みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

紅白の源平しだれ花桃3分咲き。土佐水木も/女子生徒誘拐で「子ども目線大切にして」「温かな無関心」を

2016-03-31 20:36:08 | 花/美しいもの
きのうは一分咲きくらいだった源平しだれ花桃が、
きょうは一気に、3分咲きくらいに開花がすすみました。
わが家の庭の源平しだれ花桃は2本。

白から淡いピンクに、ちらほら赤花が混じって咲きます。
南の木のほうが、赤が多いです。


こちらは北側の木。
比べると、一日ほど開花が早いですね。


  


手前は、南の花桃です。




しだれ梅と花桃の下には、土佐水木(トサミズキ)が咲いています。

めずらしい黄緑色の花には、さわやかな芳香があります。


ピンク一色のしだれ花桃も西のほうに植えてあります。
  

ちまたでは、ソメイヨシノが満開の便りが聞こえてきますが、
うちの庭では、これから花桃がいっぱい咲きます。

クリック してね 


ところで、
女子中学生の監禁事件が連日報道されています。

そのなかで、被害者バッシングの問題を指摘している
尾木直樹さんと千田有紀さんの記事を紹介します。

  尾木ママ 女子生徒誘拐で「子ども目線大切にして」

 尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏(69)が、埼玉県朝霞市で行方不明になっていた女子生徒(15)が2年ぶりに保護された誘拐事件をめぐる一部報道に対し「『大人のゲスの勘ぐり』止めてほしい」と批判した。

 2014年3月に行方不明となっていた当時中学1年の女子生徒が東京都中野区で保護され、未成年者誘拐容疑で寺内樺風(かぶ)容疑者(23)の身柄が確保された今回の事件。女子生徒は2年近く寺内容疑者の部屋に監禁されていたと見られ、27日に監視の隙を突いて自力で助けを求めたことで保護されるに至った。

 しかし、女子生徒の保護が行方不明になってから2年という年月がかかったことについて、女子生徒はなぜ逃げ出さなかったのか、といった論調で報じる一部メディアに対し、尾木氏は30日に更新したブログで、「テレビの関心 ズレているのではないでしょうか!? 監禁されていた千葉のアパートの壁やドアは薄い なぜたたいたり大声上げなかったのか!? なぜ積極的に逃げなかったのか!? 検証するかのような報道 間違いじゃないでしょうか!? 子ども事件では常に被害者がバッシングされるように思います」とつづった。

 また、こうした報道を「被害子どもの立場、心情になって想像して見れば霧が晴れるように真実浮かび上がります…『大人のゲスの勘ぐり』止めてほしいですね」と批判。「子ども目線 大切にして 子ども事件の解明と科学的社会的加害者批判 徹底してほしいものです…」と訴えた。


  女子中学生監禁事件、「なぜ逃げられなかったのか」という「理由」を問うことは暴力である
千田有紀 | 武蔵大学社会学部教授(社会学)
2016年3月30日 yahooニュース

朝霞市で誘拐され、監禁されていた女子中学生が逃げ出し、約2年ぶりに保護されたという。子どもの身の上を心配し、活動されていた親御さんもホッとされただろう。よかった。

ところで予想されたことであるが、「なぜ逃げられなかったのか」を検討する報道が続出している。もちろん、なぜこんな監禁事件が行われてしまったのか、それを悔やむ無念さからでもあるだろう。しかし当初監禁されていた千葉市や、その後の引っ越し先の東京中野区のアパートの鍵のかけられ方、そして壁の厚さや部屋の配置を執拗に検討し、「周囲に物音は聞こえたのではないか」「声を出せば届いたのではないか」を問いかける報道があまりに多く、目に余る。

例えば、女子中生監禁の部屋「声を出せば隣に聞こえた」 なぜ現場周辺では誰も気づかなかったのか?という記事では、検針を担当しているという電力会社の社員の声を次のように紹介している。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 


  被害者女性に「温かな無関心」を:女性監禁事件から
碓井真史 | 新潟青陵大学大学院教授(社会心理学)/スクールカウンセラー
2016年3月28日 yahooニュース

■女性犯罪被害者
同じ事件が起きても、被害者が若い女性だと大きく報道されがちです。さらに、世間の注目は、その若い女性被害者に集中します(加害者側が若い女性でも、やはり大きく報道され注目されますが)。

注目されるだけではなく、しばしば女性被害者は責められます。中年男性が路上強盗にあっても、世間は注目もせず責めもしません。ところが、若い女性が路上犯罪の被害にあうと、なぜそんな道を一人で歩いていたのかとか、なぜそんな服を着ていたのかなどと責められます。中年男性が被害者なら、なぜそんな高級なスーツを着て金持ちそうに見える格好をしていたのかと責められることはないのに。

さらに、犯罪に女性が絡んでいる場合、マスコミ報道は女性の日常行動やプライバシーなどを探りやすくなります。夜遊びをしていた、子どもの面倒を見ていなかったなど、男性なら報道されない私生活が報道されやすくなります。

以前、ある一流企業に勤める女性が殺人事件被害者になった時には、彼女の私生活や副業がスキャンダラスに徹底的に暴かれました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  


クリック してね 
 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
 
 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月30日(水)のつぶやき

2016-03-31 01:13:01 | 花/美しいもの

テレビ報道、強まる同調圧力 金平キャスターが語るいま:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASJ39…


