みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

緊急セミナー:国際専門家からみた子ども20ミリシーベルト問題/放射線監視装置がほぼ全滅 被災3県

2011-05-31 13:42:27 | 地震・原発・災害
福島原発事故による放射性物質の被ばくに関して、
大きな問題になっている「子ども20ミリシーベルト問題」について、
参加しているMLを通じて、以下の呼びかけがあったので紹介します。

 ★拡散希望!
 ====================================================
緊急セミナー:国際専門家からみた子ども20ミリシーベルト問題
内部被曝と情報公開~いまこそ"安全神話"の打破を
2011年6月1日(水)18:15~20:00@参議院議員会館 B107
http://www.foejapan.org/infomation/news/evt_110601.html
====================================================


5月27日、文部科学省は、「福島県内における児童生徒等が学校等において受ける
線量低減に向けた当面の対応について」を発表し、この中で、「年間1ミリシーベ
ルトから20ミリシーベルトを目安とし」としながらも、「今後できる限り、児童生
徒等の受ける線量を減らしていくという基本に立って、今年度、学校において児童
生徒等が受ける線量について、当面、1ミリシーベルトを目指す」としました。ま
た、校庭・園庭の空間線量率が毎時1マイクロシーベルト以上の学校の除染につい
て、財政支援を行うこととしています。
文科省は、4月19日に年間20ミリシーベルトに基づいた校庭等の利用制限毎時3.8マ
イクロシーベルトという基準を発出し、内外の大きな批判を買ってきました。
今回の発表は、この基準を取り消しこそしませんが、事実上断念したともとれる発
表であり、市民運動の勝ち取った大きな一歩です。
http://www.foejapan.org/infomation/news/110530.html
一方で、たとえば、内部被曝が考慮されていない、十分な測定および情報公開がさ
れていない、など、未だ多くの問題が残されています。
本緊急セミナーでは、この20ミリシーベルト問題の根本原因である「安全神話」や
一連の経緯および文科省の発表の課題について、フクロウの会の阪上武さんから、
また、フランスの国際的な専門機関である「放射能に関する情報および独立調査の
ための委員会」(CRIIRAD)ディレクターのブルーノ・シャレイロンさんから、内
部被曝や情報公開の問題について、お話しを頂きます。

■日時:2011年6月1日(水)18:15~20:00
■場所:参議院議員会館 B107 (定員:78名)
(東京都千代田区永田町2-1-1 最寄駅東京メトロ 永田町または国会議事堂前)
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kokkaimap.htm
※17:45から参議院会館ロビーにて入館証を配布します。
プログラム(予定、敬称略):
・子ども20ミリシーベルト~「安全神話」が何を生み出したか、残された課題
  阪上 武/福島老朽原発を考える会(フクロウの会)代表
・国際専門家からの提言:内部被曝と情報公開の在り方
  ブルーノ・シャレイロン/放射能に関する情報および独立調査のための委員会
             (CRIIRAD)ディレクター
■主催:国際環境NGO FoE Japan、
   福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
■協力:測定器47台プロジェクト
■申込み:下記のURL経由でお申込み下さい。
 http://www.foejapan.org/infomation/news/evt_110601.html
■問い合わせ先:国際環境NGO FoE Japan
 Tel: 03-6907-7217 Fax: 03-6907-7219
 E-mail:finance@foejapan.org
■資料代:500円(+カンパ) 


5月27日には、この問題に取り組む市民団体6団体が、声明を出しています。

「美浜の会」HPより
  ●市民団体6団体の声明 (5月27日)  
文科省:当面の対応として「今年度、年間1ミリシーベルト以下を目指す」
  「子ども年20ミリシーベルト暫定基準」 事実上断念
  福島の父母たち、市民運動が勝ち取った大きな一歩
  同時に、文科省の発表は多くの問題と課題を残す


本日(5月27 日)、文部科学省は、「福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線
量低減に向けた当面の対応について」を発表し、この中で、「年間1 ミリシーベルトから20 ミ
リシーベルトを目安とし」としながらも、「今後できる限り、児童生徒等の受ける線量を減らし
ていくという基本に立って、今年度、学校において児童生徒等が受ける線量について、当面、
1 ミリシーベルトを目指す」としました。また、校庭・園庭の空間線量率が毎時1 マイクロシー
ベルト以上の学校の除染について、財政支援を行うこととしています。
明言こそしていませんが、年間20 ミリシーベルトに基づいた校庭等の利用制限毎時3.8 マイ
クロシーベルトを事実上断念し、棚上げにして、私たちがいままで求めてきた通常の基準値年
間1 ミリシーベルトを目指すという基本姿勢を文書で示しました。
これは、5 月23 日の福島の父母たちおよびそれを支援する多くの市民たちの要請にこたえた
ものであり、この間の市民運動が勝ち取った大きな一歩です。
同時に、下記の課題も残ります。

1.「今年度1ミリシーベルト以下を目指す」について
・事故後からの積算線量で年間1ミリシーベルト以下を目指すべき。また、学校外におけ
る積算線量も含めるべき。
・さらに、既に1ミリシーベルトを超えている学校については、表土除去だけではなく、
学童疎開など、あらゆる被ばく低減策を実施すべき。
・この1ミリシーベルトには、学校給食などによる内部被ばくは含まれていません。
これも考慮にいれるべき。
・内部被ばくに関しては、モニタリングの対象とすべき。
文科省が示している「今年度」とは、4月1日からとなり、事故後の3月分は含まれない可能
性があります。また、「当面の対応」では、積算線量計を各学校に配布し「積算線量のモニタリ
ングを実施する」となっています。マスコミ報道によれば、この測定は基本的に6月からとさ
れています。4月以降または6月以降の評価で「1ミリシーベルト」とするのは不十分です。
2011 年5 月27 日

声  明

2.財政支援を、土壌の汚染低減措置に限っていることについて
・授業停止、学童疎開、避難などあらゆる被ばく低減策について、これらを実行に移す具
体的な措置を示し、財政支援を行うべき。
「当面の対応」では、国による財政支援を土壌の汚染低減措置に限っています。
3.土壌の汚染低減化を毎時1 マイクロシーベルト以上に制限していることについて
・土壌の汚染低減化は毎時1マイクロシーベルト未満であっても必要です。年間1 ミリシー
ベルトの被ばく以下になるよう土壌の汚染を除去すべき。
・除去した土壌については、東電と国の責任で管理すべき。
「当面の対応」では、財政支援の対象として、校庭・園庭の空間線量率が毎時1 マイクロシーベ
ルト以上と制限を設けています。しかし、毎時1マイクロシーベルトは、事故以前の福島県の
平均空間線量の約25 倍にもあたり、年間では8.8 ミリシーベルトにもなります。年1ミリシー
ベルトを守るためには、セシウム137 で考えれば、土壌1平方メートル当たり40 キロベクレル、
空間線量では毎時0.15 マイクロシーベルト以下にする必要があります。
なお、今回の問題の根底には、文科省がもつ根強い「安全」神話がありました。文科省および
福島県の放射線リスクアドバイザーは、あたかも100 ミリシーベルト以下であれば安全である
かのような宣伝を行ってきました。この偏った文科省および一部の無責任な学者の宣伝を修正
していかない限り、問題は繰り返し生じるでしょう。
私たちは、勝ち取った今回の大きな前進を、一緒になって行動を起こしてくださった全世界の
市民の方々とともに確認するとともに、引き続き、日本政府に対して、以上の問題の対応およ
び20ミリシーベルト基準撤回を求めていく所存です。
以上
別添:5 月27 日付「福島県内における児童生徒等において受ける線量低減に向けた当面の対応について」
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク(代表 中手聖一)
グリーン・アクション TEL:075-701-7223
福島老朽原発を考える会(フクロウの会) TEL:03-5225-7213
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会) TEL:06-6367-6580
国際環境NGO FoE Japan TEL:03-6907-7217
環境NGO グリーンピース・ジャパン TEL:03-5338-9800 


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以下、関連の新聞報道などの情報です。

 社説:東日本大震災 校庭の放射線量/着実な低減策と説明が必要  

 校庭で1時間までしか活動できない小中学校。砂場遊びができない幼稚園。教育現場がかつてない制約に戸惑っている。
 屋外で伸び伸び跳び回ることは、児童生徒の健やかな成長に欠かせない。室内にこもってばかりいたら、ストレスもたまる一方だろう。
 福島第1原発事故によって、福島県内の学校の校庭などから放射性物質が検出されている。地元自治体が表土を除去するなどの対策を進めているが、保護者らの不安は一向に解消される気配がない。
 文部科学省は先週、表土除去の工事費用を国が補助することをようやく決め、校内での被ばく線量も年間1ミリシーベルト以下を目指すとの目標を明らかにした。だが、どこまで目標に近づけるのか、疑問視する声は根強い。
 放射線量を減らすため一層の手だてを尽くすとともに、本当に安全なのか、丁寧に説明していかねばならない。
 文科省が校庭の有効な線量低減策として示した方法は二つ。表面の土を削って下層の土と入れ替える「上下置換」と、削った表土を袋詰めにして深く掘った穴に埋める方式だ。
 毎時1マイクロシーベルト以上の放射線量が測定された場合、除去費用を補助する。全ての小中高校や幼稚園が対象で、公立はほぼ全額、私立は半額を予定する。
 自治体が独自の判断で先行して行った工事も対象となるが、削った土を埋められず、処分に窮しているケースもある。
 いち早く表土除去を進めてきた郡山市などでは、今も土が敷地内に仮置きされたままだ。運搬や処分についての指針づくりを急ぐべきだ。
 一方、表土を除去した後も、屋外の活動を自粛している学校が多い。安全基準への不安と、国の対応への不信感が背景にあると言えよう。
 文科省が示した校庭の利用を制限する基準値は毎時3.8マイクロシーベルト。1日のうち屋外で8時間、室内で16時間過ごすと仮定し、年間積算量が20ミリシーベルトに達しないことを目安に算定した。
 20ミリシーベルトは一般人の年間被ばく線量限度の20倍に当たる。感受性の強い子どもには高すぎるとの批判が相次いでいる。年間1ミリシーベルトの目標を掲げた後も、この上限は維持されたままだ。
 夏に向かい、今後は児童生徒の健康管理がより大きな問題となる。現在、窓を閉め切ったまま授業をしている学校が少なくない。小中学校で屋外プールを使った授業を行わないことを決める自治体も相次いでいる。
 文科省は福島市などで行った調査の結果、土ぼこりが舞っていなければ窓を開けても放射線量に大きな変化はないとしている。プールは清掃し、線量測定を徹底すれば問題ないと指摘する専門家が多いが、不安を払(ふっ)拭(しょく)し切れないようだ。
 安全確保が第一なのは当然だが、同時に過剰な警戒から、教育や健康に悪影響が及ぶ事態は避けねばならない。国は線量の詳しいデータや安全性への考え方を常に明らかにし、自治体や学校、保護者らが正しい判断を下せる環境を整えるべきだ。
2011年05月31日火曜日 河北新報 


