みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

スキルアップ講座、一日目終了。/名古屋・ウイルあいちから

2009-01-31 07:35:59 | 市民運動/市民自治/政治
名古屋の「ウイルあいち」にいます。
昨日は「M&T企画/議員のためのスキルアップ講座」一日目でした。

参加者は、中部地方を中心に関東、関西、四国から13人。
講師の二人を含めて計15人が、午後1時から8時まで
4セッション、ぶっ通しの講座です。

M(みどり)は前半の2セッション「一般質問を深める」と「質疑を深める」、
セッション3の前半の「予算概論」を担当し、
6時前にT(ともまさ)にバトンタッチ。

ちょっと疲れたので、気分転換に撮影係りになって、
セッション4は「情報公開」の話に聞き入る参加者のみなさんを写しました。


    



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夕食は、炊きあがって届いた「十目釜めし」。


一日目が終わってからは、宿泊棟に移って、
夜遅くまで話していました。
これから、朝風呂に入って、朝ごはん。

9時から二日目の日程がはじまります。

ではまた。

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第3回「議員としてのスキルアップ連続講座」/サンプロ「地方議会を変える」

2009-01-30 08:50:11 | 市民運動/市民自治/政治
きょうは名古屋で市民派議員のためのスキルアップ連続講座の最終回。
参加者に課題をリクエストし、届いたレジメを読み込んで、
内容を構成するオーダーメイドの勉強会なので、
昨日は、オリジナル資料の作成に追われていました。

一泊二日の勉強会は、2000年からはじめて9年目になりますが、
一度も同じ内容でやったことがないし、実践的な講座で他に類似のものはない、
ということで、全国から市民派議員が勉強に集まる、と自負しています。

というわけで、準備万端、もうすぐ出かけます。

 第3回 「議員としてのスキルアップの連続講座」
●日時:2009年1月30日(金)~31日(土) 於「ウイルあいち」  
「一般質問と議案質疑のまとめ、情報公開、支出、予算審議など」

1月30日(金)13:00~ 
《セッション1》 「一般質問を深める」 
   議論の仕方。事実や争点の見極め。獲得目標の設定の必要性
前回の「一般質問」の事後評価 (課題Cに即して)
      再質問、再々質問の手法

《セッション2》
(1) 「議案質疑を深める」
 
議案の争点、質疑の論点、獲得目標の設定の必要性 (課題A)
      「私のよくできた質疑、悪かった質疑」
(2) 「一般質問、質疑のまとめ」 
「一般質問、質疑の苦手なところーその理由、総括」(課題B)
ディスカッション。テーマ「私の問題を解決するために・・・」

《セッション3》の(1)  「3月議会にむけて=予算審議のために」
総論~予算とは何か/行政における予算の流れ/議会における予算審議
各論~予算書の読み方/予算審議の手法/事業、サービス、政策としての予算
(2) 「情報公開度を高めることは自分の仕事に返ってくる」 
議員として情報を手に入れる。情報公開制度の理解。議案などの調査への利用
情報を出させる迫力と実力。制度の広がりの結果は市民の利益
         非公開情報への異議申立てとその点検=立論・議論の実践 (課題=1例 計12例)

1月31日(土)9:00~
《セッション4》(1) 「情報公開を広げるには」 
   (続) 非公開情報への異議申立てとその点検=立論・議論の実践
(2) 「まちの支出を斬る」 
「私のまちの許せない支出」―実例を持ち寄り検討 (課題=2~4例 計27例)
実際の住民監査請求の立論と展開の実習 

《セッション5》  「まとめ」
・「3回の講座に思うこと」
・「(仮定) 次に学びたいテーマや内容」

《オプション》参加者から課題・テーマが出れば、まずそれ。
その次は、支出の問題や住民監査請求、異議申し立てなど実例対応

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●持ち物
(A)『地方自治小六法』程度の辞書
(B)『議員必携』(学陽書房)
(C)『市民派議員になるための本』(寺町みどり/学陽書房)
・第一回、第二回の講座の資料は必ず持参してください。
(今回【課題C】一般質問の「議事録」は配布しないので、ご自分の分をお持ちください)
・最新の予算書




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ところで、前から紹介したいと思っていた、
サンデープロジェクトの「地方議会を変える」。

二回連続で、12月は「Ⅰ『稼業は政治』の功罪」ということで、
改革をはじめた議員報酬を日当制にした矢祭町と、
対照的に、学芸会と揶揄されている北海道議会や
市民不在の西東京など、旧態依然とした議会の現状。

「議会不要論」まで飛び出して、「どうする地方議会」と思っていたら・・・、

今月は「Ⅱ秘訣は『市民の眼』にあり」ということで、

名古屋市の市民の活動、三重県議会、本吉町、御船町など、
先進的な議会や市民自治に取り組むまちの例を紹介。




  


議員たちが率先して「議会改革」に取り組む宮城県・本吉町では、
議員が積極的に議会を変えて市民からも評価されています。
  

  

  
きっかけは『議員必携』をテキストに勉強会をしたこと(納得)。

『議員必携』は全国の町村議会議員に配られる議会の基本がのってる優れた本。
十数年前にわたしが議員になったときも、丸暗記するほど読みましたし、
市議会議員の参加が多いわたしたちの勉強会でも必須のアイテムです(笑)。

締めくくりは、
当選した山本町長が、市民や職員や議会を巻き込んで、
「市民自治の実現」に取り組む熊本県・御船町。


  

  
町民の人も行政にお願いするばかりじゃない、
職員も町長に任せるんじゃない
「自分たちの考えをどうするのか」、
議員たちの執行部を質すとか提案するとか、

「自分に何が出来るか」を考え
やれば必ず変わっていく
 

最後の町長の言葉が印象的でした。


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早咲きの梅が咲いた/「寒紅梅」「早咲鶯宿」~梅林公園

2009-01-29 16:57:07 | 花/美しいもの

ぽかぽか陽気に誘われて岐阜市の梅林公園に行ってきました。

あたたかいとはいえまだ1月。
お目当ては素心蝋梅(そしんろうばい)なのです。
早春に咲く日本水仙がで迎えてくれました。


  



