きょう1月20日は、二十四節気の大寒(だいかん)。
小寒から2月4日の立春までの30日間を寒の内(かんのうち)といい、
大寒はそのまん中で、1年中で最も寒い時季です。
寒の内は、庭木にも「寒肥」を施す時期なのですが、
お正月から用事が混んでいたり体調が悪くなったりして、
大寒に突入してしまいました。
今月中の寒肥はあきらめて、2月に入ってからにしましょう。
体調は少し良くなったので、夕方買い物に出かけました。
外は小雨まじりで寒くて、久しぶりに外出したのでちょっと疲れました。
昨日投開票の奥縄・名護市長選は、
辺野古移設反対の稲嶺進さんが、移設推進候補に大差をつけて再選されました。
国や県に対して、名護市民が「辺野古移設にノー」を突き付けた形です。
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昨日投開票の奥縄・名護市長選は、
辺野古移設反対の稲嶺進さんが、移設推進候補に大差をつけて再選されました。
国や県に対して、名護市民が「辺野古移設にノー」を突き付けた形です。
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名護市長選:稲嶺氏大勝 辺野古移設にノー 2014年1月20日 沖縄タイムス 【名護市長選取材班】任期満了に伴う名護市長選挙は19日投開票され、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する現職の稲嶺進氏(68)=無所属、社民、共産、社大、生活推薦=が1万9839票を獲得し、移設推進を掲げた新人の末松文信氏(65)=無所属、自民推薦=に4155票の大差をつけ再選を果たした。仲井真弘多知事の辺野古埋め立て承認後、初めての市長選は辺野古移設問題が最大の争点となり、稲嶺氏が当選したことで、地元市民が辺野古移設に「反対」の明確な意思を突き付けた。 稲嶺氏は市長の権限で移設工事に必要な許認可を拒否すると明言している。安倍政権は選挙結果にかかわらず移設を推進する考えだが、市民の信任を大義に稲嶺氏が権限を行使すれば難航は必至で、日米両政府が進める移設計画の実現は極めて困難な状況となる。 日米両政府が1996年に普天間返還を合意し、移設先が辺野古に決まって以降の5回の市長選で、「推進」と「反対」を明確に掲げた候補による一騎打ちは今回が初めて。移設の是非を問う「住民投票」の意味合いも帯びていた。 仲井真知事は昨年末、辺野古埋め立てを承認。今回の市長選は知事の判断の是非を問う事実上の信任投票でもあった。県議会では野党・中立会派によって知事への辞任要求決議がなされており、稲嶺氏の再選で知事の求心力低下は避けられず、11月の県知事選にも大きく影響するのは必至だ。 稲嶺氏は国内外から注目が集まった普天間問題で「海にも陸にも新しい基地は造らせない」と訴え、多数与党の市議団や市民からの支持を拡大。保守・革新や政党の枠にとらわれず、市民を中心とした草の根の運動が再選の大きな原動力となった。 辺野古推進を掲げた末松氏は移設に協力すれば得られる米軍再編交付金など政府による振興策をもとに地域経済、医療、教育の拡充を公約に掲げた。知事や自民党の県関係国会議員5人をはじめ、政府や自民党本部の全面的な支援を受けたが支持は広がらなかった。 当日有権者数は4万6582人。投票率は前回から0・25%減の76・71%だった。 稲嶺進(いなみね・すすむ) 1945年7月生まれ。名護市三原(旧久志村)出身、市大北在住。琉球大法文学部卒。72年に名護市役所入り。総務部長、収入役などを歴任。2004年から08年まで市教育長を務めた。10年1月の市長選に初当選。 埋め立て協議「断る」稲嶺氏 4155票差で再選した稲嶺進氏は「市民の良識を示してもらった」と有権者に感謝した。「選挙戦は日を追うごとに支援の高まりを全身で受け止め、きょうの日を迎えられた」と振り返った。 選挙結果にかかわらず、辺野古移設の姿勢を崩さない日米両政府には「名護市域の財産や環境、市民の安心安全をしっかり管理し守る責務がある」と強調。政府が移設に向けて名護市との協議を求めた場合には「埋め立てが前提である協議ならば、私はすべてお断りする」と断言した。 「辺野古に新しい基地は要らない」と強調し、米国に対しても「私たちは誰も望んでいない」と訴えた。 勝因については、辺野古移設に対し「推進」か「反対」かの対立軸が明確化したことで「争点が分かりやすく、(有権者が)意思表示できた」と分析した。 |