東日本大震災:「20ミリシーベルト」見直し 知事「一定の前進」 /福島 

◇遅い対応に不満も
 文部科学省は27日、県内の児童生徒が今年度に受ける放射線量について「年間1ミリシーベルト以下を目指す」との目標を発表した。子供の屋外活動を制限する文科省の「年間20ミリシーベルト」を巡っては、保護者らから「基準が高すぎる」との不満が続出。より安全性に配慮する方針だが、親の間には依然「子供が安心して遊べる環境づくりこそ必要」との声が根強い。

 文科省は4月、屋外活動を制限する基準を20ミリシーベルトと発表した。直後に小佐古敏荘(こさことしそう)東大教授が「1ミリシーベルトにすべきだ」と批判して内閣参与を辞任。県庁や市町村教委には「文科省の基準で、子どもの安全は確保できるのか」との問い合わせや批判が寄せられ、佐藤雄平知事も「県民が困惑している」と不快感を示していた。

 今回の「目標」を受け、佐藤知事は「政府が努力した。一定の前進」と述べた。また2~9歳の3児を育てる伊達市内の母親(36)は「20ミリシーベルトは高すぎて不安だと思い、文科相にもメールを送った。ありがたい」と評価。

 一方で、政府の対応の遅さに不満の声も上がった。小中学生3人の子供を持つ福島大付属小PTAの鈴木信雅会長(44)は「基準見直しが遅すぎる。安全とされた年間20ミリシーベルトの基準は、専門家の意見も分かれ安心できなかった。付属小ではPTAが、正門から登校口の地面を水洗いするなど放射性物質に対する不安がいまも根強い」と話した。また、小学1年の男児(6)の母親(40)は「遅すぎる」と批判したうえで、「安全に過ごせるならいいが、規制ばかりでなく、より子供らしい生活を送れるような環境づくりや対策を考えてほしい」と話した。【種市房子、三上健太郎、蓬田正志】
毎日新聞 2011年5月28日  


山本太郎「子供に『20ミリシーベルト』は殺人的です」反原発メッセージ
2011/5/19 j-castニュース

YouTube動画【オペレーションコドモタチ賛同者メッセージ】 山本 太郎 02


 放射線監視装置がほぼ全滅 被災3県、データに空白
2011.5.28 中日新聞

 東日本大震災で被災した宮城、福島、茨城各県で、モニタリングポストなど放射線を監視する装置のほとんどが停止し、データの空白が生じていたことが28日までの各県への取材で分かった。
 装置本体や、データを処理するサーバー、通信回線などが津波や停電で使えなくなったのが原因で、事故発生後の事態の把握や避難の判断に生かされなかった。原発を抱えるほかの自治体でもシステムに同様の不安があり、緊急時の監視体制の見直しが求められる。
 福島県によると、監視装置は福島第1、第2原発の周辺に計23台を設置。放射線量を常時測定し、第1原発から約5キロ離れた原子力センターへ通信回線を通じてデータを送って集約していたが、3月11日の地震発生直後からデータ送信が次々と停止。発生から約3時間後には、ほとんどの装置からの送信が途絶えた。同センターから職員が退避して以降は1台分のデータも得られていない。
 県の担当者によると「津波で流されたり、地震の揺れで壊れたりもしたが、通信や電力といったインフラが断絶したのが一番大きい」という。バックアップとして衛星回線を備えていた装置でも受信はできなかった。アンテナが地震で倒れるか向きが変わった可能性があるという。
 女川原発のある宮城県でも、地震直後の津波で監視装置7台中4台が流されるか、水に漬かって故障するかした。サーバーを置いていた原子力センターも津波で機能を喪失。高台に設けた3台からは予備の衛星回線を通じてデータを受信できたが、地震発生から約5時間後には何らかのトラブルでそれも停止した。28日現在、一部の装置を使って測定とデータ公開を再開したという。
 東海第2原発などの周辺に40台以上を設置する茨城県では、停電に備えて各装置に非常用バッテリーを併設。停電と同時に起動したが、約20時間後には電源が切れ、停電が復旧し始めるまで約3時間、測定が全くできない状態に陥った。環境放射線監視センターの担当者は「施設周辺の放射線は常時監視が原則。すべてがダウンしたのは問題があった」と話した。
(共同) 


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日本ミツバチの巣箱の増築/バイカウツギの花/福島原発事故「数日後にメルトダウン確信」米NRC局長

2011-05-30 18:34:37 | ニホンミツバチ
日本ミツバチの東側の巣箱を、一段増やして、3段に入れ替えました。

東の箱は、仮置きの待ち箱にそのままミツバチが入って、
そのままびゅんびゅんとたくさんの働き蜂がお仕事をしているので、
すぐに手狭になるだろうとの予想で、下の箱を入れ替えて、標準の箱にうつします。

ともちゃんが巣ができ始めている上の箱を持ち上げて、
わたしが素早く下に滑り込ませます。
蜜蜂のかたまりがぶら下がったまま、無事移動。

前の箱に残っていたミツバチは、入口に近づけると、
自分で入っていきます。
朝から蜜を集めに出ていたミツバチは、入り口が変わっているので、
戸惑っているようです。

巣房はきれいな正六角形のハニカム構造。




ハチさんたちはちょっとびっくりしたようで、
何匹か飛び回っていましたが、すぐに何事もなかったように静かになりました。

一晩寝たら、新しい家にもなれたようです。

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てまえはイチジクの木。

今年はもうバナーネとキングの大きな実がついています。

と、ここまで見てきて、ふと横を見ると、
オクラとかぼちゃの苗を植えた畝が
ぐちゃぐちゃに荒らされています。

犯人はどうやらイノシシのようです。

庭の西のはしにうえてある、バイカウツギの花が咲きました。

大好きな花です。


こちらの花は、今年植えた香りバイカウツギ。
まん中がほんのり赤く色づいて、
とてもよい香りがします。
 
地震や原発事故で人間の世界がざわついていても、
季節はめぐり、花は変わらずに咲きます。

福島原発事故は、情報が小出しにされているようです。
水素爆発や、高レベルの放射線や中性子がでていたら、
原発のことを少しでも知っている人なら、
「炉心溶融」だと気付いていたはずです。
それを隠していた責任は重いですね。

米原子力規制委員会も、数日後に「確信していた」との報道。

炉心溶融「震災数日後には確信」 米NRC事務局長 
2011年5月27日 朝日新聞

 米原子力規制委員会(NRC)のボーチャード事務局長は26日、東京電力福島第一原子力発電所で、核燃料の大部分が原子炉圧力容器の底に落ちる炉心溶融が起きていた可能性について「東日本大震災が発生した数日後には、そう確信していた」と述べた。
 日米交流団体「ジャパン・ソサエティー」がニューヨークで開いた講演会のあとの会見で述べた。根拠について「(当時観測されていた)高いレベルの放射線は、かなり深刻な燃料損傷が起きない限りあり得ないからだ」と述べた。
 NRCは大震災発生から5日後、同原発から50マイル(80キロ)圏内の米国人に対する避難勧告を出しているが、「(炉心溶融など)深刻な事態が起きていることがすぐにわかったことが、そう勧告した理由の一つだった」と話した。  


米NRC局長「事故数日後にメルトダウン確信」 

【ニューヨーク=吉形祐司】米原子力規制委員会(NRC)のビル・ボーチャード事務局長は26日、ニューヨークで講演と記者会見を行い、福島第一原発事故の「数日後」に炉心溶融(メルトダウン)を確信していたと明らかにした。この判断が、米政府が自国民に原発の半径50マイル(約80キロ・メートル)からの避難勧告を出した要因だったという。
 同局長は「少なくとも2、3の原子炉で炉心の損傷や溶融が起きている可能性が強いと信じていた。燃料の損傷によってのみ生じる高い放射線量を示す多くの数字があり、事故の数日後には重大な燃料損傷があると確信した」と述べた。
(2011年5月27日19時32分 読売新聞) 


東電、中性子測定を22回に修正 未公表データで 

東京電力は28日、福島第1原発で事故後に敷地境界付近で測られた放射線の一種、中性子線の測定回数を、これまでの13回から22回に修正した。同日、東電が発表した未公表データに含まれていた。
 東電によると、中性子線は3月13~15日に測定されたが、うち13日午前と、14日夜~15日未明に計測された計9回が公表されていなかった。すでに公表された分も含め、いずれも1時間当たり0・01~0・02マイクロシーベルト。計測場所は1、2号機の南西約1キロにある正門付近1カ所だった。
 東電は「3日間と限られた期間しか検出されていないので、炉心から放出したウランやプルトニウムなどによる中性子線と考えられる」としている。
2011/05/28 17:59 【共同通信】 


チェルノブイリでは、4月26日に原発事故が起きたのですが、
市民には放射能の危険性が知らされず、
5月1日のメーデーには、大人も子どもの多くの人が屋外で過ごしたそうです。

炉心溶融により、大量の放射能が放出された原発事故の危険性が伏せられ、
「ただちに影響はない」と言い続けた日本と、どこが違うというのでしょう。

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第一回「議員と市民の勉強会」終了。/花後のキンリョウヘンの植え替え

2011-05-29 18:55:21 | 花/美しいもの
第一回「議員と市民の勉強会」がぶじ終了しました。
統一選後の初回の勉強会なので、参加者のみなさんだけでなく、
実は、わたしもけっこう緊張します(笑)。

   第一回「議員と市民の勉強会
~市民派議員として議会ではたらく~有権者との約束を果たす」


一日目
【セッションA】《議会の基本を知る~議会のしくみ・ルールと流れ》。
【セッションB】《自治体とは何か~予算のしくみと流れ》
【セッションC】 《議員としての「発言・質疑・一般質問」を磨く》

二日目の【セッションD】
《基礎自治体の基本政策》と「一般質問を組み立てる-2」の様子。
   

   

     


お昼に終わってからは、ロビーに場所をかえて、
3時ころまで、皆さんの抱えている課題についてアドバイス。

今年度は、一泊二日の4連続講座。
8月と11月と1月末と、あと3回開催します。

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台風が近付いているので、朝から強い雨。
午前中は雨の中、カッパを着て、蜂に刺されない装備もして、
東側の日本ミツバチの箱を3段に増やすのと、
飛ばないように箱を固定する作業をしました。

もう梅雨入りしてしまったし、日本ミツバチの分蜂はもうないと思い、
キンリョウヘンの鉢をとりこんで、植え替えをすることにしました。
   
花後の鉢は新しい用土で植え替えると、来年、花が良く咲くそうです。
花が咲かなかったので、早めに外に出していた鉢も全部植え替えることにしました。

今年は数が多いので、キマタ種苗店で「洋ランのばいよう土」を買ってきました。


鉢から株を取り出して、古い土を落とし、
同じ大きさの鉢に、新しい用土で植え替えます。

この時、鉢を大きくしすぎると、根ぐされを起こしたり、
花が咲かなかったりします。
蘭は小さめの鉢を好むようです。

斑入りキンリョウヘン「千代田」。


花が大きいキンリョウヘン「ときわ」。


六鉢、全部植え替えました。


くしゃくしゃに萎れていたので3850円が500円だったサンスベリアの大鉢は、
週一くらいで水をやっていたら、葉が緑色になって元気になってきました。
母の日のプレゼントのカランコエと、リーガースベゴニアもまだ元気です。
 

