きょう27日(金)は2013年の仕事おさめ。
明日からは年末年始の連休に入ります。
2014年は、1月4日が土曜日なので、
5日の日曜日までの大型連休になるところが多いようです。
わたしはといえば、給与所得者ではないので、
土日も関係ないのですが、巷が正月休みに入ると、
何となく「もういくつ寝るとお正月」の気分になるから不思議です(笑)。
きのうから今日にかけて、安倍首相が靖国に電撃参拝して、
沖縄県知事が「辺野古埋め立てを承認」と信じられないような
ニュースが続いています。
12月の仕事納めの日にあわせて、最後っ屁のように強引に既成事実を作ってしまう、
ずるいやり方は、今までもあったなと、既視感があります。
そんな中で、「暮らし」面にのる子どもや高齢者の社会的弱者のニュース、
アレルギーの当事者に寄り添う、地に足がついた稲熊さんの記事にホッとします。
今年もリキがはいった読みごたえがある署名記事ばかりでした。
稲熊さん、お疲れさまでした。
アレルギー対応ツアーが好評 食材管理した料理
2013年12月26日 中日新聞
食物アレルギーの子どもやその家族にとって、アレルギー表示が義務付けられていない外食は、命の危険と隣り合わせ。外食せざるをえない長期の旅行を諦める家族が多い。近年、食事面の安全性を確保したツアーが組まれ、好評だ。
今年二月、沖縄県南城市などを食物アレルギーの子どもとその家族約四十人が観光に訪れた。宿泊するホテルでの食事は、フルコースの料理やバイキング。症状を引き起こす可能性がある乳や卵、小麦、そば、落花生、エビ、カニ、ごま、大豆、ナッツ類を一切使わず、ツアーのために特別に作られた料理だ。
パスタの代わりに米粉麺にするなど、代替品を使用。調味料も、大豆を原料としないみそやしょうゆを使う。もずくを使った麺など、沖縄ならではの料理も並んだ。
ツアーを企画したのは、QOLトラベル(東京)。栩野(とちの)浩社長自身の子もアレルギーで、「炊飯器を持って旅行した」経験もある。
沖縄県糸満市で食物アレルギー対応食品を扱う「かめさん商店」と連携し、地元で食事を提供するホテルや飲食店、弁当店に食物アレルギーを理解してもらい、徹底的に管理した上で、安心して食べられる環境を整えた。七月にも沖縄本島でツアーを実施し、徐々に受け入れ施設も増えている。
厨房(ちゅうぼう)は専用の場所を確保するか、通常の料理を作る前に専用の調理器具で作ってもらう。別の材料の誤使用や、微量のアレルゲンの混入も防ぐためだ。
食事場所にも配慮した。沖縄美(ちゅ)ら海水族館(同県本部町)での昼食は業者が宅配した弁当だったが、部屋を貸し切り、別の利用者とは違う空間を用意した。食事時には地元の医師が立ち会って事故に備えたが、不調を訴える子はいなかった。
旅行に参加した名古屋市南区の小学二年、武藤蒼波君(8つ)は乳やエビなどの食物アレルギー。「何でも好きな物を食べられたのがうれしかった」と話す。母の晃子さん(44)は「心から安心して食べられたし、とてもおいしかった」と振り返る。
外食や旅行の前には、食事をする予定の飲食店に事前に対応が可能かどうかを問い合わせなければならない。晃子さんは「その手間を思うとためらいが大きく、なかなか旅行には踏み切れなかった」と話す。今回の旅行は、毎日の食事作りの負担も軽減。「旅行中は緊張感から解放された」と打ち明ける。
◇
QOLトラベルは、七月にも沖縄でツアーを実施し、来年一月にもツアーを開くがキャンセル待ち。このほか、食物アレルギーに対応した個別の旅行の手配も手掛けている。沖縄県の久米島などにも対応できるホテルがある。問い合わせは同社=電03(3437)1592=へ。
(稲熊美樹)
<外食のアレルギー表示> 加工食品などには、乳、卵、小麦などを使用している場合の表示が義務付けられているが、飲食店や総菜など、店頭で調理して提供される食事には、表示義務がない。飲食店でアレルギー表示をする店もあるが、担当者の理解不足で調理中に微量のアレルゲンが混入したり、原材料に微量のアレルゲンが混ざっていても不使用と表示している場合もあり、誤食事故が後を絶たない。 |