女子中学生監禁事件、「なぜ逃げられなかったのか」という「理由」を問うことは暴力である(千田有紀) - Y!ニュース bylines.news.yahoo.co.jp/sendayuki/2016…


根強いアルハラ、認識不足 学生の中毒死、半数が未成年/枝垂れ源平花桃、咲きはじめ goo.gl/ZlaZOM


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

根強いアルハラ、認識不足 学生の中毒死、半数が未成年/枝垂れ源平花桃、咲きはじめ

2016-03-30 20:19:55 | 花/美しいもの
春になってお日さまの光が強くなってきた、と警戒していたのですが、
くちびるがムズムズして、すぐに皮膚科に向かったのですが、
案の定、口唇ヘルペスの診断。
抗ウイルス薬のバルトレックス(バラシクロビル製剤)を
一日二回5日分処方され、きっちりと飲みました。

昨年も春にヘルペスを発症したので警戒していたのですが、
あらためて「紫外線は禁忌」と反省。

とはいえ、
庭の花たちがきれいなので、
陽が高くる前に、駆け足で移しました。

芝桜 濃いピンク

  
芝桜 淡いむらさき

  

枝垂れ源平花桃もちらほら咲きはじめました。


  

椿


  




  

玉の浦

岩根絞り   尾張わびすけ
  



ぼけ(赤)
  
ニシキギ

ピラカンサ


クリック してね 


ところで、
昨日の中日新聞生活面は、
「アルコールハラスメント(アルハラ)」の記事。

懇親会などでアルコールはつきもの、のように思われていますが、
飲まない人にとっては、飲んでいる人にしらふで合わせること自体が苦痛です。

「嫌煙権」があるように、「嫌アル権」が市民権を得る時代に
はやくなってほしいものです。

  根強いアルハラ、認識不足 学生の中毒死、半数が未成年
2016年3月29日 中日新聞

◆防止協議会が「新歓」前注意を喚起
 過去十年間に急性アルコール中毒などで亡くなった大学生や専門学校生ら三十八人のうち、半数が未成年だったことが、遺族らでつくる「イッキ飲み防止連絡協議会」(東京)の調べで分かった。飲酒を強要したり、断れない雰囲気を作ったりするアルコールハラスメント(アルハラ)が根強く残り、飲酒の危険性が十分知られていないことが背景にある。新歓コンパの季節を前に、同会は注意を呼びかけている。

 昨年十二月、京都府立大(京都市)の女子学生(19)が学内の部室で一~三年の部員約十人で酒を飲み、急性アルコール中毒で死亡した。同大によると、ウイスキーをストレートで紙コップに二杯ほど飲んだ後、意識を失った。一緒に飲んでいた学生は「イッキ飲みや、あおるなどの行為はなかった」と話しているという。

 今年二月には同志社大(同)のダンスサークルの男子学生(19)が、合宿先の兵庫県内のホテルで酒を飲んだ後、急性アルコール中毒で死亡。合宿には一~三年二十五人が参加していた。

 協議会によると、二〇〇六年からこれまでに少なくとも三十八人が死亡。うち十九人が十七~十九歳だった。事務局の今成知美さん(59)は「アルハラは一年生が対象になることが多い。飲むことが、仲間入りの儀式になっている」と指摘。「強要がなかったとしても、なぜ未成年が危険な飲み方をしているのを止めないのか。飲んでもいいという空気が、自分から飲まなければという意識につながる」と話す。

 未成年飲酒は健康被害も大きい。アルコール問題に取り組む「かすみがうらクリニック」(三重県四日市市)副院長の猪野亜朗(いのあろう)さんによると、未成年者はアルコールの分解速度が遅く、急性アルコール中毒になりやすい。脳や臓器へのダメージも大きく、飲酒開始の年齢が早いほど、依存症のリスクが高くなる。

 協議会は毎春、アルハラ防止キャンペーンを展開する。全国の大学に啓発ポスターやチラシを配るほか、今春は「アルハラしま宣言ステッカー」を作成し、希望者には無料配布する。自分たちの取り組みをステッカーに書き込み、新歓の看板やポスターなどに貼ってもらう。問い合わせは事務局=電03(3249)2551=へ。

◆未成年飲酒に大学側が対策
 アルハラや未成年飲酒の防止に向け、学生や大学も対策を取り始めた。

 法政大(東京)の女子ラクロス部は三年前から、新歓コンパは全員がソフトドリンク。チラシは「お食事会」と題し、事前に酒は出ないことを通知している。

 昨年はファミリーレストランでパスタなどを食べ、今年はカフェでの立食を予定する。三年の横山美希さん(20)は「酒がないから入部したという後輩もいる。安心して参加してほしい」。男子ラクロス部も今年から導入する。

 〇九年に当時二十二歳の学生がサークルでの飲酒後に死亡した愛知学院大(愛知県日進市)は、昨年新設した学生の懲戒処分対象に未成年飲酒を盛り込んだ。その後、二年の男子学生(19)が友人とビールを飲んでいる写真を短文投稿サイトツイッターに投稿したのが分かり、訓告処分にした。学生課の担当者は「飲酒の危険性を学生たちはもっと認識してほしい」と話す。
(山本真嗣) 