写した画像ををブログにアップしようと思ったら、
パソコンがトラブルで、webにつながらなくなっていました。

この前ハードディスクを入れ替えたのですが、
どうも調子が悪いようです。

なおるのに時間がかかりそうなので、
ノートPCと携帯につないで、ブログをアップすることにしました。

通信速度は、かなり遅いです。
ま、久しぶりにのんびりと過ごす日曜日ですから、
遅いスピードに、コーヒーを飲みながら、ノンビリお付き合いしています。

最後まで木に残ったサクランボをとってきて食べました。

大きさはアメリカンチェリーの4分の一くらい。
味は甘酸っぱさが、ぎゅっと濃縮されています。

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第一回「議員と市民の勉強会~市民派議員として議会ではたらく~有権者との約束を果たす」

2011-05-28 07:11:28 | 「市民派議員塾」「M&T企画 選挙講座」
名古屋のウイルあいちに宿泊しています。

昨日から一泊二日で開催している、「む・しネット」主催の、
2011年度第一回「議員と市民の勉強会」。
テーマは、「市民派議員として議会ではたらく~有権者との約束を果たす」。

全4セッションで、現場で即役立つ実践的な勉強会で、
中部地方を中心に、関東や関西からも市民派議員が参加しています。
わたしは、この勉強会の講師です。

きのうは3セッションを終わって、きょうは朝9時から、
【セッションD】《基礎自治体の基本政策》と「一般質問を組み立てる-2」をします。

今朝は早起きして、一般質問のレジメ読んでいます。 

2011年度 第一回「議員と市民の勉強会」
テーマ「市民派議員として議会ではたらく~有権者との約束を果たす」

●日時:5月27日(金)12時30分(集合)~28日(土)12時
●会場:ウイルあいち 会議室3(名古屋市)
《講師》寺町みどり&ともまさ
《担当スタッフ》島村紀代美/小川まみ 

《内容およびスケジュール》 
一日目【セッションA】
テーマ《議会の基本を知る~議会のしくみ・ルールと流れ》

1)テーマ「初議会を経験して」 
2)議会とはなにか-基本的な議会の流れ
・議員とは何か~議員というお仕事
・議会における議案とは何か
・本会議とは、委員会とは~それぞれの役割とルール
3)議案審議とは何か-審議(本会議)、審査(委員会)の手法
4)議会・委員会の運営とルールの基本

【セッションB】 
テーマ《自治体とは何か~予算のしくみと流れ》

1)自治体とは何か/自治体は誰のために、何のためにあるのか/自治体の構成
2)自治体財務・予算のしくみと流れ
・自治体財政の流れの理解と、議員活動を活かす時機
3)条例とは何か-条例案審議は市民への影響を考えて慎重に
4)6月議会にむけて/専決処分、公社等の報告、人事案件、
条例(改正)案、契約、補正予算などの読み方、取り組みの基本などを理解する。 

【セッションC】
テーマ《議員としての「発言・質疑・一般質問」を磨く》

1)議会における発言とはなにか
 ・発言の基本とルール
2)「質疑と一般質問」/質疑とは何か?一般質問とは何か?その違い。 
3)「原則に基づく的確な発言が効果を生む~論理的説得力を身につける」
 ・質疑と一般質問の原則/獲得目標の設定が基本
 ・質疑の組み立て方/答弁の引き出し方
テーマ《一般質問-1》
★一般質問の組み立て方 
(1) 問いを立てる~政策 (2)なにが問題か→問題点をみつける
(3) どう解決するか/手法と獲得目標 (4)立論/論理の組み立て
(5)質問項目/知らないことを聞かない原則
★ワークショップ「一般質問を組み立てる」
~問いを立て獲得目標を設定し一般質問の形にする
 
二日目【セッションD】
テーマ《基礎自治体の基本政策》
 
1)自治体における「政策」とはなにか
2)予算と政策との関係
3)基礎自治体の基本政策(全体とテーマ別)
テーマ《一般質問-2》
★ワークショップ「一般質問を組み立てる」
~獲得目標に届く、一般質問をシミュレーションする。
(1) 問いを立てる~政策 (2)なにが問題か→問題点をみつける
(3) どう解決するか/手法と獲得目標 (4)立論/論理の組み立て
(5)質問項目/「議場」で何を得るかの極意

【第一回のまとめ】
「いま無党派・市民派議員として…」 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

★【第2回以降の開催日および会場】
第2回  8月 6日(土)~ 7日(日) :ウィルあいち(名古屋市)
第3回  11月5日(土)~ 6日(日) :会場未定(岐阜市内を予定)
第4回  1月28日(土)~29日(日) :会場未定(岐阜市内を予定)
※2日目午後に参加者が抱える問題に対応するオプション講座(有料)を予定。



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昨日の「一般質問を組み立てる-1」で、参加者の一人が取り組んだのが、
「病児・病後児保育を実現する」というテーマ。
ちょうど中日新聞生活面に稲熊美樹記者が、
「病児保育を考える(上)」の記事を書いていらしたので、
参考になると思って、コピーをとってきました。



稲熊さんは、岐阜支局でずいぶんお世話にお世話になった記者さんで、
岐阜にいらしたときから、働く女性の問題の問題をテーマに、
よい記事をたくさん書いてみえました。

<はたらく>病児保育を考える(上) 
2011年5月27日 中日新聞

働く親が困るのは子どもの病気。親に代わり、病気や回復途中の子どもを預かる病児・病後児保育所の要望は高い。ただ施設数が限られ、「利用しにくい」という親の声がある一方、施設からは「赤字になるばかり」と悲鳴が上がる。子どもが病気になったときの保育の実情を探った。 (稲熊美樹)

 岐阜県の研究職の女性(37)は、四月から三歳と一歳の息子を保育園に預けて働いている。公務員の夫が急に休むのは難しく、実家は東京。子どもが病気になっても、急に頼れる人はおらず、女性も「代わりのいない仕事で休めない」。次男が四〇度近い熱を出した日、隣市の小児科医が併設する病児保育所に預け、出勤した。
 病児保育所の利用料に決まりはなく、自治体の裁量に任せられているが、一日二千円が一般的。名古屋市のように利用時間が長い場合は、四千円とする自治体もある。
 出費を考えると頭が痛いが、病児保育はありがたい。女性が長男を出産後に復帰した前の職場では、長男が病気になるたびに仕事を休んだ。出勤した日には休んだ分を取り戻そうと仕事に励んだが、同僚の理解は得られず、気まずくなった。「前の職場での反省を踏まえ、早めに手を打っている」と話す。

厚生労働省によると病児・病後児保育の施設は国の補助が始まった一九九六年以降、次第に増えて二〇〇九年度は千二百五十カ所。小児科医が医院に併設したり、行政が保育所内に開いたり、NPO法人が部屋を借りて運営する場合もある。
 しかし約二万三千カ所ある保育所に比べると、施設数は5%にとどまる。保育園児千六百六十人当たり一カ所。定員は四~六人が多く、地域や時期によって利用を断られることがある。感染症だと「隔離する部屋の数が足りない」と利用できない場合も。
     ◇
 利用者数は季節によって激変する。年度初めや風邪、インフルエンザが流行する冬は、子どもたちも体調を崩しやく、利用が多い。施設はこうした利用者数の波に苦労する。
 看護師に加え、子ども二人に対して一人の保育士を置くのが厚労省の基準。ただ利用者数や疾患は、当日にならないと確定しない。親は子どもの体調が悪いと前日に「念のため」と予約する。しかし、朝になると高熱で預けられる状態ではなくなったり、治って利用の必要がなくなったり。
 愛知県のある病後児保育所では、前夜までに六人の予約があった日の朝、全員がキャンセル。出勤した三人の保育士は、おもちゃの消毒や部屋の掃除で一日を過ごした。「キャンセルを見込んで保育士を手配するわけにはいかないし」と担当者は悩みを語る。

岐阜県内の小児科医が、院内で運営する病児保育所は、年間延べ約八百人が利用するが、支出の大半は人件費。常勤看護師と保育士一人ずつに加え、午前八~午後六時の開設時間に合わせ毎日二~三人の保育士にパートで来てもらう。
 自前の施設で家賃がなく、光熱費や通信費を極力抑えても、年間計一千五百万円かかる。利用料は一人一日二千円で百六十万円。収入の大半を国や県、市からの補助金で賄うが、百五十万円近い赤字が出る。小児科医は「医院の経営と合わせて、何とかやりくりしている。困ったお母さんたちを放っておくわけにいかない」と話す。
 全国約五百十の病児保育所でつくる全国病児保育協議会の〇九年調査によると、赤字経営の施設は六割以上。同協議会の木野稔会長は「もうかる必要はないが、これでは続かない」と現状を訴える。 


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「君が代起立条例案」 橋下大阪府知事が提出/日弁連会長、君が代起立に反対 条例強制を批判

2011-05-27 07:44:02 | ほん/新聞/ニュース
今日から二日間、ウイルあいちで「議員と市民の勉強会」。
昨日は、参加者からとどいた一般質問のレジメを読みこんだり、
資料作りに追われていました。

そんなこんなで、京都から帰ってからは、自宅にカンヅメ状態、
ここ数日は気分転換で庭に出たり、畑をお散歩したりする程度。

いま畑は、ジャガイモの花が満開です。
  
白や紫の花は見慣れているのですが、はじめて見る絞りの花(まん中)もあります。
どんなジャガイモがとれるのか、楽しみです。

おとなりのイチゴ畑を見ると、イチゴが赤く色づいています。

電気柵をまたいで、イチゴ畑に侵入。
おいしそうなイチゴを初収穫して、一つ口に入れました(笑)。
じゅわっと、イチゴの香りが口いっぱいに広がって、一年ぶりのイチゴ味。
やっぱり、わが家の畑のイチゴがいちばんです。

数日前には花が咲いていたエンドウも、サヤが実っています。
  
初物エンドウとスナップエンドウ。
さっそく筋をとって、「いただきます。」


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4月の統一選で、大勝した橋下徹知事与党の「地域政党・大阪維新の会」。
数の力煮物をいわせて何かするのではないかと思って危惧していたら、
橋下知事が、君代斉唱を義務付ける「君が代起立条例」を議会に提出したとのこと。

東の石原東京都知事もまっさお、の暗黒政治が、西の大阪でも始まりそうな・・・。

こんな条例はぜったいに通してほしくない。

とうぜんですが、現場の教員は反発。
日弁連も、直ちに反対の会長声明を出しました。

社説:大阪起立条例―あの一票は何だった 
2011年5月26日(木)付 朝日新聞

 4月の地方選で躍進した地域政党・大阪維新の会が、学校行事で君が代斉唱の際、起立と斉唱を教員に義務づける条例案を開会中の府議会に提出した。
 同会代表の橋下徹知事は「起立しないのは府民への挑戦」として、違反した教員を処分する条例案も9月議会に提出するという。実名公表にも言及した。
 都道府県教委が君が代斉唱時の起立、斉唱を各校に通達し、守らない教員を処分した例はあるが、条例で義務づけているところはない。
 先の選挙で維新の会は、府と大阪市との二重行政の解消をめざす「大阪都」構想を主に訴え、府議会で過半数を得た。
 多くの有権者は、経済的に地盤沈下の著しい大阪の閉塞(へいそく)状況を打開してほしいと期待して一票を投じたはずだ。
 それなのに最初の議会で出してきた重要条例案の一つが、日の丸・君が代をめぐる公務員の服務規律に関するものだった。