素心蝋梅は満開で、
公園全体に上品でよい香りが漂っています。

素心蝋梅はたくさん撮ったので、改めて紹介するとして、
まずは、梅林に多い梅のこと。
ですが・・・、
梅には少し早くて、青軸や鹿児島紅も八重寒紅もまだつぼみでした。
  


梅林公園 梅だより

帰って調べたら、難波紅、紅鶯宿、烈公梅、青軸も開花したそうですが、
わたしたちは、早咲きの二種類しか見つけられませんでした。
 
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「寒紅梅」(かんこうばい)


  



  




早咲鶯宿(はやさきおうしゅく)


  

  



梅はちらほらでしたが、お散歩してる人も多くて、
春はかくじつに近づいているようです。


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山形県知事に吉村美栄子氏、松阪市長に山中光茂氏が初当選/「辞めさせたい議員投票」の波紋~阿久根市

2009-01-27 17:31:34 | 市民運動/市民自治/政治
一昨日の日曜日は岐阜知事選挙の投票日。
棄権するのもいやだけど、「現職:共産党推薦候補」というお決まりのパターンで、
積極的に入れたい人もいなくて、暗くなってから投票に出かけた。
当選は古田さん。
開票前の8時45分にNHKが「当確」を出していた。

同じ日におこなわれた山形県知事選挙では、
東北でははじめての女性知事となる吉村美栄子氏が当選。
三重県の松阪市長には、友人の市民派議員が応援した山中光茂氏が初当選。
なんと33歳、全国地位年少の市長誕生。

アメリカのオバマ大統領誕生や麻生内閣の不支持も影響してると思うけれど、
麻生首相は、民主党の鳩山幹事長に「麻生政権への批判だ」と言われても、
「全然関係ないと思う。」といったとか・・・。

とはいえ、確実に自民離れはすすんでいる。


 【社説】山形ショック 言い訳できぬ自民離れ
2009年1月27日

 民意の政権離れを象徴する出来事だ。山形県知事選で自民の支援する現職が野党連合の女性候補に競り負けた。これは迫る総選挙の潮流と無縁だろうか。「敗因は保守分裂」では説明がつかない。
 二期目を狙う現職の優位が伝えられた選挙だった。前回知事選のしこりで保守陣営に造反はあったにせよ、三つの衆院小選挙区議席を自民が独占する土地柄なのだ。
 小泉政権下の四年前に当選した現職は県財政の引き締めでそれなりの成果を挙げたとされる。自民側の経験則でいえば、負けるはずのない戦いだったはずである。
 ところが争点に「国政」が持ち込まれて白熱した。立ち遅れ気味だった野党側候補が終盤に追い上げて形勢を一気に逆転した。ひと言でいうなら、県民の政権批判を現職がもろにかぶった格好だ。
 背景に社会保障や教育予算、補助削減による住民の不安、地方切り捨てへのやり場のない不満があったことは否定しきれない。そこに定額給付金をめぐる迷走や、生活苦の中での消費増税論議のごたごただ。下げ止まらぬ支持率に表れた麻生政権への不信が拍車を掛けたとしても不思議でない。
 逃れられない総選挙を前にして自民の大勢は、この知事選ショックから目を背けているように見える。敗因は「ひとえに保守分裂」であり「国政に影響なし」とも強弁する。ここには「今は怖くて総選挙などできない」と解散を極力先送りしたい本音もちらつく。
 勘違いしないでもらいたい。自民の窮状は有権者の信任を得ないままの政権を三代続け、民意と大きくずれたところにある。与野党が対決した首長選でいうと、自民の推した候補は昨年来、北海道・北見、静岡・焼津、千葉・白井の各市でも敗れている。逆風は今に始まったことでない。
 政権与党のためらいが津々浦々に閉塞(へいそく)感をまん延させているのではないか。敗因を直視するなら、先進国でトップ級の景気対策予算を組んだと自負する首相も、やはり国民の信を得た上でないといかなる政策を遂行するにも難があることに気づくはずである。
 野党にもくぎを刺しておく。山形知事選は時に公費奮発を競い合う様相も見せた。自公と民主相乗りの現職が勝った岐阜の知事選は投票率が過去最低。三重の松阪市長選は自民と民主の支援する現職が公共事業奮発批判の新人に敗れた。有権者の歓心を買う戦術に流れれば風向きもいずれ変わろう。
(中日新聞 2009年1月27日)




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ところで、鹿児島県の阿久根市で、
昨年8月に当選した竹原信一市長が自身のブログで、
「辞めてもらいたい議員」の投票をよびかけて波紋を広げている。

反発した議員たちは「不信任決議案」を議長に提出。
これに対し、市長は「広報」で議会の刷新を呼びかけている。
以下は毎日新聞の報道。

阿久根市長:ブログで「辞めてもらいたい市議」アンケート
毎日新聞 2009年1月16日 

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長がブログ(日記様式のホームページ)で、市議15人全員の名前を掲げ「最も辞めてもらいたい議員」の投票を呼びかけ、市長に批判的な市議12人が近く市長不信任案を提出する構えを見せている。市長は議会解散で対抗する方針で、昨夏の市長選以来続く市長と議会の対立緊張はヒートアップしている。
 投票呼びかけは12日付のブログ。「不人気アンケート」と題し、投票を呼びかけた。11日付では、「市長を支持するか」「議会は解散すべきか」などの質問も掲載した。
 これに対し、市長に批判的な複数の市議は「市長の言動は不謹慎」「市長に不適格」などと反発。「挑発に軽々に乗ってはいけない」など慎重意見もあるが、12人で不信任案提出で調整している。
 市長不信任案は地方自治法に基づき、議員の3分の2以上の出席の上、4分の3以上の賛成で可決する。その場合、市長は10日以内に失職か議会解散かを選択できる。だが、解散に伴う出直し市議選後、再び不信任が過半数の賛成で可決した場合、市長は自動失職する。阿久根市議会(定数16で欠員1)の場合、最初の不信任案は12人の賛成で成立する。【馬場茂、福岡静哉】

