマスイブの前日。都市開発に取り残された一本のガス燈に照らされる子供たち。アイルランドとイタリア、それからユダヤ人の子。彼らは国連ビルの根元にある公園で遊んでいた。
国連ビルの中では、新たな参加国の承認手続きが行われていた。新参加国の声明がマスコミを通じて世界中に届けられ、後の世のためにレコードに記録される。
フランス通信社にも、記者が起こした記事が送られた。編集部が文章の校正をしていると、気になる文言を見つけた。代表者が会議を欠席した国があったというのだ。それもその国はなんと、自国らしい。編集長は、マンハッタンに土地勘のあるモロー(ジャン=ピエール・メルヴィル)にフランス代表F・ベルチエの消息と姿を消した理由を自分と一緒に調べるように命じた。編集長は手がかりを得るために、マッキミーを訪ねるよう指示をした。
マンハッタンの町を歩くモロー。地下鉄に乗り、彼は公務局を訪ね、そこで勤めるマッキミーと会った。マッキミーは名記者として名高いモローの評判を知っており、彼の訪問を歓迎した。新加入国の是非について、東西の意見が割れている中、投票を棄権するために議会を欠席するのは意義のあることだと語るマッキミー。しかし、ベルチエの行方は家族にも知らされていない。そこが妙だとマッキミーは言った。マッキミーはベルチエのことを戦前はよくいた、お人よしの政治家だと語った。
モローは信頼を置く写真家のデルマス(ピエール・グラッセ)を訪ねた。デルマスは散らかった部屋で女と寝ていた。目覚めたデルマスにベルチエの娼婦について尋ねると、デルマスは数枚の写真を渡した。そこに写っていたのは、ベルチエと親しげにする数人の女の姿だった。二人は車に乗り、取材に向かう。そんな二人を尾行する、一台の車があった。
マーキュリー劇場に着いた二人は、ネルソンという名の女優に話を聞く。しかし、彼女は舞台の最中だった。朝の便で原稿を届けたいモローは、ネルソンのカラー写真を一面に載せると約束して幕間に取材を申し込んだ。彼女が言うには、ベルチエと共にいたのは、地方巡業中の仕事で関わったからだという。彼女はベルチエの失踪に関わりが無いと判断したモローとデルマスは、次の女の下に向かった。
歌手のバージニーはキャピトルという収録スタジオでジャズボーカルの録音をしていた。彼女に話を聞くと、ベルチエとは古くからの友人だと言い、彼がマンハッタンに来ていることは知らなかったと言う。当てが外れた二人は、デルマスの提案で、外交官専門の娼婦に話を聞いてみることにした。
グロリアという名の娼婦にベルチエのことで知っていることを教えて欲しいと頼むモローとデルマス。だが、グロリアの話によれば、ベルチエが彼女の職場を訪れたことは無く、彼女も名前を聞いたことしかないと言った。
三枚目の写真には、バーレスクの踊り子、リードが写っていた。彼女を訪ねに向かうが、二人は劇場で追い出されてしまう。諦めて夕食を取ることにした二人は、レストランのラジオから流れるニュースで、ネルソンが幕間の間に手首を切り、自殺を図ったことを知る。二人は彼女が運ばれたというルーズベルト病院に向かった。
病院に着いたモローは、ネルソンに自殺の理由を聞く。しかし、ネルソンは記者のモローを警戒し、本音を語ろうとはしなかった。モローはネルソンがベルチエの情婦だろうとかまをかける。すると、ネルソンは観念し、理由を語った。彼女はベルチエが死んだと確信したから、後を追おうとしたのだと言う。だが、それ以上のことを語ろうとはせず、グロリアに追及を任せることにした。ネルソンは自分が家に帰ると、アパートに死んだベルチエがいたと渋々白状した。
モローとグロリアがネルソンのアパートを調べると、彼女の供述通り、そこにはベルチエの死体があった。モローは編集長にベルチエのことを報告する。
戦時中、ベルチエと親交があった編集長は、ベルチエの不名誉を隠すことにした。グロリアは編集長にネガを奪われた。
儲けを取り戻したいグロリアは、ベルチエが死んだことを他の女性たちに教え、泣き崩れる姿を写真に収めようとした。撮影した写真を他の新聞社に売ろうとしたデルマスだが、死者の尊厳を守るようモローに説得され、ネガを排水溝に棄てた。そして朝の舗道を歩くデルマスは、やがて笑い出すのだった。」
マンハッタンの夜でオールロケーションで撮られたこの映画はジャズを多用しています。特にモローらの車が尾行される場面では、唐突にジャズの音楽が流れ、ゴダールの『勝手にしやがれ』の先取りをしていたことが分かりました。
サイト「MIHOシネマ」のあらすじに加筆修正させていただくと、