驚いた府民も少なくないだろう。選挙中にこんな条例に触れた候補者はほとんどいないし、同会のマニフェストには何も書いていないのだから。
 数で押し切れば可決される。それでも他の会派は条例案を吟味し、議論を深めてほしい。
 第2会派の公明党は「府教委が現場で丁寧に指導すべきこと」と、条例化に反対の姿勢だ。平和・人権を党是に掲げてきた真価を見せてもらいたい。
 公明党は維新の会が過半数をとれなかった大阪市議会でも第2会派であり、大阪都構想推進へのかぎを握っているのだ。
 知事は「公務員なら君が代に敬意を払え」「子どもたちの晴れ舞台は厳粛なムードで」「身分保障に甘えるな」とツイッターに書き、違反を繰り返す教員を免職すべきだと主張する。
 日の丸や君が代について、私たちは「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」という憲法第19条に照らし、強制すべき性質のものではないと繰り返し主張してきた。
 1999年に国旗・国歌法が成立した時の野中広務官房長官は「強制的ではなく、自然に哲学的にはぐくまれていく努力が必要」との考えを示した。
 条例を盾に起立、斉唱させるなら、強制以外のなにものでもないし、立法の精神を無視しているともいえる。
 式典を厳粛に運ぶことに異議はない。進行を妨げる行為は批判されよう。しかし、条例と処分による厳粛は、教育の場に何をもたらすのか。
 殺伐とした空気のしわ寄せを受けるのは子どもたちである。
 


君が代起立条例に反対声明 教員ら「強制は教育なのか」 
2011年5月25日 朝日新聞

 大阪府内の教員、弁護士でつくる「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪のメンバーが24日、「大阪維新の会」が府議会に議員提案する予定の「君が代起立条例」に反対するアピールを出した。「不起立を選択せざるを得なかった教職員の心情を無視し、自分に逆らっている者への敵意があるだけ」として反対の声を上げるよう呼びかけた。
 ホットラインは12年前の国旗・国歌法制定をきっかけに開設。毎年の入学式、卒業式の前後に教員らの相談に乗ってきた。だが法律の制定後、国歌斉唱時に起立しない教員への処分が進むにつれ、近年は相談件数も減って事務局の担い手も高齢化。学校現場でも団塊の世代の退職とともに「君が代」を歌うことに抵抗がない若手教員が採用され、斉唱時に立たない教員はごく少数になったという。
 メンバーの一人である府立高校教諭(52)は、特攻隊に志願した父が「教育にだまされた」と語るのを聞いて育ち、君が代は歌わないと決めた。国歌斉唱が導入された2000年度以降不起立を貫いてきた。
 だが橋下知事が不起立の教員を免職することも辞さない姿勢を打ち出すと、教員仲間から、「免職されては元も子もない。教師でい続けることを選ぶべきだ」と心配されたという。「私はもはや少数派かもしれないが、いろいろな考えがある中で、強制するというのはそもそも教育なのだろうか。ただ黙っていることはできません」と話した。(阿久沢悦子) 


日弁連会長、君が代起立に反対 条例強制を批判 
2011年5月26日 東京新聞

 日弁連は26日、橋下徹大阪府知事が代表を務める「大阪維新の会」の府議団が、「君が代起立条例案」を議会に提出したことを受け、宇都宮健児会長名の反対声明を発表した。
 声明は「首長が教職員に、免職を含む制裁を公言して起立・斉唱を求め、条例で強制することはかつてない事態」と批判。「思想・良心の自由などの基本的人権の保障に加え、教育の内容や方法への公権力の介入は抑制的であるべきという憲法上の要請に違反するものとして、看過できない」とも指摘している。
 日弁連とは別に「子どもと教育・文化を守る府民会議」など大阪府に基盤を置く市民団体や労組の7団体が共同アピールを発表。「憲法と教育本来のあり方に背く条例をつくることは絶対に許されない」と訴えている。


会長声明集 Subject:2011-5-26
公立学校教職員に君が代斉唱の際に起立・斉唱を強制する大阪府条例案提出に関する会長声明
 

橋下徹大阪府知事が代表を務める「大阪維新の会」府議団は、本年5月25日、大阪府議会議長に対し、政令市を含む府内公立学校の入学式や卒業式などで君が代を斉唱する際、教職員に起立・斉唱を義務づける条例案を提出した。さらに、橋下府知事は、「国旗・国歌を否定するなら公務員を辞めればいい」と述べ、政令指定都市の教職員も含めて、起立・斉唱しない教職員について免職処分の基準を定める条例案を9月の府議会で審議する意向を示している。

地方自治体の首長が当該自治体の教職員に対し、免職を含む処分の制裁を公言して君が代斉唱時の起立・斉唱を求め、これを条例によって強制することはかつてない事態であり、思想・良心の自由等の基本的人権の保障に加え、教育の内容及び方法に対する公権力の介入は抑制的であるべきという憲法上の要請に違反するものとして、看過できない。

個人の内心の精神的活動は、外部に表出される行為と密接に関係しているものであり、自己の思想・良心に従って君が代斉唱時に起立を拒否する外部的行為は、当然、思想・良心の自由の保障対象となる。そして、君が代については、大日本帝国憲法下において天皇主権の象徴として用いられた歴史的経緯に照らし、現在においても君が代斉唱の際に起立すること自体が自らの思想・良心の自由に抵触し、抵抗があると考える国民が少なからず存在しており、こうした考え方も憲法19条の思想・良心に含まれるものとして憲法上の保護を受けるものと解されるから、国や地方自治体が、教職員に対し君が代を斉唱する際に起立・斉唱を強制することは、憲法の思想・良心の自由を侵害するものと言わざるを得ない。なお、地方公務員である教職員は、「全体の奉仕者」ではあるが、そのことが、公務員の職務の性質と無関係に、一律全面的に公務員の憲法上の権利を制限する根拠となるものではないことは言うまでもない。

また、国旗・国歌法制定時には、上記の過去の歴史に配慮して、国旗・国歌の義務づけや尊重規定を設けることは適当でない旨の政府答弁が国会でなされ、同法に国旗・国家の尊重を義務づける規定が盛り込まれなかった経緯がある。こうした立法経緯に照らせば、君が代斉唱時に起立を義務づける条例は、条例制定権を「法律の範囲内」とした憲法94条に反するものである。

さらに、教師と子どもとの間の直接の人格的接触を通じてその個性に応じて行わなければならないという教育の本質的要請に照らし(1976年5月21日旭川学力テスト事件最高裁大法廷判決)、子どもの学習権充足の見地からは、教育の具体的内容及び方法に関して、子どもの個性や成長・発達段階に応じた教師の創意や工夫が認められなければならない。したがって、子どもの学習権に対応するため、教員には、公権力によって特定の意見のみを教授することを強制されないという意味において教育の自由が保障されている。この趣旨は、教育行政の独立を明確に定めた教育基本法16条1項にも現れている。

ゆえに教員の思想・良心の自由及び教育の自由に対する強制は特に許されず、教育の内容及び方法に対する公権力の介入も抑制的でなければならない(当連合会2007年2月16日付け「公立の学校現場における『日の丸』・『君が代』の強制問題に関する意見書」、2010年3月18日付け「新しい学習指導要領の問題点に対する意見書」、2011年2月9日付け「『国旗・国歌』を強制する都教委通達を合憲とした東京高裁判決に対する会長声明」)。

当連合会は、上記観点に立って、大阪府議会に対し、提出された条例案が可決されることのないように求めるとともに、大阪府議会及び府知事に対して、府内公立学校の教育現場に介入して、教職員に対し君が代斉唱の際の起立・斉唱を含め国旗・国歌を強制することのないよう強く要請する。

                      2011年(平成23年)5月26日
                          日本弁護士連合会
                         会長 宇都宮 健児


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とても容認できない中川発言!/福島第1原発事故 崩壊した「ゼロリスク社会」神話=中川恵一

2011-05-26 19:01:46 | 地震・原発・災害
福島原発事故の当初から、NHKや民放や大手新聞に、
繰り返し登場する東大病院の放射線医師・中川恵一氏。
御用学者がなりを潜めているなかで、まだ健在で「とんでも発言」を続けている。

今朝のNHKあさイチの「20ミリシーベルトでも問題ない」発言もひどかったけれど、
昨日の毎日新聞夕刊の記事はきわめつけで、とても容認できない。

   
     2011.5.25 毎日新聞夕刊

毎日新聞をよい新聞だと思って応援していたのだけど、
わたしの中では、これでずいぶん評価がさがっちゃった。

P-WANニュースセレクトもしてることだし、
個別の新聞記事にケチをつけることは、あまりしないようにしているのだけれど、
この記事だけは、ちゃんとブログに載せて忘れないようにしようと思う。

 東日本大震災:福島第1原発事故 崩壊した「ゼロリスク社会」神話=中川恵一 

◇放射線被ばくの試練、プラスに
 これまで日本は「ゼロリスク社会」だといわれてきた。この言葉は「(生存を脅かす)リスクが存在しない社会」ではなく、「リスクが見えにくい社会」を意味する。そもそも生き物にとって、死は最大のリスクといえる。私たちに「リスクが存在しない」はずがないのだ。
 たしかに、急速な近代化や長寿化など、さまざまな要因が重なった結果、私たちはリスクの存在に鈍感になっている。日本人の半数が、がんになるというのに「がん検診」の受診率は2割程度(欧米は8割)にとどまる。根底には、私の恩師の養老孟司先生も指摘する「死ぬつもりがない」といった歪(ゆが)んだ死生観があるのではないかとも思う。
 しかし、ときに「垣間見える」リスクに対して、日本人は過敏な反応を示すことがある。たとえば、抗菌グッズやアンチエージングが大人気なことが代表的な例だろう。リスクへの、こうした両極端な反応は、まさにアンバランスだ。
 今回、東京電力福島第1原発の事故で、突然降ってわいた「放射線被ばく」というリスクに、日本全国が大騒ぎをしている。この社会に「リスクなどない」と「信じてきた」日本人にとって、まさに青天のへきれきのようなものなのだろう。
 放射線被ばくのリスクは、一言で言えば「がん死亡率」の上昇だ。200ミリシーベルトの被ばくで、がん死亡率は最大1%程度上昇する可能性があると考えられている。しかし、私たちの身の回りには、放射線以外にも「がん死亡率を高める」リスクが存在する。たとえば、野菜は、がんを予防する効果があるが、野菜嫌いの人の発がんリスクは100ミリシーベルト程度の被ばくに相当する。受動喫煙も100ミリシーベルト近いリスクだ。
 また、肥満や運動不足、塩分摂(と)りすぎは、200~500ミリシーベルトの被ばくに相当する。たばこを吸ったり、毎日3合以上のお酒を飲むと、がん死亡のリスクは1・6~2倍上昇するが、これは2000ミリシーベルトの被ばくに相当する。つまり、放射線被ばくのリスクは、他の巨大なリスク群の前には「誤差の範囲」といえる程度だ。特に、100ミリシーベルトより少ない放射線被ばくのリスクは、他の生活習慣の中に“埋もれて”しまい、リスクを高めるかどうかを検証することができないとされている。
 ただし、喫煙や飲酒などは(リスクと知らない場合も多いかもしれないが)、“自ら選択する”リスクといえる。一方、原発事故に伴う放射線被ばくは、自分の意志とは関係ない“降ってわいた”リスク。放射線被ばくは自分では避けられないという意味で、受動喫煙に近いタイプのリスクといえるだろう。
 「ゼロリスク社会・日本」の神話は崩壊した。しかし、今回の原発事故は、私たちが「リスクに満ちた限りある時間」を生きていることに気づかせてくれたとも言える。たとえば、がんになって人生が深まったと語る人が多いように、リスクを見つめ、今を大切に生きることが、人生を豊かにするのだと思う。日本人が、この試練をプラスに変えていけることを切に望む。(なかがわ・けいいち=東京大付属病院准教授、放射線医学)
毎日新聞 2011年5月25日 
 


