クラブハウスで島根がテーマの川柳を発表し合うお部屋を開きました。クラブのメンバーだけでなく県外の方々もご参加くださり盛り上がりました。ご本人の了解を得て掲載させていただきます。
T本さん
宍道湖の しじみ 白魚 七珍味
飛び立とう 江島大橋 アクセル・オン
島根では 新規就農 定年後
Zヤマさん
ビンクロの エモいわれぬ 漁師飯
(ビンクロはべらのことです。浜田ではトンケイと呼びます。漁師さんは沖で干して焼いたものを使うので、おそうめんなどの美味しい出汁が出るのです)
お山より 小都が見える 津和野まち
今はなき 馬が争う 競馬場
(益田市は競馬が行われていて、馬が走る姿を見ることができたのです)
清らかな 流れを持つつ 高津川(日本一、澄んだ川と言われてます)
Y子さん
宍道湖に 夕日が沈む 城下町
オススメは 聞いても出ない 地元店
秋にはね ぶどうを食べて 美味しいよ
K菜さん
神の国 出雲にいつか 行きたいよ
お土産の 返しは天然 のどぐろだ
島根っ娘いう 都会の人は 嘘をつく
出雲神 島根弁で 知らせるか
島根県 クラブハウスで 耳にして 田舎ということ よくわかる
K子さん
関東に 生まれて出雲 まだ知らず
N子さん
斐伊川を 超えて故郷 神迎え
だらつけは 漬物じゃない 馬鹿馬鹿しい
島根の湯 美肌の美人を 作ります
神様は 密じゃないの 神迎え
T兄さん
宍道湖の しじみ汁飲んで 生き返る
津和野路を 散歩しながら こい眺め
神無月 神様どこだ 出雲かな
Tらくさん
右ですか左ですかと聞かれるが 田舎者なら言わずもがなだよ
(鳥取島根の違いが都会人にはわかりにくい)
素晴らしい作品ばかりでした。優勝はどの句だったでしょう?
Y子さんの
宍道湖に 夕日が沈む 城下町
でした。松江の風景は宍道湖の夕日に象徴されます。城下町の佇まいも盛り込んであります。素直さが評価されました。
優秀賞は
Zヤマさんでどれも島根の情景が目に浮かぶのが素晴らしいとのことでした。
ビンクロの エモいわれなぬ 漁師飯
面白川柳としては
N子さんの
だらつけは 漬物じゃない 馬鹿馬鹿しい
(出雲では、馬鹿馬鹿しいことを、だらつけと言うのです)
さて ここからは私の川柳です。*マークは皆様にご披露したものです。
*なんだそれ 花の名前か マンチャラゲ
(まんちゃらげなとは幼稚なことなんです。花の名前じゃありません)
すすすとは ししすのことよ 出雲菓子
(ししすとは田んぼに積んである藁ですが、それを見立てた美味しいお饅頭があります。出雲弁でしはすと発音するのでこのようになります)
すずみとは しじみのことよ 出雲弁
連休は 牡丹が綺麗よ 大根島
*はあ?という 言葉がぐさり 石見弁
やんにゃかあ まあかあとは 感嘆詞
(困ったなあ! と言う代わりに やんにゃかあまあかあ!と言います)
かー・はーも 感嘆詞だよ 石見弁
*すまねには 鼻突きバスは もうおらん
(昔は、鼻突きバスが行き交っておりました。まだ走っとると勘違いされている方もいらっしゃるようです)
ぶちうまい 食べ物いっぱい 島根県
(ぶちうまいを つけるお店や商品があります)
*あがあこがあ そがあどがあは 指示語だよ
(あれや これや という意味で使われています。出雲では あげ、こげ、そげ、どげに変わります)
いずもへは 神在月に きんちゃいね(西部の言い方)
(島根県の西に行くほど、さいではなくちゃいになります)
いずもへは 神在月に きてごしない(東部の言い方)
(ごせには、お願いの気持ちが入っています)
*出雲弁 おずずおばばで 堪能に
(おずずはおじいさん、おばばはおばあさんです。出雲弁の使い手です)
*さばるのは ねんたなんだよ 出雲弁
(ねんたがさばる は 眠たい という意味です)