最後まで読んでくださってありがとう
クリック してね
 

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
 
 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月29日(火)のつぶやき

2016-03-30 01:15:03 | 花/美しいもの

中日春秋:中日春秋(朝刊コラム):中日新聞(CHUNICHI Web) chunichi.co.jp/article/column…


「無言館」からの警鐘 安保関連法施行:社説:中日新聞(CHUNICHI Web) chunichi.co.jp/article/column…


(社説)安全保障法制の施行 「違憲」の法制、正す論戦を:朝日新聞デジタル:朝日新聞デジタル asahi.com/paper/editoria…


性被害支援拠点を設置へ 長野で説明会:長野:中日新聞(CHUNICHI Web) chunichi.co.jp/article/nagano…


DV夫から逃げる…安全な離婚手続きの進め方 - BIGLOBEニュース news.biglobe.ne.jp/trend/0329/bdc…


日本のリベラル陣営でも「帝国の慰安婦」めぐり激論 japan.hani.co.kr/arti/internati…


安全保障関連法が、きょう施行/「違憲」の法制、正す論戦を/重大な懸念は変わらない goo.gl/tp3Y7d


【民進党結党大会】SEALDs・奥田氏発言詳報「国民とともに進むと本気で言って。僕らはアホじゃない」とエール #ldnews news.livedoor.com/article/detail…

1 件 リツイートされました

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安全保障関連法が、きょう施行/「違憲」の法制、正す論戦を/重大な懸念は変わらない

2016-03-29 20:06:39 | ほん/新聞/ニュース
京都の帰り、新幹線に乗る前に、
伊勢丹のデパ地下で買いもの。

岐阜では手に入らないものをと見て回っていたら、
魚屋さんに西日本の海のお魚がありました。

いま一番おいしいお刺身は、と店員さんに聞いたら、
「トビウオ」ということなので、鹿児島のトビウオと、
「いまが旬」と書いてあった明石のタコを飼いました。


トビウオは小骨をとってあるということだったので、
ちょっと大きめに切りました。
もちもちとして味に深みがあり、おいしいです。

小ぶりの明石のタコはぶつ切り。
塩けも濃くなくて、タコ本来の味がします。

アンデルセンのパンもおみやげに買ってきたので、

畑でとってきたそのままの姿のワイルドなサラダを添えて、
朝ごはんで食しました。

ところで、今日、さいしょに目にした中日新聞の
一面下のコラム「中日春秋」がとてもよかったです。

  中日春秋(朝刊コラム)  
2016年3月29日 中日新聞

 「巨大で漆黒の男」がその十字路にやって来るのは真夜中、午前零時のちょっと前という。巨大な男は聞く。「ギターをうまく弾きたいって?」「だったら、魂をオレに売りなよ」

▼米国南部に伝わる「十字路(クロスロード)伝説」である。細部に違いはあるが、ブルース歌手が自分の魂と引き換えに超人的な演奏技術を手に入れるというのがだいたいの筋である

▼伝説の黒人ブルース歌手ロバート・ジョンソン(一九一一~三八年)にも、この伝説が付いて回る。午前零時の十字路とはこの世とあの世の狭間(はざま)か

▼日にちが変わるのが気になるのは大みそかと正月の間ぐらいだが、ゆうべは胸騒ぎを覚えた方もいるだろう。時計の長針と短針が真上で重なった刹那、この国は間違いなく変化したのである。集団的自衛権の行使を可能にする安保関連法が施行日を迎えた

▼日付を越えてもその変化は目には見えない。されど、この国は何かを手に入れ、そして確実に何かを失った。政府の自信にあふれる説明通りならば、手に入れたのは「切れ目のない安全保障」か。引き換えに失ったものは何か。戦争はまっぴらだという戦後日本を支えた「魂」ではないことを祈るばかりである

▼あの伝説では、十字路の主は悪魔だった。われわれが午前零時に足を踏み入れた「十字路」の主の正体は何だろう。不吉なブルースは本当に幻聴か。


クリック してね 


この国はどこに行こうとしているのでしょう。

きょうから施行された安全保障法制について論じている、
朝日新聞、北海道新聞、沖縄タイムスの社説を紹介します。、

社説:安全保障法制の施行 「違憲」の法制、正す論戦を
朝日新聞 2016年3月29日(火)付

  新たな安全保障法制がきょう施行された。

 昨年9月、多くの市民の不安と反対、そして憲法専門家らの「違憲」批判を押し切って安倍政権が強行成立させた法制が、効力を持つことになる。

 11本の法案を2本にまとめた法制には、憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認、米軍など他国軍への兵站(へいたん)(後方支援)、国連平和維持活動(PKO)の任務拡大など、幅広い自衛隊の海外活動が含まれる。

 安倍政権はこれだけ広範な法制を、わずか1会期の国会審議で成立させた。背景に、首相自身が昨年4月に訪米中の議会演説で「(法案を)夏までに成就させる」と約束した対米公約があった、との見方が強い。

 法制の成立後、首相は「これから粘り強く説明を行っていきたい」と語ったが、実行されていない。その後の国会審議も十分とは到底言えない。

 ■投網をかけるように
 憲法が権力を縛る立憲主義の危機である。この異常事態を放置することはできない。

 幅広い国民の合意を欠く「違憲」法制は正さねばならない。法制の中身を仕分けし、少なくとも違憲の部分は廃止する必要がある。国会、とりわけ野党が果たすべき役割は大きい。