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とはいえ、
同じ毎日新聞で、田村佳子さんの、こんなよい記事もある。
放射線の害について発言を続けている放射線医学総合研究所の
崎山比早子さんのコメントを載せていて、こちらは、とても信頼できる記事。

東日本大震災:暮らしどうなる?/38 子の被ばく、減らす努力を 

◇安全判断のデータなし 表土除去、詳細な線量測定重要
 福島第1原発から約60キロ離れた福島市内の私立保育園「こどものいえ そらまめ」で14日、地域住民ら約20人がシャベルやくわを手に園庭の土を掘り起こした。放射性物質で汚染された表土を除去して園内の一角に掘った穴に埋めるためだ。近くに住む男性(66)は「子どもの代にまでつけを残してしまった。その責任を感じるから」とくわをふるった。
 原発の北西方向にある福島市は大気中の放射線量が比較的高い。校庭の線量が一時、国の基準値(毎時3・8マイクロシーベルト)以上になった学校や保育園は県内で55校あり、うち33校が福島市内だった。線量が下がらず、1カ月近く屋外活動を制限された市立渡利中は、この保育園から200メートルほど。園も最大で3・8マイクロシーベルトを記録した。
 影響を心配した保護者の多くが県外に去り、園児数は震災前の3分の1。「土が危ないからと、ビル内の保育園に移った方もいます」と門間貞子園長は目を伏せる。「土は子どもが触って口に入る。傷にも入る。少しでも早く、外で遊べる環境にしたい」と自力での除染を決めた。
 表土は深さ5センチを目安に、濃度を線量計で確かめながら掘り進めた。だが、数メートル動いただけで1マイクロシーベルト以上も変わる。「雨どいの下はいくら掘っても高い」との声が上がった。雨の集まる場所は深く掘らないと線量が下がらなかった。
 文部科学省の発表では、6日に測った同園の空気中の線量は3・0マイクロシーベルトと基準値以下。だが、同じ日に園内を細かく測ったところ、遊具ははるかに高かった。10マイクロシーベルト前後の地点も方々にあり、雑草や枯れ葉に覆われた場所は90マイクロシーベルトに上った。
 長男(5)を預ける男性(40)は「基準値未満なら安全とは思えない。自分はいいが、息子は30年たってもまだ35歳。住み続けて本当に大丈夫なのか不安」と漏らした。
 1ブロック離れた高校のグラウンドからは金属バットの打球音が続いていた。
    *
 学校などの屋外活動を制限する基準値を国が定めて1カ月。地元では困惑が続く。これまで国は、野菜や水道水などの暫定規制値を次々決めてきたが「問い合わせや意見は校庭問題が一番多い」(県災害対策本部)。
 争点は基準値が「年間20ミリシーベルトを上限」として作られたことだ。20ミリは計画的避難区域指定の目安でもある。1日8時間を屋外、16時間を木造の屋内で過ごすと仮定して計算すると毎時3・8マイクロシーベルトになるという。
 県内の保護者らで作る「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の中手聖一代表世話人は「労働基準法では、被ばく量が3カ月で1・3ミリシーベルト(毎時換算で0・6マイクロシーベルト)を超える恐れのある区域で18歳未満は働くのも禁止だ」として、今の基準の撤回を求める。日本弁護士連合会も会長声明で基準を批判。別の市民団体は、0・6マイクロシーベルトを超えたら授業を中止し、再開が一定期間以上難しければ「疎開」を提言する。
 中手さんは「福島の親たちは国の対策を期待して我慢してきた。あの基準値で国は何もしてくれないと悟った」と憤る。
 屋外で過ごす時間が実際は8時間以下であったり、コンクリートの建物で過ごすこともあるとして、文科省は、3・8マイクロシーベルトでも年間被ばく量は10ミリシーベルトという試算を今月出した。
   *
 子どもへの影響をどう見るか。
 放射線医学総合研究所の元主任研究官、崎山比早子さんは「年齢が低いほど細胞分裂が盛ん。分裂している時に放射線が当たるとDNAに傷がつき、細胞が変異することもある」と話す。子どもは余命が長い分、変異したDNAが「がん化」する機会も多くなるため、放射線の影響が大きいといわれる。
 崎山さんは、短期間でも線量の高い地域を離れることは意味があるという。「被ばく量は累計なので、少しでも減らすには、夏休みだけでも有効では」
 一般に、がんの発症率増加など影響が出始めるのは累積線量で100ミリシーベルトといわれる。しかし国立がん研究センター中央病院の荒井保明放射線診断科長は「長期間、少量ずつ放射線を浴びた場合『この程度なら安全』と判断できるデータはない」と話す。仮に100ミリシーベルトを目安としても、1年でそのうち20を使ってしまえば、残りの人生が長いほど“蓄え”は少ない。「特に子どもは、被ばく量が少ないに越したことはない。浴びる量を減らす努力を怠るべきではない」と訴える。
   *
 被ばく量を下げるには、どうすればいいのか。
 国際放射線防護委員会(ICRP)委員の甲斐倫明・大分県立看護科学大教授は「きめ細かい放射線量の調査が最も重要。室内でも線量の低い場所を知ることが大事だ」と訴える。国立がん研究センターも先月、個人に簡易線量計を配ることを提案した。荒井医師は「数字が分かれば、少しは不安を減らせるのではないか」と説く。
 ICRPも08年の勧告で、被ばく量は生活習慣で大きく変わりうるとして自衛の大切さを強調。きめ細かく線量を測定した地図上に自宅や職場を記せば、線量の高い場所を避けるのに有効だとも助言している。
 子どもを砂場で遊ばせない▽外出したら手を洗う▽服についたほこりを落とす--なども自衛になる。ただ「個人でできることは限られ、まずは自治体の対応が求められる。校庭表土の除去もすべきだ」と甲斐教授は強調する。現在の福島市レベルでは「避難が必要な状況にはない」と見るが、「いつまでに何をするか展望だけでも明示すべきだ。住民が意思決定にかかわり、納得を得るのも大切だ」と提言する。【山崎友記子、田村佳子】=つづく

==============
 ◇テーマをお寄せください
 大震災について取り上げてほしいテーマなどをお寄せください。郵便は〒100-8051(住所不要)毎日新聞くらしナビ「震災」係へ。メールはページ上段の宛先へ。ファクスは03・3212・5177。
毎日新聞 2011年5月23日 東京朝刊 


  科学技術特別委員会 崎山比早子医学博士『御用学者・東大中川恵一を痛烈批判!』(20110520 YouTube)

元・放射線医学研究官、専門家の「直ちに健康に影響はない」発言を批判(NCN 5月25日(水)

緊急企画「放射線は身体にどのような影響を与えるか~福島第1原子力発電所事故を踏まえて~」崎山比早子氏(第二弁護士会)
講演録PDF「放射線は身体にどのような影響を与えるか~福島第1原子力発電所事故を踏まえて~」


市民科学者をめざす崎山 比早子さん だって、おかしいじゃないですか
フェミ・ジャーナル『ふぇみん』
 
 「だって、おかしいじゃないですか」。放射線検査による医療被曝のリスクについて、日本の専門機関や研究者が正確な情報発信を積極的に行わず、反対に、国際社会からの警告を打ち消す行動をとっていることに、崎山比早子さんは憤っていた。
 2004年、イギリスの医学雑誌「ランセット」に、「放射線検査が発がんに影響する割合は、イギリス0.6%、アメリカ0.9%に対し、CT装置が多い日本は4・4%。放射線検査が原因でがんになる人が日本では年間9905人」とする論文が掲載された。
 崎山さんらは、この問題を高木学校(注)の市民講座で取り上げ「市民版医療被ばく記録手帳」などを発行して、身近な放射線のリスクを伝えてきた。
 しかし、日本の関連学会や医療界は「低線量なので安全」「回数は考慮しなくてよい」など、崎山さんからみれば「口が裂けても言えない」ことを繰り返している。「放射線は遺伝子に傷をつけ、それががんへの一歩だってことはどの教科書にも書いてある。去年のリスクは忘れていいなんて、おかしいですよ」
 小さい時から人と接するのが苦手だった。医学部に入ったが、インターンで「全然、肌に合わないな」と感じ、医師免許取得後は研究者の道を選んだ。
 もともとがん細胞に興味があった。大学院4年の時、アメリカへ。マサチューセッツ工科大で3年半研究員として働き1972年に帰国。放射線医学総合研究所(放医研、当時は科技庁所管の国立研究所)に入った。
 大学受験の時の競争率は13倍だった。ある教授が言った「落ちた12人に対する責任が君たちにはある」という言葉を崎山さんは忘れられない。「放医研に入って、放射線のことを勉強したならば、その知識を社会に還元する責任と義務がある」。
 とはいえ、放医研時代の崎山さんは「放射線なんかおもしろくない」と公言し、研究費を外から見つけてきては好きな研究を続けた。放射線と向き合うことになったのは、定年を前に高木学校と出会ってからだ。
 「定年後は何をしようかと考えて、いろいろな市民団体を見ていた」時、高木仁三郎さんを新聞記事で知った。すぐに高木さんにメールを送った。体制側と誤解されないため、いかに自分が放医研で孤立してきたかをアピールして。例えば―。
 放医研の〝ミッション〟として、日本に寄港する米軍原子力潜水艦の出港前後の海水を調べる仕事があった。崎山さんは、賛同者を募り(たった1人だったが)、絶対に行かないという手紙を所長に出した。
 「だって、おかしいじゃないですか。私たちは、放射線量が自然変動か原子力潜水艦のものかをどう区別するかも知らない。だいたい日本に原潜が来ること自体おかしいんですから」

続きは本誌で...