 【ことば】▽竹原市長とブログ問題▽ 竹原氏は4新人が争った08年8月31日の市長選で初当選。選挙期間中にブログを更新して他候補を批判したとして、鹿児島県警から公選法違反の疑いで警告を受けた。
 選挙戦での公約通り、9月市議会で市議定数を16から10削減する案を提案したが、賛成ゼロで否決され、副市長、教育委員の人事案も不同意に。その後も人事案が否決されるなど、議会との対立は深刻化している。一方、竹原氏はブログ上で「市議会は解散すべきか」(同11月4日)「市長を支持するか」(09年1月11日)などと記述し、ネット上での投票を呼びかけた。
毎日新聞 2009年1月16日
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阿久根市長:広報誌で「市議代えて」 市議が不信任案提出
毎日新聞 2009年1月23日

 「辞めさせたい市議」アンケートで物議をかもした鹿児島県阿久根市の竹原信一市長が、市の広報誌で次期市議選を巡り「議員刷新を」と、反市長派議員の落選呼び掛けともとれる記述をしていることが分かった。一連の市長の言動に対し、市議4人が23日、不信任決議案を京田道弘議長に提出した。臨時市議会が2月上旬にも招集される。同市の議員定数は16で欠員1。12人の賛成で可決される見通しで、その場合、竹原市長は議会を解散する構えだ。
 「広報あくね」1月号で竹原市長は「市政改革と議会の刷新をします」のタイトルで新春のあいさつを書いている。昨年9月の就任以降の市政運営を振り返り「市政改革に対して、12名議員の妨害があります」と、反対派市議を批判。さらに「議員には、年間400万円あまりもの報酬に見合うような働きは認められない。この際、議員の刷新が必要」などと主張。12月予定の市議選に触れ「(議員)日当制と定数削減に向けた議員刷新へのご協力を」と呼び掛けた。
 これに対し、岩崎健二市議は「税金を使った市広報で選挙運動をしている」と批判。別の市議も「市広報の私物化」と話している。
 一方、竹原市長は「議会を刷新しないと市政改革につながらない」と主張。「ありきたりのあいさつでは税金をかけて広報を出す意味がない。肝心なところに触れない方が(市民への)背任だ」と述べている。【馬場茂】
(毎日新聞 2009年1月23日)


読売新聞では、深まる市長と議会の対立を報道している。

選挙中のブログ更新、阿久根市長を公選法違反容疑で告発
2009年1月23日 読売新聞

 鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(49)が市長選期間中、自身のブログ(日記形式のホームページ)を更新したのは違法として、県議と市議、市民の計28人が22日、市長を公職選挙法(文書図画の頒布)違反容疑で県警阿久根署に告発した。竹原市長は「違法ではない」と反論している。
 告発したのは民主、社民、無所属でつくる県議会会派・県民連合所属の二牟礼正博県議ら7人と反市長派の市議6人、市民15人。告発人は櫁柑(みかん)幸雄市議で、全市議15人のうち12人が告発を支持しているという。
 告発状によると、竹原市長は初当選した昨年8月の市長選期間中、ブログを連日更新して自身の主張や他候補批判を展開。市選管から同法に抵触する疑いがあるとして更新停止を求められたが、選挙戦最終日まで聞き入れなかった。
 公選法142条は、選挙中、規定されたビラ以外の文書図画の頒布を禁止している。提出後、会見した二牟礼県議は「ブログ更新はビラではなく明らかな違法。今後、公平な選挙を推進するためにも告発した」と述べた。
 一方、竹原市長は「ブログへの書き込みを頒布と言えるのか。そもそも選挙中のブログ更新が禁止だと法では規定されていない」と話した。
 同署は「受理するかどうかを含めてコメントできない」としている。
(2009年1月23日 読売新聞)
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議会と対立の阿久根市長、今度は定数4減提案の意向
2009年1月26日 読売新聞

 市議たちが不信任案提案の構えを見せるなど市議会との対立が深まっている阿久根市の竹原信一市長(49)は25日、現在16の議会定数を12とする条例改正案を近く開かれる臨時議会に提案する意向を示した。市長は昨年の9月議会に、定数6とする削減案を提案したが、市議会は否決した。不信任案提案への対抗策とも取れるが、今回の削減案も否決される公算が大きい。
 同市内で開かれた市民懇談会で明らかにした。竹原市長は出席した市民から議会定数の考えを問われ、「定数6に固執するつもりはない。臨時議会に定数12で出してみようかと思う」と述べた。
 懇談会終了後、市長は「市民の意見を聞くと12が妥当かなと思う。市民や議員も賛同してくれるのでは」と話した。条例案には3月の実施が確実視されている出直し市議選から適用することを盛り込むという。
 市長と市議会の対立を巡っては、市長不信任案を審議する臨時議会が2月にも開かれる。市長によると削減案をこの臨時議会に提出するかどうかは未定という。
(2009年1月26日 読売新聞)


市長と議会の対立で市民不在にならないようにと、思っているが、
不要な議員が多いのも事実。
議会ではたらかない議員は、百害あって一利なし。

平成の大合併で増えた議員のおかげで、
「市議会議員年金が破綻の危機」だそうだ。

 平成大合併で受給者急増、市議会議員年金が破綻の危機
2008年12月26日 読売新聞

 全国の市議会議員と東京23区議が退職後に受け取る議員年金が2012年度にも破綻(はたん)する見込みであることが、市議会議員共済会(東京・平河町)の試算で分かった。
 平成の大合併で町村が市に移行するなどし、受給者が急増したのが主な原因。同共済会と総務省では、公費負担率の引き上げも含めた制度見直し案を検討中だが、公費負担額は07年までの10年間だけでも1100億円を上回っており、議論を呼びそうだ。
 同共済会は、現職議員の掛け金と市区の負担で運営されているが、1999年度以降は赤字で、積立金を取り崩してまかなっている。積立金は、98年度の1270億円をピークに減り続け、07年度末には447億円になった。共済会では、今後も90億~100億円の赤字が続き、遅くとも12年度に底をつくとみている。
 99年4月からの平成の大合併で、市町村数は3232から1788(08年4月)に半減。この間、市議共済会の年金受給者(遺族を含む)は、99年度の2万7945人から、07年度は6万3349人に増え、現職2万2142人で3倍のOBを支える状態となっている。
 同共済会によると、市町村合併に伴い、約3万人が町村議共済会から移行してきたといい、その際、町村議側から、計73億6300万円(99~07年度)が市議側に移管された。
 しかし、財政事情は好転せず、総務省は07年度から抜本的な年金制度改革を実施。給付率を引き下げる一方、現役の掛け金率を標準報酬月額の13%から16%に、市区の公費負担率も10・5%から16・5%に、いずれも段階的に引き上げた。
 これに伴い、毎年の公費負担金は、99年度の100億4700万円から、07年度は182億1700万円に膨らんでいる。
 高山憲之・一橋大教授(公共経済学)は「雇用対策など自治体がやるべきことが数多くある中で、議員年金に税金をさらにつぎ込むことは疑問だ」と話す。
(2008.12.26 読売新聞)