 安倍政権は、集団的自衛権の行使容認は限定的で、だから合憲だと説明してきた。

 一方で、政府の裁量をできるだけ広く残そうと、「限定」の幅についてあいまいな国会答弁を繰り返してきた。時の政権の判断で、いかようにも解釈できる余地が残されている。

 集団的自衛権を容認した眼目は、中国にいかに対抗し、抑止力を高めるかにある。

 米軍をアジア太平洋地域に引き留め、そのパワーが相対的に低下しつつある分は、自衛隊の強化や地域諸国との連携によって補う。そんな考え方だ。

 米軍との共同行動に支障を来さないよう、投網をかけるように幅広く、海外で自衛隊が動けるようにしておく。有事だけでなく平時から米軍など他国軍との共同訓練や情報共有、装備面での連携が進むことになる。

 ■9条を対話の基盤に
 問題は、そのために自衛隊の海外活動に一定の歯止めをかけてきた「9条の縛り」を緩めてしまったことだ。

 2月末、アーミテージ元国務副長官ら日米の有識者らによる日米安全保障研究会が「2030年までの日米同盟」という報告書をまとめた。

 日米の対中戦略の共有が不可欠だと強調し、「十分な予算に支えられた軍事力」「アジアやより広い地域で日米の政策、行動を可能ならば統合する」ことを日本に求めた。防衛予算の拡大をはじめ、あらゆる面で日米の一体化をめざす方向だ。

 だが、中国との関係に限らず、米国の利益と日本の利益は必ずしも一致しない。

 時に誤った戦争に踏み込む米国の強い要請を断れるのか。集団的自衛権の行使について、首相は「(日本が)主体的に判断する」と答弁したが、9条という防波堤が揺らぐ今、本当にできるのか。

 留意すべきは、米国自身、中国を警戒しながらも重層的な対話のパイプ作りに腐心していることだ。日本も自らの平和を守るためには、中国との緊密な対話と幅広い協力が欠かせない。

 それなのに日本は日米同盟の強化に傾斜し、日中関係の人的基盤は細るばかりだ。中国に近い地理的な特性や歴史の複雑さを思えば、その関係はより微妙なかじ取りが求められる。

 米国の軍事行動とは一線を画し、専守防衛を貫くことで軍拡競争を避ける。憲法9条の機能こそ、抑止と対話の均衡を保つための基盤となる。

 ■問われる国会の役割
 夏に参院選がある。衆参同日選の可能性も指摘されている。

 そんななか安倍政権は、平時の米艦防護やPKOに派遣する自衛隊の「駆けつけ警護」、米軍への兵站を拡大する日米物品役務相互提供協定(ACSA)改定案の国会提出など、安保法制にもとづく新たな動きを参院選後に先送りしている。

 選挙前は「経済」を掲げ、選挙が終われば「安保」にかじを切る。特定秘密保護法も安保法制も同じパターンだった。

 政権は今回も、選挙に勝てば一気に進めようとするだろう。

 安倍政権は特定秘密保護法、国家安全保障会議(NSC)の創設など、政府への権限を集中させる外交・安保施策を次々と打ち出してきた。

 だからこそ、国会のチェック機能が重要なのに、肝心の国会が心もとない。野党が共同で提出した安保法制の廃止法案や対案を審議すらしない現状が、国会の機能不全を物語る。

 野党の使命は極めて重い。政党間の選挙協力を着実に進め、市民との連帯を広げる。立憲主義を守り、「違憲」の法制を正す。それは、日本の政治のあり方を問い直す議論でもある。


  社説:安保関連法施行 重大な懸念は変わらない
2016.3.29 北海道新聞

 憲法9条の解釈を変更し、集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法が施行された。

 半年前、大勢の国民が抗議の声を上げる中で、政府・与党は戦後の安全保障政策の大転換となる法案の成立へ強引に突き進んだ。

 多くの憲法学者、内閣法制局長官や最高裁長官の経験者までもが「違憲」と断じた法律が持つ数々の重大な懸念や疑問に、政府は今に至るまで誠実に答えていない。

 先の大戦の惨禍を経て不戦を誓った平和憲法の理念や専守防衛の原則と相反する安保関連法は、廃止するよう重ねて求めたい。

派遣の歯止めどこに
 安保関連法は、日本の存立が脅かされる存立危機事態で集団的自衛権の行使を限定的に認める。

 日本の安全に重要な影響を与える事態では自衛隊の後方支援活動を地球規模で実施し、対象を米軍以外の他国軍にも拡大した。

 首相は「安全保障環境が変化し、あらゆる事態に切れ目のない対応が必要だ」と説明してきた。

 だが、政府は国連平和維持活動(PKO)での「駆け付け警護」や平時からの米艦防護など、自衛隊の武器使用が想定される新任務の運用を先送りする方針だ。

 「切れ目なく」と言いながら危険を伴う任務については夏の参院選後―。これでは、関連法そのものの必要性を疑わざるを得ない。

 首相がどう言い繕っても、法律の根幹にある危うさは消えない。

 例えば集団的自衛権の行使だ。政府は「限定的」と言うが、どこまで許されるのか。専守防衛の原則と矛盾しないのか。

 自衛隊の海外派遣の範囲をめぐっても、首相は国会論戦で「日本の平和と安全に重大な影響を及ぼす地域は限られない」などと述べ、「地球の裏側」に行く可能性さえ否定はしなかった。