さきやま ひさこ
1939年、東京生まれ。山、テニス、水泳好きの運動系。60年安保で樺美智子さんが亡くなった日、国会前にいた。石を投げたのは数人なのに翌朝の新聞にはその写真が。メディアは恐ろしいと思った。今でも新聞を見て「これは“全体”かな」と考える。


●「小出裕章非公式まとめ」

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福島原発事故の調査が本格始動か/姫タイサクボク・受咲オオヤマレンゲ・エゴノキの花

2011-05-25 20:44:48 | 地震・原発・災害
先日、花木センターに行った時、オオヤマレンゲの苗が
お値打ちだったので、二本目を買ってきました。
わが家のオオヤマレンゲは、接木の台木が育っているようで、
木ばかり大きくなるのですが、花が咲かないのです。

大きな蕾がいくつもついていたので、
花が終わってから植えようと思っていたら、咲きました。
オオヤマレンゲは、はずかしそうにうつむき加減に咲くのですが、
咲いた花の向きは、上向き。
受咲オオヤマレンゲでした。
  
受咲きは、シベがモロ出しでよく見えます(笑)。
とはいえ、かわいいので、家の前庭のカラタネオガタマの横に持ってきました。

少し遅れて、数年前に植えた受咲オオヤマレンゲも咲きました。
  
木が大きいので花も大きくて、とってもきれいです。
   
道の下の畑の目立たないところで咲いているので、
二本目は、もう少しよく見えるところに植えたい、
と、どこに植えようかと、思案中です。

お隣には、姫タイサクボクの花が咲いています。
とても強い香水のような芳香です。
   
受咲オオヤマレンゲより一回り大きくて、
シベも花びらも純白で容姿端麗、美しい花です。
   
蕾がたくさんついているので、これからじゅんばんに咲いてくれます。

純白の小さな花がびっしり咲くエゴノキ。
   
さらさらと風に揺れる涼やかな花です。
   

   
この時期に咲く、大好きな白い花の一つです。

季節は初夏。
もうすぐバイカウツギも咲きます。

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話しは変わりますが、福島原発事故を究明する事故調査・検証委員会が本格始動の報道。
遅きに失したという感はありますが、ちゃんと「フクシマの真実」を検証してもらいたいものです。


【社説】原発事故調査 世界に事実を知らせよ
2011年5月25日 中日新聞

日本の信頼が問われる作業だ。福島第一原発事故の真相を究明する事故調査・検証委員会が動きだす。地震と津波がもたらした原発災害の核心はいまだ判然としない。世界に真実を知らせたい。
 根本的な疑問がいつまでたっても解消されない。史上最悪レベルの原発事故がなぜ起きたのか、東電や政府の説明があいまいで情報隠しの疑いさえある。
 1号機に加えて2、3号機のメルトダウンの可能性について、東電は二十四日に公表した報告書でようやく認めた。しかし、原子炉の冷却などの初期対応がどのような経過をたどったのか、依然として不明のままだ。
 菅直人首相は1号機への海水注入の一時中断について、国会でのやりとりで関与を否定した。だが、海水注入で核分裂が連鎖する再臨界の危険性を検討するよう指示したことは認め、東電の判断を左右した疑いが残された。
 第三者機関の検証委にとって、国民の前に事実を掘り下げる努力が第一だ。委員長に就く畑村洋太郎東大名誉教授は、JR福知山線脱線事故や東京の六本木ヒルズ回転扉事故を手掛けた。その手腕を振るうときだ。
 無論、検証委の中立性は不可侵であるべきだ。メンバーからは原子力行政に深くかかわってきたいわゆる“原子力村”の住人はすべて除外すべきだ。国民の疑念を拭うための最低条件だろう。
 事務局は内閣官房に置かれるが、政治家や官僚、電力業界といった関係者がメンバーに安易に接触しては臆測を呼ぶ。中立性を担保する法的仕組みを検討してはどうだろう。
 未曽有の事故だ。真相解明には発生前後の当事者を徹底的に調べる必要がある。東電はもとより菅内閣、原子力委員会や原子力安全委員会、経済産業省や原子力安全・保安院、さらに原発立地の自治体も対象に含めるべきだ。
 権力者も調査できる強い権限を検証委に与えるのは当然だ。ただ、それには責任が伴う。検証作業を透明にして応えなくてはならない。年内に中間報告をまとめる方針だが、遅すぎる。節目ごとの情報公開が欠かせない。
 有力な原子炉安定化策などがあれば、前倒しで提言すべきだ。世界の最先端に立つ専門家たちの力も借りたい。
 検証委が提言する政策は、世界の不安を払拭(ふっしょく)し、原発の安全性向上や事故防止につながるレベルでなければならない。



社説:原発事故調査―第三者機関で解明を 
2011年5月24日(火)付 朝日新聞

 原発事故で日本政府が語ることは真実なのか――。こんな疑念がぬぐえない日々が続く。
 きのうの衆院東日本大震災復興特別委員会でも、事故翌日に原発への海水注入が一時中断されたことに対して、政府の関与がただされた。
 政府は東京電力の自主判断だと説明したが、首相官邸の意向が東電の判断に影響した可能性は払拭(ふっしょく)しきれなかった。
 当時の政府と東電内部の混乱は想像に難くない。真相解明には慎重を期さねばならない。だからこそ、復旧・復興の政策論議と切り離した、第三者機関による検証作業が欠かせない。
 菅直人首相も専門家による事故調査委員会をつくると明言している。速やかに具体像を示してほしい。
 その際に重視すべき点が二つある。
 一つは独立性、中立性の担保だ。事故対応にあたっている東電、菅首相、関係閣僚、原子力安全委員会、原子力安全・保安院らの判断をつぶさに検証するには、いずれとも距離を置かねばならない。
 委員の人選では、原発を推進してきた「原子力村」の関係者を中核から外すことが絶対条件だ。国際社会の信認を得るには、国際機関や外国の専門家にも、何らかの協力をあおごう。
 三権分立に基づき、立法府が行政府をチェックするという意味では、自民党が検討中の国会内に調査委を設ける方式も一案だろう。ただ、ねじれ国会のもとで党利党略のぶつかり合いの場になるようでは困る。
 1979年の米スリーマイル島原発事故では、カーター大統領(当時)が原子力以外の専門家や地域代表らも含めた特別な委員会を設けた。原子力規制委員会(NRC)任せにせず、外部の目を重視したためだ。この大胆さは見習う価値がある。
 二つめは、強い調査権限を付与しつつ、調査の目的は再発防止なのだと明確にすることだ。
 結果しだいでは、関係者の責任が厳しく問われる場面もあり得る。だが、罪状を暴き立てるよりも大事なのは、世界中の原発で同様の事態が起きた時、最善の対応で被害を最小限に抑える知恵を見いだすことなのだ。
 調査委の発足前にも着手すべき作業がある。事故直後からの資料や記録が散逸しないよう保存し、記憶が薄れる前に関係者の証言を集めておくことだ。
 史上最悪レベルの原発事故を起こした国として、徹底検証をして、その結果を包み隠さず公表する。国内外の信頼を回復するには、これしかない。  


IAEA(国際原子力機関)の調査団も来日して、本格的な調査が始まります。
原子力施設の安全に関する専門家だそうですが、
「世界の原子力の安全性を向上させるために来た」そうですから、
やはり「安全な原発推進」が前提の調査なのでしょうね。

世界中の「反原発」の研究者や「専門家」が現地調査に入ることはできないものでしょうか。

IAEA調査 対応検証が目的 
5月25日 19時8分 NHK

東京電力福島第一原子力発電所の事故調査のために来日したIAEA=国際原子力機関の調査団が、25日から本格的な調査に入りました。今回のIAEAの調査は福島第一原子力発電所の事故とその対応を検証するのが目的で、原発の安全対策に詳しい技術者らが参加しています。

IAEA=国際原子力機関には、大きく分けて2つの役割があります。原子力の平和利用を進めることと、軍事転用を防ぐことです。北朝鮮やイランなどに対しては、核兵器の開発を監視し、「核の番人」とも呼ばれています。今回の調査団の派遣は、原子力の平和利用の推進、つまり原子力発電の安全性を高めていくため、原子力発電所の安全対策や事故が起きたときの対応などについて、IAEA加盟国に必要な情報を提供しようというもので、日本政府の要請に基づいて実施されています。

調査団は総勢18人。このうちIAEAからは、耐震性など原子力施設の安全に関する専門家など6人が参加しています。団長を務めるマイク・ウェイトマン氏は、日本の原子力安全・保安院に当たるイギリスの「原子力規制オフィス」のトップです。原子力施設を建設する工程の企画や管理などが専門分野で、プラント全体の構造に詳しい技術者です。副団長のフィリップ・ジャメ氏は、フランスの独立した安全規制組織「原子力安全機関」の委員で、原子力施設の安全基準の策定などを専門としています。ジャメ氏は、4年前の平成19年に起きた新潟県中越沖地震で被害を受けた東京電力柏崎刈羽原子力発電所で、IAEA調査団の団長として調査を行った経験があり、日本の原発の耐震設計などに明るいということです。ほかに12の国から1人ずつ、地震や津波に対する原発の安全対策や、使用済み核燃料の管理などについての専門家が参加しています。この12か国ですが、アメリカや中国などの「核兵器保有国」、韓国やスペイン、それにハンガリーなどの「原発保有国」、インドネシアやトルコといった「原発の保有を計画している国」のように、加盟国のそれぞれの立場が反映されるような構成で、IAEAでは、公正さや透明性の確保も重視したと説明しています。

調査団は調査の目的を主に3点挙げています。まず、詳しい被害状況の把握です。地震や津波でどのような被害を受けたのか、また東京電力が震災前にとっていた備えを調べます。次に、震災発生後の対応です。すべての電源が失われるという事態のなかで、東京電力や政府が原子炉を冷却するためにどのような措置を取ったのか、注目しています。原子炉に海水を注入する判断の根拠やタイミングや、原子炉を覆う格納容器が壊れるのを防ぐために行われた、放射性物質を含むガスを外部に放出する「ベント」と呼ばれる作業の経緯などを調べるということです。そして、周辺住民を保護するための政府の対応です。どのような情報に基づいて避難指示を出したのかや、放出された放射性物質のモニタリングの状況などを検証することにしています。

調査団は25日、経済産業省の原子力安全・保安院や原子力安全委員会、それに文部科学省や厚生労働省などから聞き取りを行いました。26日からは地震や津波の被害を受けた原発の視察に出発し、27日、福島第一原発を訪れる予定です。福島第一原発では、1号機から4号機の被害の状況や復旧作業の様子を敷地内の高台から視察し、事故を深刻化させる主な原因となった非常用ディーゼル発電機や海水ポンプの被害などについて詳しく説明を受ける予定です。現地の発電所の所長からの聞き取りも検討しているということです。

調査団は、こうした聞き取りや視察を基に報告書を作成し、来月1日、その概要を日本政府に提出して、すべての日程を終える予定です。報告書の詳細については、来月20日からウィーンで開かれるIAEAの閣僚級の国際会議で報告されることになっています。
IAEAは、今回の調査を通して、世界の原子力の安全性を向上させるための教訓を得たいとしています。原発事故の実態や事故後の対応について、IAEAの調査団がどのような評価を示すのか、調査結果に、加盟各国も注目しています。 



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福島原発2、3号機もメルトダウン(炉心溶融)/エネルギー政策の転換を 参院委で脱原発訴え

2011-05-24 20:45:39 | 地震・原発・災害
27日の「議員と市民の勉強会」の課題のレジメの提出期限が今日なので、
朝からぞくぞくと届くレジメの対応に追われていました。

いちにちカンヅメだったのですが、またまた衝撃のニュースを見ました!