市議会議員共済会

地方議会議員年金制度の改正内容(平成19年4月1日施行)

議員は任期制なんだから、3期12年間、議席をあたためていただけで、
議員年金がもらえるなんておかしいし、
足りないから、公的資金をつぎ込むのは、ぜったい反対。
議員年金自体を廃止してしまうか、
はたらかない議員をさっさと辞めさせる制度をつくるほうが
解決が早いと思う。


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焼き林檎と焼芋/デンドロビュームが咲きました。

2009-01-26 17:38:51 | 花/美しいもの
今年もデンドロビュームが咲きました。


この鉢は、3年前に花の終わりかけに特価品で買ってきたもの。

春から秋までは肥料もやらず外に放置してあって、
寒くなりかけたので低温に当てようと12月まで軒下に置いてあって、
水もやらずにバルブが干からびてたので、あわてて室内に入れました。


あまりに過酷な条件だったから、あちこちから新芽が伸びてきても
細長いので、てっきり「葉芽」だと思っていました。
水やりは一週間に一度、部屋が暖かいので時々、霧吹きをかけていたら、
花芽が落ちずに、けっこうたくさん咲きそうです。
  
垂れ下がってきたので、あわてて支柱を立ててやりました。


一気に10輪ほど咲いたのですが、
これから次々に開いて、目をたのしませてくれそうです。

デンドロビュームの育て方

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完熟サンフジと、鳴門金時があるので、
「薪ストーブ」のなかで「焼き林檎」と「焼き芋」をつくることにしました。

林檎は芯をくりぬいて、バターを少しいれ、
  
サツマイモはバターを乗せて、
   
濡らしたペーパータオルで包んで、アルミホイルで包むだけ。
そのまま、薪ストーブの中に入れます。
 
  
甘い香りがして、20分ほどで「焼き林檎」の出来上がり。
  



「焼き芋」もちょっと焦げ目がついておいしそう。
  


ホクホクとした焼芋になりましたが、
あと10分ほど焼くと、中が濃い黄色でべっとりした焼芋になります。


ドライトマトとニンニクのパスタも作って、
満腹のお昼ご飯です。


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必見!「女たちの地上戦~沖縄 埋もれた録音テープ 150時間の証言~」ETV特集で今夜放送。

2009-01-25 11:12:00 | ジェンダー/上野千鶴子
直前のお知らせになりましたが、今夜10時から、
NHK教育のETV特集で、沖縄戦の未公開の録音テープをもとに、
「女たちの地上戦~沖縄 埋もれた録音テープ 150時間の証言~」があります。

再放送は決まっていないので、見逃さないように「予約」しました。

 番組の詳細はこちらから
沖縄戦の惨劇を、200人以上の人々が赤裸々に証言した録音テープが見つかった。まだ戦争の記憶が生々しかった1960年代に収録された沖縄戦の聞き取り調査の録音テープだ。その多くは、ワカメ状に変形していたが、特殊な溶剤を使いアイロンを使い一つ一つ手作業で修復され、失われていた声がいきいきと甦ってきた。
録音テープの中でも特に凄惨な体験を語っているのは戦場に取り残された女性たちだ。自らの手の中で我が子を餓死させてしまった母。野戦病院で負傷兵に毒を飲ませたと告白する看護婦。そして、日本兵によって家族を殺された女性。戦争が終わっても女たちの苦難は続いた。アメリカ兵による暴行事件が頻発し、さらに収容所では伝染病や栄養失調で家族が次々と亡くなっていった。
重い録音機を担ぎ、激戦地の家々を訪ね歩き記録された証言。何度も足を運ぶ担当者たちの熱意で、多くの女性たちは、それまで誰にも話した事のなかった戦場での体験を語った。
それまで、沖縄戦の記録は、軍人や軍の行動を中心に語られてきた。この記録は沖縄で最初に集められた「住民の戦争記録」であり、それまでの愛国美談一色だった沖縄戦史観を大きく変えた貴重な史料なのだ。
最も弱い立場であったがゆえに、凄(せい)惨な体験をした女性たちの証言が記録されていた録音テープ。 番組では、これまで一度も公開されていなかった未公開録音テープを元に“女たちの地上戦”を描く。


 ETV特集「女たちの地上戦
~沖縄 埋もれた録音テープ 150時間の証言~」


チャンネル :デジタル教育3
放送日 :2009年 1月25日(日)
放送時間 :午後10:00~午後11:00(60分)
番組HP: http://www.nhk.or.jp/etv21c/
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▽沖縄戦の惨劇を、200人以上の人々が赤裸々に証言した録音テープが新たに見つかった。中でも特に凄惨な体験を語っているのは戦場に取り残された女性たちだった。
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20万の人々が亡くなった沖縄戦。その地上戦での惨劇を住民が証言した録音テープが新たに見つかった。まだ戦争の記憶が生々しかった1960年代に収録されたものだ。特に凄惨(せいさん)な体験を語っているのは、戦場に取り残された女性たち。自らの手の中で我が子を餓死させてしまった母。日本兵によって家族を殺された女性。これまで一度も公開されていなかった未公開の録音テープをもとに“女たちの地上戦”を描く。


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遅くなりましたが、『む・しの音通信』68号、
ホームページにアップしました。

みどりのwebページ 
New!
◆◆『む・しの音通信』No.68(2008.12.5)
 