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【社説】名護市長選 「辺野古」強行許されぬ 2014年1月20日 中日新聞 沖縄県の名護市長選で、市民の意思が明確になった。政府はこの事実を重く受け止め、米軍普天間飛行場の同市辺野古への移設を強行してはならない。 それでも日本政府は、米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)の辺野古沿岸部への「県内」移設を強行しようというのだろうか。 辺野古移設の是非が問われた名護市長選である。反対する現職、稲嶺進氏(68)が、賛成する自民党推薦の新人、末松文信氏(65)を破り、再選された。 安倍内閣が強力に推進し、仲井真弘多沖縄県知事が追認した辺野古移設に反対する、名護市民の明確な意思表示である。 民主国家と言えるか 菅義偉官房長官は、市長選の結果は辺野古移設には「全く影響はない。国民の生命、財産を守る観点からも予定通り進めさせてほしい」と述べた。稲嶺氏勝利を見越して予防線を張ったのだろう。 果たしてそうだろうか。 外交、安全保障は国の役割だ。日米安全保障条約上、基地提供の義務を負うのは日本政府である。 しかし、米軍基地は地元の住民に大きな負担を強いる。騒音や事故、米兵らの犯罪、そして戦争への加担という精神的重圧だ。 基地の安定的提供には周辺住民の理解が欠かせない。反対意見が多数を占めるにもかかわらず、押し付けるのは民主主義国家と言えず、どこかの専制国家と同じだ。 ましてや、沖縄には在日米軍基地の約74%が集中している。 危険な普天間飛行場の返還は急務だが、名護市民がこれ以上の基地負担を拒み、稲嶺氏も市長権限で移設阻止の構えを見せる以上、「国外・県外」移設に切り替えた方が、返還への早道ではないか。 米軍基地負担の県内たらい回しにすぎない辺野古移設を、もはや強行してはならない。 知事判断への不信任 昨年十二月二十七日、仲井真知事は、辺野古沿岸部に代替施設を建設するために政府が許可申請した海面の埋め立てを承認した。市長選で稲嶺氏の当選が決まった後では許可しにくくなるため、駆け込みで手続きを進めたのだろう。 仲井真氏は再選された二〇一〇年の県知事選で普天間飛行場の県外移設を公約し、その後も県民の反対が強い県内移設は「事実上不可能」と繰り返し強調していた。 県外移設を求める考えに変わりないと、仲井真氏は強弁しているが、県内移設のための埋め立てを承認することはやはり、公約違反ではないのか。公約と違う政策を進めるのなら、辞職して県民に信を問い直すのが筋だ。 今回の市長選は知事の埋め立て承認後、初めての関係自治体の首長選でもある。辺野古移設に反対する候補が勝利した選挙結果は知事の判断に対する不信任だと、重く受け止めなければならない。 公約違反は知事だけではない。 一二年の衆院選で、自民党本部は普天間問題を公約に明記せず、沖縄の同党公認候補はそれぞれ県外移設を訴えた。一三年参院選では党本部は県内移設を掲げたが、党沖縄県連は県外移設を「地域公約」として訴えた経緯がある。 国政選挙で自民党を支持した沖縄の有権者にとって県外移設こそ自民党との契約だ。 にもかかわらず、党沖縄県連は県内移設容認に転換し、仲井真知事の埋め立て許可を後押しした。 このまま県内移設を推進する立場に立つのなら、公約違反との批判は免れまい。沖縄選出の自民党国会議員は全員、潔く辞職し、四月の統一補欠選挙で有権者の信を問い直すべきである。 仲井真知事や自民党沖縄県連に公約違反を迫ったのは、安倍晋三首相率いる内閣であり党本部だ。 年間三千億円台の沖縄振興予算という「アメ」と、危険な普天間飛行場の固定化という「ムチ」をちらつかせて辺野古移設を迫る手法は、名護市民に拒絶された。無視し得ない民意の高まりだ。 