福島原発事故は、1号機につづいて、2,3号機も
早い時期にメルトダウン(炉心溶融)していたことが明らかになりました。

わたしも早い時期にブログで何度もメルトダウンの危険性を書いていたのですが、
それが事後検証でわかった、と言うことです。

【緊急】福島原発で「炉心溶融」の可能性濃厚で事態深刻
/核分裂生成物のセシウムを検出(2011-03-12)


新聞各紙の社説:福島第一原発「炉心溶融 的確な情報を速やかに」
/3号機も炉心一部溶融(2011-03-14)


3号機は、プルトニウムがはいったMOX燃料を燃やすプルサーマル原子炉なので、
とても気にかかっていたのですが、恐れていたことが現実になりました。

3号機、地震60時間後にメルトダウン
2011年5月24日 中日新聞

 福島第1原発の事故で、東京電力は24日、東日本大地震直後の2、3号機の炉心状況の分析結果を発表した。地震発生から、2号機は101時間後、3号機は60時間後にそれぞれメルトダウン(炉心溶融)した可能性が高いことを明らかにした。今回の地震で1~3号機でメルトダウンしたことになる。2、3号機の炉心の現状は「1号機と同様、注水による冷却が継続され、大規模な放射性物質を放出する状態ではない」としている。
 東電は、地震直後の原発のデータを分析してまとめた報告書を23日夜、経済産業省原子力安全・保安院に提出した。
 分析は、3月11日の地震発生後、原子炉内の水位が一定量維持されたことを示す水位計の値が信用できる場合と、冷却水の水位が低下した場合に分けて実施。東電は水位低下のケースが現状に近いとの見方を示した。
 2号機は、いずれのケースでも同14日午後8時ごろから炉心の燃料の損傷が始まった。水位低下の場合、101時間後の同15日午後8時ごろに大部分の燃料が溶け落ちた。水位維持の場合は半分程度の燃料が圧力容器下部に落下した。
 3号機は同13日午前2時40分ごろに炉心上部への注水が停止した後、午前9時ごろから燃料の損傷が始まった。水位低下の場合、地震後60時間の同14日午前3時ごろにメルトダウンになった。水位維持の場合、大部分の燃料は損傷したものの炉心にとどまっている。
 東電は15日に1号機のメルトダウンを公表済み。報告書ではメルトダウンの時間について、これまでの地震後「16時間」から「15時間」に修正した。
 1号機は非常時に原子炉を冷やす復水器が地震発生直後から3時間、停止したことが既に分かっている。報告書では「炉が冷却され、圧力が急低下したためマニュアルに従って手動停止した」として、地震の影響を否定。「地震発生から津波襲来までは、主要機器の損傷はなく、非常用電源も確保されており、原子炉の冷却機能は維持されていた」と結論付けた。
(中日新聞)


福島第一原発2、3号機も炉心溶融との見解 東京電力
2011.05.24 CNN

東京(CNN) 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故をめぐり、東京電力は24日、震災直後に炉心溶融(メルトダウン)が起きたとされる1号機に加えて、2号機と3号機でも数日以内に炉心溶融の状態になっていた可能性が高いとの見解を明らかにした。
東電は事故発生当時のデータを分析し、2、3号機について、原子炉内の水位に応じた2つのシナリオを提示。燃料棒が完全に露出するまで水位が下がっている場合、2号機では地震の後101時間、3号機では同60時間のうちに、燃料棒の大部分が溶けて圧力容器の底に落下し、容器が一部損傷したとみられる。
水位がそこまで下がらなかった場合も燃料棒は損傷したが、完全に溶融することはなかったと推定される。
東電は、燃料の大半は圧力容器の中にあり、安定した冷却ができていると強調した。
福島第一原発では被災により冷却装置が停止して原子炉内が過熱し、水素爆発が起きて大気中に放射性物質が放出された。東電は1号機についても当初の推定を修正し、地震の16時間後に大部分の燃料棒が溶け落ちたとの見解を発表していた。  


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エネルギー政策の転換を 参院委で識者が脱原発訴え 
2011年5月23日 中日新聞

 石橋克彦神戸大名誉教授や孫正義ソフトバンク社長ら「脱原発」を主張する識者4人が23日、参院の行政監視委員会に参考人として出席し、国のエネルギー政策の転換などを訴えた。
 委員から、津波対策後に再開を目指す中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の耐震性を問われた石橋氏は「大丈夫なんて全く言えない。浜岡は、地雷原でカーニバルをやっているようなもの」と再開に強く反対。浜岡1号機が運転を開始した1976年から「東海地震」の可能性を指摘しており「地盤の隆起で敷地がでこぼこになる可能性がある。海水の取水管や防波壁が壊れて役に立たないかも」と強調した。
 100億円の義援・支援金を寄付するほか、全国各地に太陽光発電所の建設を計画する孫社長は「国内の休耕田と耕作放棄地の2割に太陽光発電を設置すれば、原発50基分をまかなえる。今は農地転用の規制で不許可となるが、仮設置を認めたらどうか」と政策転換を促した。
 京都大原子炉実験所の小出裕章助教は「高速増殖炉は68年に計画が持ち上がって以来、10年ごとに目標が先延ばしにされ、いまだ実現していない。永遠にたどり着けないであろう施策に、すでに1兆円を投じた責任を誰も取らない」と原子力行政の行き詰まりを指摘した。
 福井県選出の委員からは「原発銀座」と言われる同県の現状への質問も。石橋氏は「若狭湾は地震の活動帯。海底活断層がたくさん見つかっており、大津波の可能性はある。非常に危険なのは間違いない」と話した。
(中日新聞)


福島第1原発:容器損傷、分析以上か トリプル溶融 

 福島第1原発1号機に続き、2、3号機でも燃料の大半が溶融していることを東京電力が24日認めた。ただし、東電は注水停止後に全燃料が露出した、という最も過酷なケースを想定しても、「大部分の燃料は圧力容器内にとどまっており、圧力容器の損傷は限定的」と説明し、1号機に比べ損傷は軽いとの見方を強調。その原因について松本純一・原子力・立地本部長代理は「2、3号機では津波後に非常用の冷却装置(RCIC)が早期に起動し、原子炉に給水できていたことが大きい」と述べた。

 ◇炉圧低下、密閉失い 東電は「限定的」強調
 だが、2、3号機では圧力容器や格納容器の圧力がほぼ1気圧になっており、格納容器がある程度健全な1号機より、両容器の密閉性が失われていることが推定される。また、1号機よりも高濃度の放射性物質を含む汚染水がタービン建屋地下に大量に漏れ出すなど、状況は1号機よりも深刻だ。こうした点から、東電の分析とは裏腹に、圧力容器と格納容器は大きく損傷している可能性がある。
 今回東電が示した分析は、原子炉の冷却作業や汚染水の処理など事故の収束作業にどのような影響を与えるのだろうか。
 沢田隆・日本原子力学会副会長は「程度の差はあるとしても、1号機と同様に燃料のかなりの部分が溶融していることは予想がついていた。初期に燃料は溶けてはいても、現在は圧力容器底部で燃料が冷やされていると考えられる。炉心を冷却安定させて、放射性物質の放出を抑えるという工程には、特に問題はないだろう」と話す。
 一方、小出裕章・京都大原子炉実験所助教(原子核工学)は「圧力容器の底に穴が開いていれば、注入した水と一緒に燃料も流れ落ちており、格納容器の損傷もありうる。そうなると水をためられず冠水(水棺)だけでなく循環式冷却も難しくなり、工程表どおりには行かないのではないか。水位の維持と低下で2種類のデータを出してきたということは、東電自身も何が起きているのか不明だという状況だ。政府側からも『収束に向かっている』などの見通しが聞こえてくるが、実際はそうではないことを表している」と話す。【酒造唯、藤野基文、久野華代】
毎日新聞 2011年5月24日 


浜岡原発:永久停止するよう住民提訴へ 事実上廃炉求める

 静岡県御前崎市の中部電力浜岡原発の周辺住民が27日、中部電に対し浜岡原発を永久に停止させるよう、事実上廃炉を求める訴えを静岡地裁浜松支部に起こす。弁護団の大橋昭夫弁護士が24日、明らかにした。
 浜岡原発をめぐっては、別の住民らが東京高裁で中部電に運転差し止めを求めて係争中だが、廃炉を求める訴訟は初めてだ。
 原告は御前崎市の清水澄夫市議(64)ら同市、菊川市、掛川市の原発周辺3市の住民35人。大橋弁護士は、東京高裁で係争中の訴訟は「今後の安全対策次第では運転再開する含みを残している」と指摘したうえで「私たちは完全な廃炉を求める」と語った。清水市議は「浜岡原発は東海地震の震源の真上にあり、廃炉にしない限り、地元住民の生命の安全が保障できない」と話した。浜岡原発は1、2号機が廃炉へ向けて作業中で、3~5号機は菅直人首相の要請を受け現在運転を停止している。【平塚雄太】
毎日新聞 2011年5月24日 


浜岡原発、永久廃止を=参院で地震学者の石橋氏 

 地震学者の石橋克彦神戸大名誉教授は23日、参院行政監視委員会で参考人として意見陳述し、全面停止した中部電力浜岡原発について「東海地震による大きな揺れ、大きな地震の続発、地盤の隆起変形などすべてが恐ろしく、津波対策をすれば大丈夫というものではない」と述べ、永久に閉鎖すべきだとの考えを表明した。
 かねて地震と原発事故が複合した「原発震災」が起きると警鐘を鳴らしてきた石橋氏は、浜岡以外の原発についても第三者機関を早急に設置してリスクを評価し、危険なものから順次閉鎖するよう求めた。また、地震という観点から浜岡の次に危険な地域として、14の原発が林立する若狭湾一帯を挙げた。
 同委員会には、石橋氏や京大原子炉実験所の小出裕章助教ら4人が参考人として出席した。(2011/05/23-21:49)時事通信 


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シンポ「個族」社会を生き抜くネットワーク つながるための技法と作法、京都で開催

2011-05-23 08:32:59 | ジェンダー/上野千鶴子
昨日は、京都市女性協会(ウィングス京都)で、
WANの第二回総会とシンポジウムが開催されました。
わたしも雨のなか、参加してきました。

『不惑のフェミニズム』上野千鶴子著/
「個族」社会を生き抜くネットワーク つながるための技法と作法(2011-05-19 )