 後方支援活動も弾薬の提供や発進準備中の戦闘機への給油が可能となり、格段に危険性を増す。

 何より懸念するのは、事態の認定から自衛隊の派遣に至る一連の動きが、時の政権の「総合的判断」というあいまいな状況下で行われることだ。

 存立危機、重要影響事態での派遣の国会承認も、緊急時は「事後」であってもいいという。これでは恣意的(しいてき)な運用になりかねない。

 同盟国である米国の要請によって、自衛隊が歯止めなく海外に派遣され、他国の軍隊と「殺し、殺される」状況になる。そんなことは誰も望んでいない。

信頼関係の構築こそ
 国際情勢は憂慮すべき事態が続いている。

 東アジアでは北朝鮮が今年に入り核実験や事実上の長距離弾道ミサイル発射を強行し、中国は南シナ海で地対空ミサイルを配備するなど軍事拠点化を進めている。

 首相は北朝鮮のミサイル発射と安保関連法に関連して「従来にも増して、日米がしっかりと連携できた」と成果を強調した。

 だから安保関連法が必要だということにはならない。

 北朝鮮のミサイルにはこれまでも、日米は専守防衛を前提に対処してきた。法律の施行前に成果を誇るのは「脅威に便乗している」としか見えない。

 南シナ海では、自衛隊が米軍と共同で警戒監視活動に当たる可能性も取り沙汰されている。

 中国を刺激し、緊張をあおるような行動を取れば、相手に軍拡路線を進める口実を与える。

 抑止力ばかりを強調し、安全保障は外交と信頼醸成によって成り立つという原則が置き去りにされることがあってはならない。

国民の声に耳傾けよ

 日本国憲法は今年11月に公布から70年を迎える。

 自衛隊の活動はインド洋やイラクへの派遣など海外に広がり、日米の防衛協力も強化された。憲法の歴史は9条空洞化の歩みだとも言われてきた。

 だが、自衛隊・日米安保体制と9条の際どい整合性を保つために歴代政権が堅持してきたのが「集団的自衛権の行使は許されない」とする憲法解釈だった。

 それが、自衛隊が海外で他国軍と戦火を交えない歯止めだったからだ。憲法解釈自体を変えた閣議決定と安保関連法の重大性を、あらためて問い直したい。

 国家権力は憲法の枠内で行使するという立憲主義を踏み外した安倍政権に対し、学生や母親、学者、弁護士などのさまざまな団体が今も抗議の集会を続けている。

 一人一人の行動は参院選に向けた野党共闘の動きを後押しした。

 安全保障政策は国民世論の支持がなければ成り立たない。現場の自衛官も戸惑うばかりだろう。

 野党は今国会に安保関連法の廃止法案を共同提出した。政府・与党は審議に応じ、懸念に対する説明を尽くすことが、参院選で審判を下す有権者への責務である。 


  社説[安保法施行]違憲の疑い放置するな 
2016.3.29 沖縄タイムス

 歴代政権が憲法9条の下で禁じてきた集団的自衛権の行使を可能にし、他国軍の後方支援など自衛隊の活動を飛躍的に拡大させる安全保障関連法が、きょう施行された。

 戦後日本の安保政策の大きな転換点となるだけでなく、「法的安定性は関係ない」と言い切った首相補佐官の本音発言に象徴されるように、「法の支配」や「立憲主義」をも深く傷つけた法律である。

 憲法9条は、日本が直接攻撃を受けていないにもかかわらず、他国防衛のために海外で武力を行使することを認めていない。例外を認めた規定も存在しない。安保法に対しほとんどの憲法学者が「違憲」で一致しているのは、集団的自衛権の行使容認が憲法解釈の限界を超えているからである。

 違憲の疑いが濃厚で、国民の支持も得ていない法律によって、自衛官を危険にさらしていいのか。

 今春、防衛大学校を卒業した学生の任官拒否が47人と昨年の倍近くに増えたことを、政府は深刻に受け止めるべきだ。

 問題は多岐にわたっている。安保法は廃止すべきである。

■    ■
 ここでは四つの問題を指摘しておきたい。

 まず集団的自衛権の行使容認の閣議決定に際し、内閣法制局が検討過程を公文書として残していなかった問題だ。

 これでは集団的自衛権行使が、どのような協議を経て認められたのかを検証することができない。国民に対する説明責任を放棄したのと同時に、政府の憲法解釈の監視役を担う役割も放棄したのである。

 野党側が憲法53条に基づき要請した臨時国会召集を、安倍政権が見送ったのもあまりに一方的だった。自民党の改憲草案に、衆参いずれかで4分の1以上の議員が要求すれば「20日以内に召集」と書き込んでおきながらである。

 安保法成立のためには通常国会を大幅延長するが、その説明責任が求められる臨時国会は開かない。ご都合主義も甚だしい。

 法律が複雑で分かりにくいのは、そのあいまいさにも原因がある。

 他国への攻撃が、日本の「存立危機事態」に当たると判断すれば集団的自衛権を使った反撃を認めているが、どのような事態が存立危機で、誰が判断するのか。3要件があいまいで、時の政権による恣意(しい)的判断の恐れが消えない。

 日本の主権に関わる重大な問題も見過ごせない。

 安保法案は慎重審議を求める圧倒的世論を無視して、衆参両院で強行採決を繰り返し成立した。一方、米国に対しては法案提出前に安倍晋三首相が「この夏までに成就させます」と約束していたのである。