琉球新報など地元メディアの県民世論調査で、知事の埋め立て承認を支持する回答は34・2%で、不支持は61・4%。しかし、共同通信の全国世論調査では、承認を評価する回答は56・4%、評価しないは30・7%と、全く逆だ。 人ごとで済まされぬ この世論調査からうかがえるのは、米軍基地負担は沖縄県民が受け入れて当然という、本土の側にある、どこか人ごとの空気だ。 日米安保体制が日本と周辺地域の平和と安全に不可欠と言うのなら、その基地負担は沖縄に押し付けず、国民が可能な限り等しく負うべきである。本土の側にその覚悟がないのなら、日米安保体制の重要性を口にする資格などない。 本土による沖縄への基地押し付けや差別的政策は、もはや許されない。名護市長選の結果は、われわれにそう語りかけてくる。 |
社説:名護市長選―辺野古移設は再考せよ 2014年1月20日(月)付 朝日新聞 名護市辺野古への基地移設に、地元が出した答えは明確な「ノー」だった。 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先とされる名護市の市長に、受け入れを拒否している稲嶺進氏が再選された。 沖縄県の仲井真弘多(ひろかず)知事は辺野古沖の埋め立てを承認したが、市長選の結果は移設計画や政府の手法への反発がいかに強いかを物語る。強引に事を進めれば大きな混乱を生む。政府は計画を再考すべきだ。 名護市長選で基地移設が争点となるのは5回目だ。 昨年末の知事の承認によって、日米両政府の合意から18年間進まなかった移設計画は一つのハードルを越えた。今回の市長選ではこれまで以上に「基地」が問われた。 移設反対派は地元の民意を示す最後の機会ととらえた。一方、推進派の末松文信氏側には連日、大臣や知事、自民党国会議員が応援に入り、国や県とのパイプを強調。基地受け入れの見返りに国から交付される米軍再編交付金などを使った地域振興策を訴え続けた。 しかし、振興策と基地問題を結びつけて賛否を迫るやり方には、名護市だけでなく、沖縄県内全体から強い反発がある。当然だろう。 知事が承認にあたり安倍首相と振興予算の確保などを約束したことに対しても、「カネ目当てに移設を引き受けた、という誤ったメッセージを本土に発信した」と批判が上がった。知事は県議会から辞職要求決議を突きつけられる事態となった。 極めつきは自民党の石破幹事長の発言だろう。市長選の応援で「500億円の名護振興基金を検討している」と演説し、その利益誘導ぶりは有権者を驚かせた。稲嶺氏は「すべてカネ、権力。そういうことがまかり通るのが日本の民主主義なのか」と痛烈に批判した。 この選挙をへてなお、政府は辺野古移設を計画どおり推進する方針だ。 稲嶺市長は、作業に使う海浜使用許可を拒むなど、市長の権限で埋め立て工事の阻止をめざす考えだ。政府が立法措置や強行策を用いて着工することなど、あってはならない。 「普天間の5年以内の運用停止」という知事の求めを、国が約束したわけではない。普天間の危険性を考えたとき、辺野古移設が最善の道なのかどうか。政府は県外移設も含め、もう一度真剣に検討し直すべきだ。同時に、オスプレイ配備の見直しや米軍の訓練移転など基地負担軽減を急ぐ必要がある。 |
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社説:名護市長選 移設反対の民意生かせ 毎日新聞 2014年01月20日 沖縄県名護市長選で、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する現職の稲嶺進氏が、移設推進を掲げた新人の末松文信氏を破り、再選を果たした。 政府は昨年末、仲井真弘多(ひろかず)・県知事から辺野古沿岸部の埋め立て承認が得られたため、選挙結果にかかわらず、予定通り移設を進める方針だ。しかし、基地受け入れの是非が真正面から問われた地元の市長選で、反対派が勝利した意味は極めて重い。 地元の民意に背いて移設を強行すれば、反対運動が高まるのは確実で、日米同盟の足元は揺らぎ、同盟はかえって弱体化しかねないだろう。 ◇振興策の手法は限界だ 安全保障上の必要性を踏まえつつ、本土が広く基地負担を分かち合うことを含めて、地元の民意をいかす道はないのか。