シンポジウムの前に開催された総会では、議長に推薦されたので引き受けました。
何とか時間内の一時間で総会を済ませ、いよいよシンポジウムの開催です。

まずは、上野さんの基調講演。
「個族」社会を生き抜くネットワーク――つながるための技法と作法。


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続いてのパネルディスカッションは、

コーディネーターを上野さんがされて、
パネラーは、冨安兆子さん、渋谷典子さん、久保田裕之さんの3人。
  
皆さん、現場での実践を話され、中身の濃いシンポになりました。

パネルディスカッションまではwanでライブ中継したので、
見られた人もあるのではないかと思います。

後半は、引き続き上野さんのコーディネートで、
フロアの参加者との質疑応答。

こちらもライブ中継すれば良かったと思えるほど、
活発な意見や質問が出ておもしろかったです。

シンポの後は、お向かいのおしゃれなお店に移動して、
わきあいあいとWAN会員の交流会。


参加者も年々増えてきて、WANの地道な活動が
かくじつに広がっているなと感じられた、素敵な一日でした。

今朝は京都のホテルで目が覚めて、早朝からお仕事。
持参したノートpcで、「議員と市民の勉強会」参加者から届いた課題のレジメに
コメントを書いて、返信しました。

ブログの記事をアップしてから、朝ご飯です。
これぞ、朝飯前のひと仕事(笑)。

ではまた。

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福島第1原発事故:次々に明らかになる深刻な放射性汚染

2011-05-22 06:03:08 | 地震・原発・災害
空はどんよりと曇り久しぶりに雨の日曜日になりそうです。

日本蜜蜂が固まりになっていた事件は、
詳しい人によると、西洋ミツバチが蜜を盗みにやってきたのではないか、
とのこと。
残っていた大き目の蜂も、お尻にシマシマがあるし、オスバチではなさそう。

これからは、天敵のススメバチ襲われるかもしれないので、
箱にあみをかけるなど。早めのススメバチも必要。
分からないことばかりだけど、生き物あいての仕事はおもしろい。

「あみ」といえば、真っ赤に実ってきてもう食べごろと思っていた
「暖地さくらんぼ」が、一夜のうちに半分くらいに減っていました。

下の方の枝も折れているので、今年も、アライグマがやってきたみたいです。
うれしくない客です。

さっそく、木をすっぽりあみで覆いました。


畑では、いろづき始めたイチゴも食べられていました。
 
初物いちごは、今年もアライグマに横取りされました。
こちらもさっそく、電気柵をめぐらせました。
はてさて、アライグマとの攻防、今年はどうなることでしょう。

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せっせと苗木を植えているうちに、福島原発事故の放射能の影響は、
色んなところで明らかになり始めているようです。

福島原発から大量に放出された放射能は、なくなったわけではなく、
空気や水や土壌や、一部は生き物の体にも取り込まれて、内部被ばくの原因となります。
事故を過小評価せずに、放出してすぐにヨウ素剤を配布するべきでした。
「微量だから安全」「だいじょうぶ」といい続けた人たちは、
この責任をどうとれるというのでしょう。

 母乳から放射性物質 福島など5人検出 厚労省指標下回る 
2011年05月20日金曜日 河北新報

 市民団体「母乳調査・母子支援ネットワーク」は19日、福島市内で記者会見し、福島など1都4県の女性40人の母乳を調査した結果、放射性物質を5人から1キログラム当たり10.5~4.8ベクレル検出したと発表した。厚生労働省の指標は下回ったが、同ネットは「本来、あってはならない物質。行政は母乳の全数調査を早急に行うべきだ」と訴えている。
 調査したのは福島22人、茨城9人、千葉5人、栃木2人、東京2人。3月16日~今月9日にかけて採取した母乳の提供を受け、茨城県の民間測定機関に分析を依頼した。
 母乳から放射性物質が出たのは福島県が福島市、いわき市、西白河郡の各1人、茨城県土浦市と東京都三鷹市が各1人。最高値は西白河郡の女性のセシウムで1キログラム当たり10.5ベクレルだった。ほかには3人からセシウム4.8~8.0ベクレル、1人からヨウ素を5.5ベクレル検出した。
 母乳に関する放射性物質濃度に法的な安全基準はないが、厚労省は食品衛生法に基づく牛乳・乳製品の暫定規制値を踏まえ、ヨウ素同100ベクレル、セシウム同200ベクレルを指標としている。
 同ネットの村上喜久子代表は「母乳による内部被ばくの問題にまだ科学的な答えは出ていない。安心して子育てをするためにどうすればいいのか。行政は母乳の放射能汚染の状況をきちんと調べ、対策を取ってほしい」と求めている。 


東日本大震災:福島第1原発事故 放射性汚染水、3号機流出は20兆ベクレル

◇年間限度の約100倍
 東京電力福島第1原発3号機の海水取水口近くにある「ピット」と呼ばれるコンクリート製の穴から、11日に高濃度の放射性汚染水が海に流出しているのが見つかった問題で、東電は21日、流出は約41時間続き、年間の海洋放出限度の約100倍に相当する20兆ベクレルの放射性物質が漏れていたことを明らかにした。
 東電によると、タービン建屋内やケーブルを納めるコンクリート製のトンネル(トレンチ)にたまっている汚染水がピットへ流れてきたとみられる。11日午後に作業員が発見、同日夕にピットをコンクリートで埋めて流出を止めた。流出は10日午前2時ごろから始まり、約250立方メートルに及んだと推定し、経済産業省原子力安全・保安院に報告した。
 東電は流出した放射性物質の海洋への影響について「沿岸15キロ地点での測定で観測されていない」と説明した。【平野光芳、比嘉洋】
毎日新聞 2011年5月21日 東京夕刊


地震3時間後、原子炉建屋で放射線検出 福島原発1号機 
2011年5月21日 朝日新聞

東京電力福島第一原発1号機の原子炉建屋で、3月11日の地震発生約3時間後に放射線を検出していたことが東電の資料でわかった。事故後の放射線量上昇としてはこれまでで最も早い。東電は、放射線や放射性物質漏れの可能性は認めるが、線量の上昇幅は小さく、ほかに大きな異常を示すデータも得られていないことなどから、「重要な機器が壊れた可能性は低い」と説明している。
 中央制御室の白板の書き込みで、地震当日の午後5時50分に「放射線モニタ指示上昇」「300CPM」を検出との記録があった。CPMは計測機器が1分間に計測した放射線の数を示す単位。化学肥料から出る放射線と同じ程度の値という。
 原子炉建屋に入る二重扉の外側を開けたところ測定機の上限値以上との書き込みもあったが、実際の値はわからないという。  


 2・3号機建屋内 厳しい環境
5月20日 NHK

東京電力福島第一原子力発電所では、原子炉の安定的な冷却に向けて原子炉建屋の中での作業が欠かせませんが、爆発以来初めて入った2号機と3号機では、高い放射線量や湿度などで活動時間が限られ、厳しい作業環境をどう改善できるかが今後の工程を左右しそうです。
福島第一原発では、18日、1号機に続いて2号機と3号機の原子炉建屋にも爆発以来、初めて作業員が入り、内部の放射線量などを測定しました。その結果、2号機では、放射線量が1時間当たり最大で50ミリシーベルトと、1号機よりも低かったものの、湿気と高い温度で、今のままでは建屋の中での作業は15分ほどが限界であることが分かりました。また、3号機でも水素爆発を防ぐための窒素の注入を検討している配管付近で、1時間当たり160から170ミリシーベルトという高い放射線量が計測され、2号機、3号機とも高い放射線量や湿度という厳しい作業環境であることが改めて浮き彫りになりました。このため、東京電力は、2号機については湿気の原因とみられる使用済み燃料プールの温度を下げるための冷却装置の設置を急ぐ方針ですが、運転開始は早くても今月末になる見通しで、当面、中に入っての作業はできないとしています。また、3号機についても、予定している配管とは別のルートを探すとともに、高い放射線を遮蔽する対策が取れないか検討するとしています。これについて、細野総理大臣補佐官は19日夜の記者会見で、「10分だけ入っても放射線量が高いので、厳しい認識を持っている」と述べており、厳しい作業環境をどう改善できるかが今後の工程を左右しそうです。 


福島第1原発:区域指定1カ月 振り回される被災者 

 東京電力福島第1原発事故で、政府が原発周辺12市町村を警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域に分類、指定してから22日で1カ月となる。立ち入りが規制された警戒区域への一時帰宅の実施は、対象の9市町村約2万7000世帯のうち99世帯にとどまり、実施時期すら未定の被災者が多い。計画的避難区域でも、政府が求める「5月中の避難完了」は困難な情勢だ。実施を委ねられた地元自治体は疲弊し、被災者は「国策」に振り回されている。【細谷拓海、蓬田正志、角田直哉、島田信幸】

 ◆警戒区域
 一時帰宅は10、12日に対象世帯の少ない川内、葛尾両村で実現。田村市が22日に76世帯で行うが、対象世帯が多い沿岸部の6市町は対応に苦慮している。
 福島県は13日、希望受け付けのコールセンターを設置したが、データを各市町に転送するだけで、具体的な計画は各市町が策定しなければならない。ルート確認やバスの手配など事務量も膨大だ。対象が約7300世帯と最多の浪江町は臨時職員10人を採用、データ入力などに追われている。
 大熊町は4270世帯に調査票を郵送し、町独自でより細やかな意向把握を進める。国は17日発表した工程表で、一時帰宅2巡目の開始を7月中旬めどとしたが、同町の職員は「1巡目終了のめども立たず、休日返上のフル稼働状態。国からの丸投げ状態は、いつものこと」とため息をついた。
 また、津波浸水地のどこまでを対象と認めるかの国の指針はあいまいで、自治体間で差が出かねない状況だ。

 ◆計画的避難区域
 全村民の避難を求められた飯舘村は20日現在、村民約6500人の半数超にあたる3574人が避難した。村は21日、避難先が未定の約580世帯を対象に説明会を開いたが、村民からは「補償がはっきりしないのに避難しろなんて」と不満の声が出た。
 村は夜間も一戸一戸に電話をかけ意向調査をしているが、用意できた移転先と村民の希望が一致しないケースも多い。仮設住宅の完成は7月上旬以降の見込みだ。計画的避難には強制力はなく、「村に残る」「避難先からまた戻る」と話す住民もいる。菅野典雄村長は「5月中の全村避難は難しい状況。住民に丁寧に説明していくしかない」と話す。
 川俣町は18日現在、対象の約半数が避難。葛尾村は対象世帯の避難がほぼ終わったが、南相馬市と浪江町では「家族の介護」などを理由に30人が区域内に残っている。

 ◆避難準備区域
 全町が緊急時避難準備区域に指定された人口約5400人の広野町。役場機能を隣接のいわき市に移し、一時はほぼ全ての住民が町外に避難した。同区域は緊急時の自力避難を条件に「居住可能」とされたため、現在では約200人が生活しているとみられる。
 しかし、国から特別な支援があるわけではなく、中心部は上下水道の6~7割が未復旧で、休業したままの店舗がほとんど。役場も緊急時に避難を呼びかける職員が2人常駐するだけで、生活、行政サービスとも停止したままだ。黒田耕喜・同町総務課長は「支援は要介護者ら最低限にしかできない。町内で生活するかは自己判断に任せている」と話す。
 南相馬市と田村市、楢葉町は同区域内で暮らす人数も把握できていない。楢葉町の担当者は「警戒区域の一時帰宅の対応に追われ職員が足りない」とこぼした。
毎日新聞 2011年5月21日  


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