■    ■
 安保法と辺野古の新基地建設は密接に関係している。二つを結びつけているのが昨年4月に改定された日米防衛協力指針(ガイドライン)である。

 安保法によって自衛隊の活動は大幅に広がり、ガイドラインによって自衛隊と米軍の協力関係や共同作戦も飛躍的に拡大することになる。沖縄の演習場や周辺海空域における日米共同訓練の頻度が高まりそうだ。

 自衛隊と米軍の一体化が進めば、米国の軍事行動に巻き込まれる可能性も増す。負担軽減の掛け声とは裏腹に、沖縄では軍事的負担の増大が懸念される。

 大規模な反対運動が展開された安保法の成立から半年余りがたった。違憲の疑いやさまざまな疑問は今も解消されていない。 

 すでに決まった政策に従わざるを得ないという「既成事実への屈服」が、日本を戦争に導き、破滅の淵に追いやった歴史の事実を忘れてはならない。

 大学生らのグループ「SEALDs(シールズ)」などの市民団体は「法廃止」を掲げ、全国でデモや集会、署名活動を続けている。

 憲法の平和主義や立憲主義を守ろうという60年安保以来の大きなうねりを、どのように維持していくか。運動の側も試されている。

 最大の試金石は夏の参院選だ。 


最後まで読んでくださってありがとう
クリック してね
 

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
 
 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月28日(月)のつぶやき

2016-03-29 01:12:49 | 花/美しいもの

社説:民進党発足 女性と若者引きつけよ - 毎日新聞 mainichi.jp/articles/20160…


東京新聞:再稼働止める 代々木で大規模集会:社会(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/nation…


乙武騒動が追い打ち 安倍自民を襲う「女性の怒り」の連鎖 nikkan-gendai.com/articles/view/… #日刊ゲンダイDIGITAL

寺町みどりさんがリツイート | 13 RT

東京新聞:<老いて追われる>(4) 生活保護拒み男性自殺:社会(TOKYO Web) tokyo-np.co.jp/article/nation…


津川雅彦だけじゃない、「保育園落ちた」ブロガーに安倍応援団が次々卑劣な攻撃! 内調のデマリーク、ネトウヨも lite-ra.com/2016/03/post-2… @litera_webさんから


いま、日本に起こっている憲法破壊を知るために 『「憲法改正」の真実』 樋口陽一・小林節(岡野八代)
wan.or.jp/article/show/6…

1 件 リツイートされました

紅と白が美しいサラサモクレン/「民進党」結党 具体策掲げ政権に迫れ/1強と対峙するには goo.gl/3vsZ3I


ブログ:原発事故から30年、チェルノブイリは今 reut.rs/1MM4RLs @Reuters_co_jpさんから


公開シンポ「均等法は「白鳥」になれたのか」 ◆報告1(上野千鶴子さん) wan.or.jp/article/show/6…


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紅と白が美しいサラサモクレン/「民進党」結党 具体策掲げ政権に迫れ/1強と対峙するには

2016-03-28 16:35:10 | 花/美しいもの
週末の二日間、WANの理事会で京都に行っていました。

昨日の朝は気温が低かったので、
せっかく咲いたモクレンの花が、
寒さで茶色くなっていないか、心配しながら帰ってきたら、
だいじょうぶでした。

出かける前に写したサラサ(更紗)モクレン。


手のひらほどの大きな花の外が紅紫色で、内側は白。
この色のコントラストがうつくしいです。 

無数の花が咲く様子は、見事です。
花は同じ方向をむいて咲きます。

東から見たところ。

高さは、倉庫の屋根を超えています。




  





サラサモクレンの北側には、姫コブシの花。


八重紅シデコブシも数日前から咲きはじめています。

土日に京都に行ってきて帰ったら、20輪ほど咲いています。


シデコブシの中で特に花色が濃く、
花弁の多い菊咲きの希少種。 



数年前に日本ライン花木センターで見つけて植えた木です。

矢口桃は咲き終わり。

枝の先から葉が出ています。

クリック してね 


話しはかわりますが、
「民進党」が発足しました。

「国民と進む政党」ということですから、
市民のための政策を掲げて、自民党と対峙してほしいものです。

  社説:「民進党」結党 具体策掲げ政権に迫れ 
2016年3月28日 中日新聞

 民主党と維新の党が合流して「民進党」が船出した。総裁として自民党を率いる安倍晋三首相が一強支配を強める中、政権を託し得る政党として、再び民意の受け皿となれるのか。正念場である。

 夏の参院選や、同日選の可能性も指摘される衆院選を控え、急造の感は否めないが、それだけ政治状況は逼迫(ひっぱく)しているのだろう。衆参合わせて百五十人を超える規模での始動だ。「安倍一強」を許してきた野党が、多弱からの脱却を目指して結集することを、まずは歓迎したい。

 新代表に民主党の岡田克也代表、代表代行に同党の長妻昭、蓮舫両代表代行がそのまま就き、新たに江田憲司維新の党前代表も代表代行に就任した。

 合流時の勢力からいっても、民主党による事実上の吸収合併であり、民主党色が色濃く残る。選挙に向けて政党名を変えただけだと有権者に否定的に受け止められれば、幅広い支持は得られまい。

 まずは、あるべき社会の姿や、政治・経済、外交・安全保障の在り方などを明確に掲げ、それを政策として具体化し、どうやって実現するかの道筋をも、説得力ある形で国民に示してほしい。