特集:「ジェンダー図書排除事件」
  ~堺市立図書館&福井県情報公開訴訟

    ●堺市立図書館で「特定図書排除」事件はなぜ起きたのか?
        「ジェンダー図書排除」究明原告団
         事務局・寺町みどり
    ・堺市立図書館「特定図書」排除事件
     「やめとき」ではなく「やめとかない」精神で
        フェミニストカウンセリング堺・加藤伊都子
    ・特定図書排除問題に対し、私が行動する理由
        木津川市・呉羽まゆみ
    ・福井「焚書坑儒」事件、その後の経過
        原告・菅井純子
第2回「M&T企画/議員としてのスキルアップ連続講座」      
    ・「M&T企画/議員としてのスキルアップ連続講座」報告
        プロジェクトスタッフ・島村紀代美
    ・自分の議会を自己診断
        長野県下諏訪町・青木利子
    ・一般質問を組み立てる   
        愛知県長久手町・小池みつ子
    ・自らの手を縛る議会の規則
        長野県安曇野市・小林純子
インフォメーションのページ  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


30、31日は『議員のためのスキルアップ連続講座』の最終回なので、
朝からその準備に取りかかっています。
今回は、一般質問、質疑、情報公開、住民監査請求などの
まとめの講座で、内容は盛りだくさん。
日程(スケジュール)の詳細については、またお知らせします。


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「見放された患者と共に闘う"がん難民コーディネーター"」/『臨床瑣談』(中井久夫・みすず書房)

2009-01-24 15:33:12 | 健康/くらし/薪ストーブetc
22日夜の報道ステーションで、
"がん難民コーディネーター"藤野邦夫さんの活動を密着取材していた。

父は、わたしが21歳のとき、進行した胃がんが見つかって手術、
術後1年は生きないだろうという医師の予想に反して、奇跡的に再発を免れた。
父は75歳のとき、原発性の食道がんが見つかり二度目の手術をしたが、
その後、79歳でなくなるまで、最初の胃がんから18年を生きた。
当時、がんを宣告されることは、死を宣告されるとのと同じだった。
わたしは本を読みあさり、最善の治療を受けさせたいと奔走し、
父は「丸山ワクチン」を10年間打ち続け、「玄米菜食」などの食事療法もしていた。

父が助かったのは、幸運、偶然だけではなかった、と今でも思っている。

86歳の母は、昨年、インスリノーマ(膵臓の内分泌腫瘍)が見つかって
東京女子医大付属病院で手術し、40日の入院後に完治して退院したが、
もしインスリノーマを見落としていた(「絶対に違う」と否定した)、
岐阜市民病院にかかり続けていたら、きっと2009年を迎えられなかっただろう。

母の手術でまた東京にきています。(2008.4.14)

「がんとの戦いは情報戦」だという藤野さんの言葉に深く共感する。

この番組を、是非多くの人に紹介したいとメモを取っていたら、
報道ステーションのホームページに動画が公開されるとのことだったので
見逃した人のために、紹介したい。

報道ステーション「見放された患者と共に闘う
"がん難民コーディネーター"」2009年1月22日(木)放送

医師の治療説明に不満足か、納得できる治療方針を選べなかった、
いわゆる「がん難民」と呼ばれる人たちは、全国に数多くいる。
そうした人々の相談に耳を傾け、悩みや不安解消に努めている人物がいる。
本職は海外の医療関係書の翻訳。自らがんを患った際に最新治療を
受けようとしたが、専門の泌尿器科医たちはその名前すら知らなかった。
それ以来、日本のがん治療に疑問を抱き、患者に様々な治療法の提案を
始めたという。
“がん難民コーディネーター”の活動に密着した。


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「丸山ワクチン」については、中井久夫さんの
『臨床瑣談』
「SSM、通称丸山ワクチンについての私見」に詳しい。
最初『月刊みすず』3月号に掲載されて評判となり、異例の重版となったそうだ。
この文章がきっかけで『臨床瑣談』が刊行されたとのこと。

新聞の書評にも昨年は何度も取り上げられ、本屋で探したけれど見つからず、
図書館に予約しても、十数人待ち。
年が明けて、やっと八重洲ブックセンターで本を入手して読むことができた。

今週の本棚:中村桂子・評 『臨床瑣談』=中井久夫・著  
(みすず書房・1890円)

 ◇個別的であるがゆえのリアルさ
 「『臨床瑣談(りんしょうさだん)』とは、臨床経験で味わったちょっとした物語というほどの意味である。今のところ、主に精神科以外のことを書こうとしている。」と始まる。精神科医としての経験を踏まえ、病名告知の時代となった今、告知された患者ができる有効なことは何かが書かれている。「告知しただけの医師の覚悟も必要であり、また、告知された患者も茫然(ぼうぜん)たる傍観者ではなく、積極的に何かを行ないたいだろう。」と考えての助言である。そこには「精神科医が精神科以外のことを書くのであるから、間違いや誤解も多かろう。定説と違っていることもあろう。そうであろうとは思うが、一方、私は旧制度のインターン(医学にかんする実地研修)時代の医学生である。」という条件がついている。前半は、医師だからといって絶対ではないという謙虚さ、後半は、きちんとした教育を受けているという自信の現れである。この謙虚さと自信こそ専門家に求められるものであり、この言葉の背後には、最近の医師教育、医師のありようへの疑問がうかがわれる。
 扱われるのは院内感染、脳梗塞(こうそく)、ガン、丸山ワクチン、軽症ウイルス性脳炎である。いずれも、友人、知人への心のこもった助言であり、個別的であるがゆえのリアリティに特徴がある。実は、丸山ワクチンは、雑誌掲載時に当書評欄で取り上げられ、出版社が応対しきれないほどの反応があったため本書の出版になったとある。思いがけないところで、書評の力と責任とを知らされた。
 院内感染は、常在菌が悪さをするとは聞いていたが、人間には鼻をこする癖があり、鼻前庭にいる黄色ブドウ状球菌が手につく。つまりマスクは、口からの菌の出入りを防ぐだけでなく鼻こすりも防いでいるという指摘は思いがけない。手洗い、食事、睡眠の確保など具体的な対策を述べた後、闘病という姿勢は免疫力を下げるかもしれないのでこの言葉は使わない方がよいという助言もある。
 脳梗塞で昏睡(こんすい)状態になった舅(しゅうと)が、ペンライトでの瞳孔刺激、耳元での囁(ささや)き、足裏のくすぐりという三つの刺激で回復する過程はドラマである。昏睡初期には聴覚が残るのでそれに働きかけまばたきで答える通信が可能なのだ。本人にも家族にも医療者にもよいことだろうとある。
 ガンを持つ知人には、まず睡眠、おいしい食事、笑いを勧める。ストレスを少なくすることも。ガンはさまざまであり、人間もいろいろなので、一つの答はないが、免疫で対応し、時に抱え込んで上手に生きている例があげられる。その後の丸山ワクチンの章では、一使用者、一治験協力者としての体験が淡々と述べられ、QOL(生活の質)を高めるという眼で見た時、丸山ワクチンのもつ、ガンとの共存という考え方は、思想的にも実際的にも価値のあるものと捉(とら)えていることが示される。
 著者が実際に利用している健康食品や漢方薬の名もあげてあるが、よくあるハウツー本とはまったく違う。診断学は、「世界中がきっかりと境界線で区切られ、それぞれの区画が病名で塗り分けられた現代の世界地図」のうえでなされるものではなく、臨床と議論と勉強との歳月をかけて醸成されるものであり、矛盾や疑問や空白を持ち込むほかなかったとのことだ。そして、かつて医師としての立場を問われた時「リアリズム」と答えたが、「不完全なリアリズム」という方がよかったろうと言われるとなるほどと思う。いいなあ、活字を追う眼が憧(あこが)れの眼になってきた。
(毎日新聞 2008年9月28日)
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今週の本棚:『臨床瑣談』 編集者・守田省吾さん