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12月24日の「ストップ肺炎」の記事も
3年前、誤嚥性肺炎で母を亡くしたので、身につまされます。
この記事を書いていらっしゃる砂本紅年も知り合いの記者さんです。
中日新聞生活部は「粒ぞろい」ですね。
免疫力を高めて ストップ肺炎
2013年12月24日 中日新聞
日本人の死亡原因の三位に浮上した肺炎。亡くなる人の97%は六十五歳以上で、十二月から二月にかけて死亡率が高く、特に注意が必要だ。九十歳以上になると、のみ込む機能の低下が原因で起きる肺炎が、大半を占める。専門家に予防策を聞いた。
◆予防接種や口腔ケアを
「冬はインフルエンザなどにかかった後に肺炎になり、亡くなる人が多い。特に高齢者は注意を」。日本呼吸器学会で「ストップ肺炎」キャンペーンに取り組む国立病院機構東京病院の永井英明医師(59)は話す。
肺炎は細菌やウイルスなどが肺に入り込んで起こる肺の炎症。風邪やインフルエンザ、加齢、持病などで免疫力が弱まったときなどに、感染を起こしやすい。重症化すれば死亡することもある。
肺炎の原因となる細菌の中で、最も頻度が高いのが肺炎球菌。全体の三割近くを占め、ほかの病原体による肺炎に比べ重症化しやすい。だが、昨年までの肺炎球菌ワクチンの累積接種率は19・6%。四~七割の接種率がある欧米と比べ、低水準にとどまっている。
自治体による公費助成が広がっており、高齢者らを対象に、今では六割以上の市区町村で助成がある。インフルエンザと肺炎球菌ワクチンの併用接種が効果的。同時接種でも、副反応が出る頻度や効き目は単独接種の場合と差がないという。
うがい、手洗い、マスク着用など毎日の感染予防も大切だ。「せきエチケットは必ず守ってほしい。せきが出るときはハンカチやティッシュで押さえて。マスクはガーゼではなく使い捨ての不織布で」と永井さん。たばこは自分だけでなく、周りの人の肺炎の危険性も高める。バランスのよい食事、持病の治療で体の免疫力を上げたい。
肺炎にかかっても、六十五歳以上では半数が発熱しない一方、腹痛や失禁など呼吸器以外の症状が出るなど、典型的な症状がみられないことがある。「ストップ肺炎」キャンペーン推進実行委員長、長崎大病院の河野茂院長は「診断が遅れて重症化することも。なんとなく元気がない、食欲が落ちたときなどは医療機関へ」と呼び掛けている。
◆のみ込む力つけ誤嚥防ごう
九十歳以上の肺炎の大部分は、誤って唾液や食物が気管に入ってしまうことで起きる誤嚥(ごえん)性の肺炎。高齢になるにつれ、のみ込む機能がうまく働かなくなる。口の中の細菌やウイルスも一緒に気管に入り、肺炎を引き起こす。睡眠中も唾液を誤嚥することが多い。
「口の中はばい菌だらけ。特に歯肉にある肺炎球菌は危険」と話すのは、茨城県土浦市の歯科医師で、日本顎咬合(がくこうごう)学会次期理事長の上浜正さん(60)。「若い人と違って、発症すると治りにくい。だから予防が肝心」
口の中を清潔にして細菌を減らす口腔(こうくう)ケアによって、肺炎の発症率、死亡率とも大きく減少することが分かっている。特に歯科衛生士らによる専門的なケアは効果が高い。インフルエンザや風邪の発症率も激減する。のみ込み機能の老化予防に、首や口周りの体操=イラスト=が効果的だ。
食事介助の際は、少量ずつ時間をかけて食べさせる。「『これは梅干しおかゆだよ』などと声をかけ、脳に食事を認識させると、のみ込むための筋肉が準備する。決して食物を奥に押し込まない。一緒に空気が入ると誤嚥しやすいので、唇を閉じて食べさせて」と上浜さん。
自分で食べられる人は極力、箸を使い、前歯で食べ物をかみ切り、奥歯で三十回かんだ後、強い力でのみ込む。そうすると、のみ込む力をきたえられる。
(砂本紅年) |
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