 政権交代を果たした民主党の二〇〇九年衆院選マニフェスト(政権公約)は、目指す方向性はおおむね評価できたが、実行力に乏しく、政権担当能力を疑われて有権者の信頼を失った。その反省を踏まえなければ、政党として生まれ変わったとは言えまい。

 党人事で唯一注目すべきは、政調会長への山尾志桜里衆院議員の起用である。待機児童問題などをめぐり、首相らを厳しく追及した姿勢が評価されたのだろう。当選二回の若手議員起用で、党イメージ刷新の狙いもあるに違いない。

 政策づくりは党内の意見集約はもちろん、党外との折衝など調整力が問われる仕事だ。特に、原発や安全保障をめぐり、党内には多様な意見が存在する。重要政策に曖昧さを残すようでは、政権交代可能な勢力と呼ぶには程遠い。

 安保や経済など安倍政権には転換を要する政策が多々あるが、問題点の指摘や批判にとどまらず、どう転換するかの具体策の提示にも力を注いでほしい。

 岡田代表は「政権交代可能な政治を実現するラストチャンス」と強調した。民進党が民意の受け皿とならなければ、安倍政権によって蝕(むしば)まれた立憲主義や民主主義を立て直す機会をも逸する。覚悟を持って政権と対峙(たいじ)すべきである。


  社説:民進党発足 1強と対峙するには
2016年3月28日 朝日新聞
 
 新たな旗のもとに集った議員の熱気と、国民の冷めた空気。まずは、この差を埋める努力から始めるしかない。

 民主党と維新の党などの議員が合流し、新しい民進党としてきのう党大会を開いた。

 待機児童問題で安倍政権を追及する若手の山尾志桜里氏を政調会長に起用したが、岡田代表らほとんどの役員が民主党からの横滑り。党名以外にどこが変わったのかとの批判もある。

 冷ややかな視線を浴びるのも無理はない。

 自民党の長期政権に代わる新たな政治への期待を背負って09年に発足した民主党政権は、国民の思いを裏切り続けた。

 実現できないマニフェスト、空回りした政治主導、そして消費増税をめぐる党の分裂。その時に出ていった議員の一部とよりを戻しただけだ、との印象はぬぐいようがない。

 政権を失った民主党が立ちすくむうちに、安倍政権は、民主党の野田内閣による12年の衆院解散から3度続けて国政選挙に勝ち、「1強」の政治体制を築いてきた。

 安倍首相は「民主党政権時代より、企業倒産件数は約3割減った」などと、政権交代で経済は上向いたと強調する。半面、格差の拡大や待機児童問題などへの国民の不満は根強い。

 首相はまた、集団的自衛権の行使容認や安全保障法制に見られるように、憲法の枠組みを越えかねない危うい道を進む。その先に見すえるのは「変えること」を目的とした憲法改正だ。

 安倍氏の政権運営に危うさは感じるが、ほかに選択肢が見あたらない――。こんなもどかしさを抱く有権者は多い。安倍政権のもとでの13年参院選と14年衆院選がいずれも52%台の低投票率だったことは、そのひとつの証左だろう。

 岡田代表は党大会で、民主党政権時代に期待に応えられなかったことを「深く反省する」と語った。そのうえに、新たな一歩を踏み出すべきときだ。

 衆参で156人の野党第1党となる民進党が、1強に対峙(たいじ)しうる存在になれるかどうか。それが、政治に緊張感を取り戻せるかどうかのカギを握る。

 民進党は「自由、共生、未来への責任」を結党の理念とし、教育、雇用、男女の三つの格差是正や立憲主義の堅持を打ち出すという。方向は妥当である。

 国民一人ひとりの思いをすくいあげ、具体的で説得力ある政策として政権にぶつけ続ける。

 政党にしかできないこの地道な作業を通じてしか、信頼を取り戻すことはできない。


最後まで読んでくださってありがとう
クリック してね
 

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
 
 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月27日(日)のつぶやき

2016-03-28 01:13:07 | 花/美しいもの

純白の雪をかぶったようなハクモクレン。満開です/伊方1号機廃炉 採算より40年ルールだ goo.gl/a3O7V0


不倫された「責任の一端」ってなんだ? 弁護士に聞いてみたら一刀両断 buzzfeed.com/kazukiwatanabe… @_gl_hf @BuzzFeedJapanさんから


社説:待機児童 子供本位の抜本対策を - 毎日新聞 mainichi.jp/articles/20160…

1 件 リツイートされました

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

純白の雪をかぶったようなハクモクレン。満開です/伊方1号機廃炉 採算より40年ルールだ

2016-03-27 07:00:37 | 花/美しいもの
ハクモクレンが満開になりました。


市道から家に入る入り口に咲いているので、

遠くからでもとてもよく目立ちます。

一昨日もモクレンをうつしていて、
「カタクリはどこに咲いていますか」と道を聞かれたひとに、
「モクレンきれいですね」とほめられました。

庭のいちばん東には、赤花のサラサラモクレンも咲いています。

どちらも大木ですが、きょうは、ハクモクレンの画像を整理して紹介。

一週間ほど前の咲きはじめの花。

霜で焼けずに純白のまま満開になりました。


東から見たところ。




西から見たところ。



市道に面して、手前から、矢口桃、源平花桃、ハクモクレン、サラサモクレン。


クリック してね 


後半は、
原発関連で、昨日の毎日新聞と中日新聞の社説を紹介します。

  社説:伊方1号機廃炉 採算より40年ルールだ
毎日新聞 2016年3月26日

 四国電力は、来年9月で運転開始からまる40年となる伊方原発1号機(愛媛県)の廃炉を決めた。

 東京電力福島第1原発事故後、政府は原発の運転期間を原則40年とする新ルールを定めた。原子力規制委員会の許認可を受ければ、最長で20年延長できる。四電は伊方1号機の運転延長を目指したが、多額の安全対策費が必要となるため、採算性がないと判断したという。