*さばるのは ぞんぞもあるよ 出雲弁
(ぞんぞがさばる は ぞくっとする という意味です)
*だんだんで 感謝の気持ち 表そう
(出雲弁では、だんだんはありがとうという意味です)
*バンズとは パンではないよ 出雲弁
(こんばんわは、ばんずますて です)
あんな人を ひやこっちゃん さらんかー
(あそこの人を呼んでください)
野良猫を ばんたろうと呼ぶ 岡見町
(浜田市の西のにある岡見に生息する猫をばんたろう猫と呼びます。私が高校生のとき岡見のSくんのばんたろう猫のコロちゃんがボスだったようで、精力もあったようで、一時期コロちゃん柄の子猫が増えたそうです)
*えんにょうは 尼僧の名前 と違います
*えんにょうは 強調する言葉です(very)
(思う存分 とか せいぜい という意味で形容詞や動詞を強調します。えんにょうしんさい と使います)
みてるとは 無くなることを 意味します
(満たしたいという願望が盛り込まれているんです)
どの道も 三階山に 通じとる(浜田市)
(道をどんどんすすむと最後は三階山の山頂に行くのです)
にしはまだ、もうすうおりい でおりました
(JRの駅、浜田、西浜田、周布、折居 おじいさんおばあさんが、うっかり折居の駅で列車を降りてしまったという話を浜田の年寄りが話して聴かせます。)
ジェラートは あいすくりーむと どう違う?
(三隅町の楓ジェラートはおしゃれな店)
*源氏巻 かぶりつくんは やめんさい
(津和野町の銘菓源氏巻は、なるべく適当な大きさに切ってお食べください)
和木の人 バルチック艦隊を 救ったよ
(当時の江津市和木町の人々は日本海海戦で破れたロシア人を救助して手厚く介抱したんです。島根の人々のあたたかさを象徴するエピソードなんです)
しばき回す まわすをつけると 強くなる
(叩き回す、しゃき回す、などがあります。さで込む、煮やしあげるなどもあります)
魚見て やれ、しごしようかいと いう老人
(さてこれから魚の処理をしましょうという意味です。やれ、◯◯◯◯ かい は近未来系の言い方です。)
*うっぷるい あんた漢字で かけるかな
(十六島と書きます)
十六島の ノリがなくては 雑煮無理
(松江、出雲のお雑煮は欠かせません)
石見では 黒豆入れんと 雑煮無理
(島根県西部のお雑煮には、年齢と同じ数の黒豆をトッピングします)
神楽面 石見の家の 守り神
(鬼面が飾ってあっても、子供達は怖がりません)
都入り 語尾直しても だめだけえ
(石見弁は、語尾を直すと共通語に近くなりますが、うっかり方言が出てしまうんです)
月明かり、海が銀色 東波子
(波子の海岸にお住いの方にお聞きして作りました。月夜の晩は海が銀色に光るそうです)
トンコロを バカにせんでよ 美味だけえ
(トンコロイワシはメギスのことです。白身で上品な味ですが、価格が安いので、食べ物じゃないとぞんざいに扱う地元の人がいらっしゃるんです。😠)
真夜中に 幽霊出るんよ 畳が浦
*薔薇パンは、子どもの憧れ クリーム美味い
松江では たぬきケーキが 待っとるよ
*エメラルドに 海色変われば 春近し
空と海 白い砂浜 青に映え
(トップの画像の通り、島根の海は白い砂浜が広がっております)
安来には どじょうすくいの おかみいる
(足立美術館横のさぎの湯温泉の旅館、竹葉の名物女将のことです)
*東北はさぞかし寒いと心配され
(島根が日本列島のどこに位置するか、理解しておられない方もいらっしゃいます。悲しいです)
いかがでしたか? またしばらくして、川柳が溜まったら、第2回を開催する予定です。トップの画像は、浜田市国府海岸の千畳苑のレストランから見える風景です。
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