 ◇本紙の書評に反響
 みすず書房のPR誌『みすず』で「臨床瑣談(りんしょうさだん)」が不定期連載として始まったのは昨年7月号。続行中にもかかわらず、今年5月号までのわずか6回分を緊急に出版する形になったのは、フロントページの書評でも触れられているように、「今週の本棚」で2度にわたり取り上げたのがきっかけだ。
 担当編集者の守田さんによると、そもそも連載は著者の中井さんが精神科医としての長年の臨床経験に基づき、「精神科以外の医学的な問題について、自分の中で引っかかってきたことを書こうとした」ものだという。「著者との日々のやり取りの中で、何となくきざしていたテーマでした。はっきりした構想があって始まったわけではありません」。中井さんとの付き合いは約20年、出版した本も20冊近いというだけに、まさに「あうんの呼吸」でスタートした連載だった。
 思わぬ反響は3月、連載第5回「SSM、通称丸山ワクチンについての私見」に注目した三浦雅士さん執筆の「MAGAZINE」評の掲載直後から始まった。「『雑誌を100部入手したい』といった問い合わせが頻繁に寄せられました。がんという病にかかわって、細い糸を手繰り寄せるように情報を欲している人々の存在を感じました」。この号を急きょ500部増刷する異例の措置を取ったが、それも1カ月足らずで切れた。
 次いで6月、「この人・この3冊」でワクチンの創案者、故丸山千里さんを取り上げた際、筆者の宮田親平さんが3冊の一つに中井さんのこの文章を挙げた。「最初の時ほどではありませんが、問い合わせが相次ぎました。雑誌をコピーして郵送するのでは対応し切れないと、その時点での出版を決めたのです」。喜びをにじませつつ意外な展開を振り返る。中井さんも「ありがたいこと」と承諾した。
 実は、本になった6回の連載のうち、「丸山ワクチン」の回だけが他の2倍ほどと長い。「著者にも期するところがあったと思います。雑誌の初校で大幅な書き直しがあり、この段階で10ページほど増えたのです」
 その後の連載をまとめた続編も、来春ごろ刊行の予定だ。【大井浩一】
(毎日新聞 2008年9月28日)

 

臨床瑣談(さだん) [著]中井久夫
朝日新聞 [掲載]2008年10月19日
[評者]苅部直(東京大学教授・日本政治思想史)■困難な医療現場だからこその輝き

 精神科医としての立場を尋ねられたとき、著者は絶句ののち「リアリズムです」と答えたという。予想が難しく、時間も限られた状況のもとで、個別の症状に対処する医療の現場は、まさしくリアリズムを必要とする一種の戦場なのである。
 専門の精神科とは異なる分野の治療にかかわった経験を素材にした、小さな随筆集である。だが扱う主題は、病の分類方法から、院内感染、昏睡(こんすい)からの意識回復、軽症ウイルス性脳炎、がん治療の心得と丸山ワクチンまで、それぞれに重い。
 著者は、その経験の豊かさを、手放しで誇ることはしない。むしろ失敗例も多く紹介し、治療の手順のどこに穴があったのかを、静かにふりかえる。
 その苦みを伴った視線のもとで、患者たちの姿が、実に生き生きと描写されるのが印象ぶかい。たとえば、精神科の待合室で、アガサ・クリスティの小説を読んでいた少女の、清らかな聡明(そうめい)さ。
 治療という行為は、つねに不完全さを免れず、多くの困難にみまわれる。だが、それだからこそ、かかわる一人一人の内奥にあるものが、ほのかに輝きだすのだろう。医療の世界に限らず、人間というものの見せる不思議な魅力がここにある。まだ継続中の雑誌連載も楽しみにしたい。
(朝日新聞 2008.10.19)

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書 評 臨床瑣談 [著者]中井 久夫
みすず書房/ 1890円
2008.9.14 中日新聞

[評者]佐藤 幹夫(フリージャーナリスト)
■健康、病のはざまに踏み込む
 本書の著者、中井久夫氏については多言を要すまい。日本を代表する精神科医であり、統合失調症の治療に残した業績の大きさが、まずは知られる。大学退官後は自由な立場からの発言が多くなり、その分、現代の精神医療に対する危惧(きぐ)や疑義が滲(にじ)み出ている。