 40年は、圧力容器が中性子の照射を受けて劣化する目安とされる。原発の安全性確保の観点からは、採算性とは関係なく、廃炉にしていく必要がある。今回の四電の決定をルール定着につなげたい。

 運転開始から40年となる老朽原発を巡っては昨年3月、関西電力美浜1、2号機(福井県)や九州電力玄海原発1号機(佐賀県)など5基の廃炉が決まった。伊方1号機も廃炉になれば日本の原発は42基に減る。

 廃炉が決まった6基はいずれも出力が30万キロワット級から50万キロワット級で、100万キロワット級が主流となったその後の原発と比べると規模が小さい。

 廃炉の判断は電力会社に任されており、四電以外の電力会社が廃炉に踏み切ったのも採算性の問題だ。規模が小さな原子炉では、多額の安全対策費をかけても、それに見合う発電電力量が得られないためだ。

 一方、関電は、出力が80万キロワット級の高浜原発1、2号機と美浜3号機(いずれも福井県)の運転延長を規制委に申請中だ。安全対策費をかけても割に合うと判断したからだ。

 しかし、老朽原発には、圧力容器の劣化以外にも問題がある。運転開始から時間がたつほど、古い技術の継承者はいなくなる。設計思想自体が古いため、安全性の向上には限界があるという指摘もある。廃炉の判断と原発の出力や経済性とは、切り離して考えるべきなのだ。

 廃炉を着実に進めるためには、その他にも課題が山積している。

 まず、原発の解体で生じる大量の放射性廃棄物の最終処分先が決まっていない。原子炉内の部品など汚染が激しいものについては、処分のための規制基準すらまだない。

 原発の使用済み核燃料を保管する場所の確保も重要だ。政府が掲げる核燃料サイクル路線に基づけば、最終的には青森県六ケ所村の再処理工場に運ばれる。だが、再処理工場は規制委の安全審査中で、稼働時期のめどは立っていない。

 電力会社や政府は、こうした問題を克服していく必要がある。

 廃炉は、原発関連の交付金などに頼ってきた地元自治体の財政や地域経済にも大きく影響する。廃炉ビジネスと地域振興を結びつけるなど、政府の支援も欠かせない。  


  社説:九電免震撤回 規制委も問われている  
2016年3月26日 中日新聞

 審査さえパスすれば、約束をほごにしてもいい-。そんなのありか。原発に免震施設があるかないかは、住民の命に関わる重大事。このまま見過ごしてしまっては、規制委への信頼も保てまい。

 川内原発は、事故発生時の対策拠点となる免震施設の新設を安全対策のメニューに盛り込んで、再稼働の審査に“合格”した。

 しかも、3・11後の新規制基準下での再稼働第一号として、約二年の原発ゼロ状態に終止符を打ち、後続の“お手本”にもされていた。

 ところが、免震棟は造らず耐震施設で済ますという。

 パスさえすれば態度を翻す。

 商売で言えば契約違反、選挙で言うなら公約違反、入試ならカンニングにも相当するような、地域を代表する大企業らしからぬ振る舞いとは言えないか。

 免震施設建設の実績がないという理由は、いかにも説得力に欠けている。従来のレベルを超える対策こそが、今必要とされている。

 規制委はなぜ、“合格”を取り消すことができないか、非常に素朴な疑問である。

 一般に耐震では建物自体を強化する。しかし、地震の揺れを抑えるのは難しい。

 免震は地面と建物を切り離し、建物に揺れを伝わりにくくする。従って、建物内での作業性が保たれる。だからこそ、3・11当時の東京電力社長が国会事故調で「あれがなかったらと思うとぞっとする」と、ふり返っているのである。免震施設は、コストがかさむ。もし対策費を考えての変更だとするならば、3・11の教訓を踏みにじり、安全神話を復活に導くことにならないか。

 九州電力の瓜生道明社長は林幹雄経済産業相に「地域への説明不足があった」と詫(わ)びた。

 地域への説明やコミュニケーション不足以前に、安全への配慮が足りなくないか。

 3・11を教訓に生まれたはずの規制基準は、「緊急時対策所」の免震化を求めてはいない。設置にも猶予期間を設け、未整備のままの再稼働を認めている。

 巨大地震は明日来るかも分からない。規制基準や規制委に対する信頼性も問われている。

 規制委への信頼なしに、原発は動かせない。

 再稼働の審査を申請中の原発の約半数が、川内のように免震の撤回や再検討を始めているという。

 九電の翻意を、このまま認めてしまってはならない。


最後まで読んでくださってありがとう
クリック してね
 

 記事は毎日アップしています。
明日もまた見に来てね
 
 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月26日(土)のつぶやき

2016-03-27 01:15:42 | 花/美しいもの

仕事で得たスキル、育児中の社会貢献に 「ママボノ」が活躍(稲熊美樹)/春を彩る花々 goo.gl/HQq08a


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする