NHKスペシャル「調査報道・新世紀」第一回目「中国経済失速の真実」を観ました。
不動産不況の渦中にあり、経済の長期的な低迷への警戒が高まる中国。
はたして実態はどうなのか。
国内外のさまざまな「謎」や「課題」に対して、従来の“足で稼ぐ取材”に加え、最新の“デジタル技術”を駆使した調査報道で迫る番組です。
連携するのは、世界中の研究者や市民たちです。
NHKならではの番組で、民放で製作するのは難しいでしょうね。
中国の情報は統制されているので正確に把握するのは難しいのですが、経済不況の影響で賃金未払いに対するデモが各地で起こっています。
特に地方で起こっているのは深刻で、地方政府の財政破綻がすぐそこに迫っているようです(最終的には中国政府が資金を供給して救うのでしょうが)。
興味深かったのは、各国が発表するGNPの数値の信頼性です。
番組では夜間の照明の明るさとGNPとの関係を求めて、各国の発表の信頼性を検証していました。
欧米や日本は、政府の発表のGNPと照明の明るさから求めたGNPとが概ね一致しているのですが、中国や東南アジアの一部の国、アフリカや南米の国などは政府発表のGNPが大きいという結果が出ています。
特に中国は乖離が大きく、政府発表のGNPの前年比が約3%大きいそうです。
これからは、中国政府が発表するGNPの伸び率から3%引いた方がよさそうですね。
中国経済は簡単には破綻しないでしょうが、世界中に対する影響力が大きいので注視していく必要がありますね。
NHKスペシャルは見ごたえのある番組です。
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