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ジャン=ピエール・メルヴィル監督『海の沈黙』

2021-10-13 01:34:00 | ノンジャンル
 ジャン=ピエール・メルヴィル監督・製作の長編第一作であり1947年作品でもある『海の沈黙』をDVDで観ました。
 サイト「MOVIE WALKER PRESS」のストーリーに加筆修正させていただくと、
「「ナチス・ドイツによる暴虐の数々が人々の記憶の中にとどまる限り、本作が独仏間の問題を解決することはない」の字幕。1941年、ドイツ占領下のフランスの地方都市。ある冬の日、姪(ニコル・ステファーヌ)と暮らす老人(ジャン=マリー・ロバン)の家にドイツ将校ヴェルナー・フォン・エーブルナック(ハワード・ヴェルノン)が同居することになる。フランス語を話せる彼は、同居することの非礼を詫び、“自国を愛する人を尊敬する”と告げる。ヴェルナーは、老人と娘に敬意を表して礼儀正しく接するが、老人と姪は彼がいないかのようにふるまうのだった。
 一ヶ月が過ぎた寒い夜、ヴェルナーは暖炉に当たりながら語り始める。作曲家の彼は、父親の影響で幼い頃からフランス文化に憧れ、この戦争でドイツとフランスが結婚することで文化が融合し、両国によい結果をもたらすと信じていた。『美女と野獣』の物語に例えて、フランスが美女でドイツが野獣であると。
 またある日にはオルガンでバッハを演奏し、“バッハは人間離れしているが、自分は人間の音楽を書きたい”とも言う。こうしてヴェルナーが1人で語り、老人と姪が沈黙で答える時間が毎晩続いた。だが、2週間の休暇を得て初めてパリを訪れたヴェルナーは、帰ってくると居間に姿を見せなくなる。ある夜、軍服で2人の前に現れたヴェルナーは、パリでの出来事を語り始める。パリで、詩人だった友人から1日に2000人を殺せるガス室の話を聞いた彼が、“フランスとドイツの結婚”についての持論を語ると、占領の目的はフランスを叩き潰すためだと周囲の将校に反論されたという。ナチスの残虐性を当然のことと考える将校たちの言葉に絶望した彼は、帰ってきてからの町の人々の視線に耐えられなかったのだ。
 そして彼は、明日、戦場へ向かう決心をしたことを告げる。そして最後に「さようなら」というヴェルナーに、姪は初めて口をきいて「さようなら」と答えるのだった。
 翌朝、家を発とうとしたヴェルナーは、机の上に本が置かれていることに気付く。そこには“罪深き命令に従わぬ兵士は素晴らしい”と書いた記事が挟まれていた。それは、老人が彼に贈った言葉だった。「1941年10月、本書は愛国者の尽力でナチ占領下1942年2月20日に出版された」の字幕が示されて映画は終わる。」

 ほとんどが叔父のナレーションとヴェルナーの独白で占められていて、ニコル・ステファーヌの美しさを堪能できました。特にラストでヴェルナーの目を見て「さようなら」を言う彼女の表情はとても美しいものだったと思いました。