 「臨床瑣談(さだん)」とは臨床経験でのちょっとした物語の意味だという。例えば院内感染に対する自己防衛と免疫力について語り、脳梗塞(こうそく)の昏睡(こんすい)患者に瞳孔刺激、耳元での囁(ささや)き、足裏のくすぐりなどを施した体験を述べる。当然、思い付きを語っているのではない。常在菌と免疫機能について、意識と視覚、聴覚、皮膚刺激についてなど、医学的根拠の上での指摘である。
 さらにはがん患者への助言も。心得の一番は睡眠、ちょっとした異変を察知する身体能力、体重、ストレスフルな体験の密度なども重要だと言う。そして丸山ワクチンについて(この一文は、雑誌発表時に大きな反響を呼んだ)。
 著者自身が、専門外の意見であり、間違いもあるだろうと保留をつけている。しかし医師としての永年の蓄積と深い洞察に裏打ちされていて、かえって新鮮な驚きを受ける。健康をめぐるアドバイスとしても、医療をめぐるエッセーとしても、すこぶる面白く読み進めることができるのだ。
 末尾に至って「臨床的思考」という言葉に出会い、そこではたと、虹のスペクトルと精神疾患の分類を述べた第一章の真意を受け取ることになる。それは、実は本書全体の通奏低音だったのだ。虹のスペクトル同様、「統合失調症と気分障害の間に無人地帯があるわけではない」。つまり病にある生体と、健康といわれる生体とは連続であり、そこに「無人地帯」はない。評者には、医療行為つまり臨床的思考とは、科学と非科学をも、ときには連続のスペクトルにするものなのか、というシロウトならではの感想が浮かんだ次第である。
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なかい・ひさお  1934年生まれ。精神科医・神戸大名誉教授。著書に『西欧精神医学背景史』『時のしずく』『関与と観察』など。
(中日新聞 2008.9.14)



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『精神科セカンドオピニオンー正しい診断と処方を求めて』/「美々卯」のにしん旨煮と自然薯で蕎麦三昧

2009-01-23 18:58:56 | 市民運動/市民自治/政治
東京では、最後にお昼ご飯を食べていない友人と「美々卯」京橋店へ。
Hさんはこのお店の経営者とも仲良しということです。

そば台に炊いたお揚げを乗せた「きつね蕎麦」。
メニューにはないのですが、おいしそうです。

お昼にフレンチを食べた二人は、
サービスのお茶とフルーツだけで見学(恐縮です)。

帰りにおみやげに、といただいた「美々卯」京橋店 のにしんの旨煮。
翌日のお昼ご飯は、自家製自然薯でとろろを作り、にしんそばにしました。

お正月に漬けた沢庵漬けも、水が上がって漬物のよい香りがしてきたので、
  
重石をどけて蓋を開け、はじめて食べてみました。
ちょっと若いけど、塩はきつくなくて、フレッシュな味です。

 
「自然薯とろろそば」と「にしんそば」、なんて贅沢なんでしょう!
とってもおいしかったです。

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順序が逆になりましたが、20日の東大のシンポジウムは、
章ごとに10人が9分ずつ書評(コメント)を発表して、
著者9人がそれに応えるという形ですすめ、3時間があっという間。

上野千鶴子・中西正司編『ニーズ中心の福祉社会へ:当事者主権の
次世代福祉戦略』(医学書院、2008年)を読み解く



主催した「東大ジェンダーコロキアム」の上野千鶴子さんは総括で、
「理論・概念は実践結果とのつけあわせ。
この本の理論・概念が使いものになるかどうか、
ぜひそのプロセスに参加してほしい」と結んだ。

自治体の現場で いかにしてニーズ中心の福祉社会に変えていくのか、
この本の読書会をしたくなりました。

受付でもらった資料の中には、「べてるの家」の新刊本、
『退院支援、べてる式』(医学書院)のチラシが入っていました。

この本、読んでみたい。

「精神科」関連の本として、京都にいる関係者からもらったのが、
精神障害者の当事者と医師がつくった、
『精神科セカンドオピニオンー正しい診断と処方を求めて』(シーニュ/2,520)
<編著>誤診・誤処方を受けた患者とその家族たち& 精神科医 笠陽一郎


この本は、あちこちのマスコミに取り上げられていて評判になっている。 
 
 精神科セカンドオピニオンHP
 
前進友の会 やすらぎの里

最後に、
今朝の朝日新聞「私の視点」に、 
岐阜市の後藤勝美さんという方の「障害を『障がい』とする意味は」
という文章が載っていた。

 「・・・・・そんなことよりも「害」を取り除く具体的な施策のほうがずっと大事だ。これは行政も障害者の万人の共通した認識だろう。
 私は、障がい者にあらず、障害者である--。この世に障害が感じられなくなる日まで、言い続けたい。」
 





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とっておきの銀座「イデミ・スギノ」「ギャラリー無境」「ギンザ・スイッチ」「ル・シャボテ」

2009-01-22 18:14:21 | あそび/しゅみ
昨日、東京から帰ると、
スキルアップ講座の参加者から課題のレジメがどっと届いていて、
今日は一日、この仕事にかかりきり。

夕方になって、息抜きに昨日の東京の記事を作り始め、
やっと出来上がって夕ご飯にしようと送信したら・・・・
なんと、本文が消えてしまった(ショック)。

下書きした画像だけは残ったので、気を取り直してご飯を食べて、
思い出しながら、また最初から書きなおしています。

----------------------------------------------------

20日は東大・弥生講堂で開催された濃密なシンポジウムを聴き、
JRお茶の水駅の聖橋から中央線沿いに徒歩一分の、
「ホテル・ジュラク」に泊まりました。

お部屋は、 [全室禁煙] 女性専用フロアにある「レディースルーム」。
  
とてもおしゃれなお部屋で、お姫様気分。
「じゃらん」のポイントを使ったので8000円台。
  
シースルーのお風呂は浴槽が大きくて、アメニティも豪華。
そのなかに、なにやら不思議な丸いタマゴ。
スイッチを入れると妖しい光を放ちます。
説明どおり、電気を消して、お風呂にうかべてみました。 
  
「オーッ、きれーい、すごい」。
七色の噴水を吹き上げながら、くるくる回ります。
これを浮かべてひとり風呂に入る姿を想像して笑いながら、
「噴水が顔にかかるんじゃないか」、と見るだけにしました。


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翌日は銀座で仕事をしている友人のHさんと待ち合わせ、
「ル・シャボテ」 というおしゃれなフレンチレストランでランチ。

メーンのお料理(富山産ブリ)と焼きたてパンとコーヒーで1000円。
  
あとでケーキを食べる予定なので軽めにしましたが、
ていねいにつくられたおいしい料理で、じゅうぶん満足です。

午後にもう一人の友人と待ち合わせしてて、時間に余裕があったので、
銀座に詳しいHさんにつれられて「とっておきの銀座」をはしごしました。

さいしょに行ったのは、中央通りビル2階の、
女性のためのブランド・リサイクルのお店「ギンザ・スイッチ」
目印は、仏壇やさんとウエディングのあいだにあるビル(笑)。
 
このお店につれてきてもらったのは二回目ですが、
ゥン十万円の毛皮のコートを、はじめて間近で見ました(笑)。 
手ごろな値段の掘り出し物もたくさんありますよ。
おしゃれな帽子と「エスカーダ」のパンスト500円をゲット。
帽子は友人のプレゼントです。
  
パソコン特訓中の、素敵な店主の小川さんの弁。
「銀座にお越しの時には、ぜひお立ち寄りください」。 

とっても手が出ない高いものが勢ぞろいの銀座でウインドショッピング、
お帰りには、「ギンザ・スイッチに立ち寄る」のがおススメです。
わたしも、7月には黒の皮靴とパンプスを
3000円程度で買いましたよ。

つぎに連れて行ってもらったのは、「ギャラリー無境」
ここも「知る人ぞ知る」画廊でオーナーは塚田晴可さん。
笑顔がすてきな方で、本も書いていらっしゃいます。
  
エレベーターで二階へあがると「阪口鶴代展」をやっていました。
 
落ち着いた隠れ家的な大人の空間で、おいしいお茶を飲みながら、
塚田さんをはじめ、ここに集まった人たちとの素敵な出会いがありました。 
お茶の茶托は、村瀬治兵衛の漆芸品。
村瀬治兵衛さんのお連れ合いともお話しました。


2時に「ホテル西洋銀座」前でもうひとりの友人と合流し、
お目当てのケーキを食べに、京橋の「イデミ・スギノ」へ。

お菓子の世界コンクールでグランプリを受賞された
パティシエの杉野英実さんのつくるケーキは、イートインのみ、が多いとか。
「イデミ・スギノ」は、気づかずに通り過ぎてしまう目ただない店ですが、
「知る人ぞ知る」超有名な行列のできるお店だそうです。
 
午前中に売り切れになることが多いのですが、
幸運なことにちょっとまったらケーキがやきあがる、とのことで、
あいてる席に座って、期待に胸が高鳴ります(笑)。
   
「出来上がりました」と案内されたショーケースの中は、
食べるのがおしくなるような、宝石みたいなケーキばかり。
三人それぞれ違うものを注文しました
意外に男性が多いのでどうしてかと思ったら、
全国からパティシェが食べに(偵察に)くる、ようです。
店内は撮影禁止、なので、メモを取っている人もちらほら。
Hさんの行きつけのおみせなので、頼んだケーキを撮らせてもらいました。
 
わたしは、680円のチョコのムースみたいなアラビックを食べたのですが、
上に三枚の薄いチョコの羽が乗っていて、
なかが何層にもわかれ、口に入れるとぷるんと融けていく、
えも言われぬハーモニーで、幸福感に浸りました。
少しずつ別けて食べたのですが、どれも絶品で、
今度東京にきたら、絶対またこようと思いました(笑)。

帰って調べたら、わたしが食べた“アラビック”は,
チョコレートムースの中にコーヒージュレとクレームブリュレ,
底はコーヒービスキュイからなっています.
このケーキの特徴はチョコムースのチョコの固まる力だけで
この形をキープしていること!

前の記事は、まだ続きがあったのですが、気力が尽きて今日はここまで。

ではまた。(今度はちゃんとコピーをとって送信)

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洋ナシのコンポート・リンゴの赤ワイン煮・ゆずジャム

2009-01-21 02:04:52 | おいしいもの/食について

ラ・フランスと完熟フジと、庭の無農薬のユズで、
「洋ナシのコンポート」と「リンゴの赤ワイン煮」と「ゆずジャム」を作りました。

洋ナシは、半分に切ってさらに六等分にくし形にして、
鍋に並べて、白ワインをそそいで蜂蜜を少し入れて、
落としブタをして、全体にシロップが回るように煮て、
コンポートにしました。レモンのかわりにユズ果汁をたらしました。
  

あまーいよい香りがします。



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柿ジャムに続いて、洋ナシのコンポートも瓶につめて出来上がり、
いよいよ、手間のかかる「ゆずジャム」づくりです。

ゆずは横半分に切って果汁を搾り、

さらに外側の皮と実を分けていきます。


袋と種はペクチンをとるために、2カップ程の水で煮だして、
煮汁を濾して取っておきます。
  
皮はほそく刻んで、二度ほどゆでこぼしておきます。
こうすると、あくと苦味が少なくなります。
  
苦いのが好きな人は、そのままで。
ゆずの皮と果汁と煮汁と蜂蜜を入れて、あとは弱火で焦げつかないように、
とろとろと煮るだけです(ストーブの横にあるのは切干大根)。
  
半分くらいになるまで煮詰めて、できあがり。


最後に「リンゴの赤ワイン煮」をつくりました。

りんごは皮をむいてくし型に切り、色が変わらないように
薄い塩水につけておきます。
  
鍋に並べて、赤ワインをどぼどぼと注いで、そのまま煮るだけです。
   
蜜入りの完熟フジなので、ワインとリンゴの甘味だけで、
はちみつ、砂糖などの甘味はつけません。
酸味にゆずの果汁を少し入れ、シナモンとバニラで香りを付けます。

ちょっとシロップが少なくなりましたが、
おいしそうな「赤ワイン煮」ができました。

東京のホテルで、アメリカの大統領就任式を見ながらの報告です。
これから、オバマ新大統領の就任演説が始まります。


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