「クリスマスイブの前日。都市開発に取り残された一本のガス燈に照らされる子供たち。アイルランドとイタリア、それからユダヤ人の子。彼らは国連ビルの根元にある公園で遊んでいた。
国連ビルの中では、新たな参加国の承認手続きが行われていた。新参加国の声明がマスコミを通じて世界中に届けられ、後の世のためにレコードに記録される。
フランス通信社にも、記者が起こした記事が送られた。編集部が文章の校正をしていると、気になる文言を見つけた。代表者が会議を欠席した国があったというのだ。それもその国はなんと、自国らしい。編集長は、マンハッタンに土地勘のあるモロー(ジャン=ピエール・メルヴィル)にフランス代表F・ベルチエの消息と姿を消した理由を自分と一緒に調べるように命じた。編集長は手がかりを得るために、マッキミーを訪ねるよう指示をした。
マンハッタンの町を歩くモロー。地下鉄に乗り、彼は公務局を訪ね、そこで勤めるマッキミーと会った。マッキミーは名記者として名高いモローの評判を知っており、彼の訪問を歓迎した。新加入国の是非について、東西の意見が割れている中、投票を棄権するために議会を欠席するのは意義のあることだと語るマッキミー。しかし、ベルチエの行方は家族にも知らされていない。そこが妙だとマッキミーは言った。マッキミーはベルチエのことを戦前はよくいた、お人よしの政治家だと語った。
モローは信頼を置く写真家のデルマス(ピエール・グラッセ)を訪ねた。デルマスは散らかった部屋で女と寝ていた。目覚めたデルマスにベルチエの娼婦について尋ねると、デルマスは数枚の写真を渡した。そこに写っていたのは、ベルチエと親しげにする数人の女の姿だった。二人は車に乗り、取材に向かう。そんな二人を尾行する、一台の車があった。
マーキュリー劇場に着いた二人は、ネルソンという名の女優に話を聞く。しかし、彼女は舞台の最中だった。朝の便で原稿を届けたいモローは、ネルソンのカラー写真を一面に載せると約束して幕間に取材を申し込んだ。彼女が言うには、ベルチエと共にいたのは、地方巡業中の仕事で関わったからだという。彼女はベルチエの失踪に関わりが無いと判断したモローとデルマスは、次の女の下に向かった。
歌手のバージニーはキャピトルという収録スタジオでジャズボーカルの録音をしていた。彼女に話を聞くと、ベルチエとは古くからの友人だと言い、彼がマンハッタンに来ていることは知らなかったと言う。当てが外れた二人は、デルマスの提案で、外交官専門の娼婦に話を聞いてみることにした。
グロリアという名の娼婦にベルチエのことで知っていることを教えて欲しいと頼むモローとデルマス。だが、グロリアの話によれば、ベルチエが彼女の職場を訪れたことは無く、彼女も名前を聞いたことしかないと言った。
三枚目の写真には、バーレスクの踊り子、リードが写っていた。彼女を訪ねに向かうが、二人は劇場で追い出されてしまう。諦めて夕食を取ることにした二人は、レストランのラジオから流れるニュースで、ネルソンが幕間の間に手首を切り、自殺を図ったことを知る。二人は彼女が運ばれたというルーズベルト病院に向かった。
病院に着いたモローは、ネルソンに自殺の理由を聞く。しかし、ネルソンは記者のモローを警戒し、本音を語ろうとはしなかった。モローはネルソンがベルチエの情婦だろうとかまをかける。すると、ネルソンは観念し、理由を語った。彼女はベルチエが死んだと確信したから、後を追おうとしたのだと言う。だが、それ以上のことを語ろうとはせず、グロリアに追及を任せることにした。ネルソンは自分が家に帰ると、アパートに死んだベルチエがいたと渋々白状した。
モローとグロリアがネルソンのアパートを調べると、彼女の供述通り、そこにはベルチエの死体があった。モローは編集長にベルチエのことを報告する。
戦時中、ベルチエと親交があった編集長は、ベルチエの不名誉を隠すことにした。グロリアは編集長にネガを奪われた。
儲けを取り戻したいグロリアは、ベルチエが死んだことを他の女性たちに教え、泣き崩れる姿を写真に収めようとした。撮影した写真を他の新聞社に売ろうとしたデルマスだが、死者の尊厳を守るようモローに説得され、ネガを排水溝に棄てた。そして朝の舗道を歩くデルマスは、やがて笑い出すのだった。」
マンハッタンの夜でオールロケーションで撮られたこの映画はジャズを多用しています。特にモローらの車が尾行される場面では、唐突にジャズの音楽が流れ、ゴダールの『勝手にしやがれ』の先取りをしていたことが分かりました。