政府はもちろん、日米安全保障体制の受益者である私たち国民の一人一人が自分の問題としてとらえ、解決策を模索すべきだ。 日米両政府が1996年に普天間飛行場の返還に合意して以来、名護市長選で辺野古移設の是非が問われたのは5回目だ。最初の3回は、政府の手厚い経済振興策もあって、容認派が勝ったが、鳩山政権下で行われた2010年の前回市長選で反対派が初めて勝利した。 今回は、知事が埋め立てを承認してから初の市長選だった。保守系候補が「容認」でなく「推進」を掲げたのも初めてだ。移設の是非がこれまで以上に明確な争点となった市長選を反対派が制したことに対し、政府は真摯(しんし)に耳を傾ける責任がある。 選挙戦で末松氏は、再編交付金を活用した経済振興や住民サービスの向上を強調した。再編交付金とは、米軍再編で新たな基地負担を受け入れる自治体に対し、政府が進み具合に応じて交付金を出す制度だ。名護市は稲嶺市政の4年間で計約40億円分の交付を凍結されている。 稲嶺氏は、再編交付金は政府が新基地を受け入れさせるために一時的に支払うカネだと批判し、子どもたちの未来のために辺野古の海にも陸にも新基地は造らせないと訴えた。 選挙戦では、県外移設の公約に矛盾する辺野古移設を承認した仲井真知事への批判も多く聞かれた。知事は昨年末、政府が21年度まで毎年3000億円台の沖縄振興予算を確保する方針や基地負担軽減策を示したことを評価して辺野古埋め立てを承認した。県議会は「米軍基地と振興策を進んで取引するような姿が全国に発信されたことは屈辱的」との知事辞任要求決議を可決した。 政府が振興予算を大盤振る舞いしたにもかかわらず、反対派が勝利したことは、振興策と引き換えに基地受け入れを迫る手法がもはや通用しなくなったことを示している。 鳩山政権の県外移設方針の挫折や、本土の関心の低さを見せつけられて、沖縄の人たちの失望は深まり、沖縄への「差別」だという声が頻繁に聞かれるようになった。基地反対の民意は、4年間で後戻りできないほど強まったようにみえる。 安全保障は国の専管事項だと政府はいう。確かにそうだが、それは地元の意向を軽視していいということではない。 政府は、今後1年かけて辺野古移設のための調査・設計を行い、その後5年間で本体工事をして、機材・施設の整備などを経て、計約9年で移設を完了する計画だ。 ◇日米で将来像の議論を 稲嶺氏は、代替基地への燃料タンク設置など工事に名護市長の許可などが必要なものが10項目あることから、市長の権限を使って基地建設を阻止する構えだ。反対派住民による徹底抗戦も予想され、国が工事を強行すれば流血の事態を招きかねないとの話が地元ではささやかれている。それは避けなければならない。 ではどうすればいいのか。普天間飛行場の危険を一日も早く除去するため基地負担軽減策を着実に進めるとともに、普天間の固定化を回避するためには辺野古への移設という選択肢しかないのか、今一度、再検討の必要があると私たちは考える。 在日米軍がアジア太平洋地域の安定に果たす役割は大きい。それに悪影響を与えるような選択はすべきでない。一方で、代替基地の建設が計画通り進んだとしても完成するのは9年後だ。その時の中国や朝鮮半島情勢がどう変化しているかを見通すのは難しい。15年後、20年後はどうか。普天間の海兵隊のための代替基地が沖縄に必要な状況だろうか。 政府はこれまで、こうした国際情勢を踏まえた将来的な海兵隊の必要性の議論を、ほとんどしてこなかった。国民への説明も、対米交渉した形跡もない。外交・安全保障政策の司令塔を担うために創設された国家安全保障会議(日本版NSC)などを活用し、骨太な議論と新思考の政策を進めよう。 今年で戦後69年、沖縄の本土復帰42年を迎える。沖縄は太平洋戦争で地上戦の場となり、戦後は米軍の施政権下に置かれ、復帰後も米軍基地の集中に苦しんできた。振興策と引き換えの基地押しつけでなく、発想を変える必要がある。沖縄の人たちの理解と納得を得る政策を打ち出さなければ、日米安保体制は持続可能なものになり得ないだろう。 |
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