常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

立春

2021年02月03日 | 日記
春のような気温の節分から、一夜明けた立春は真冬日。こんなに、暖かさと寒さがつながるようにやって来られると、身体がついていけない。2月をきさらぎというが、着更の字をあてて、目まぐるしく着替えをする月だという説があるが頷けるところもある。

立春はまた春が立つ、ということだが、この立つに意味がある。月の初めを「ついたち」と言うのは、新月が立ち現れることを指している。夕立にも、思いがけず突然の雨だ。辺りの空気が、突然入れ替わって春になる。これが立春の意味である。

お寺などにこの日「立春大吉」と書いた札を立てる風習がある。この4文字はいずれも左右対称のシンメトリーになっている。透かして裏から読んでも同じに読める。門を入った鬼が、ふと振り返って見ると、入り口の「立春大吉」が立っている。勘違いして、まだ入り口を入っていなかったと、鬼が帰ってしまう効果を狙っている。そんな頓馬な鬼がいるのか疑わしいが、そもそも縁起ものというものには、人を笑わせるユーモアが含まれている。

梅二月ひかりは風とともにあり 西島麦南
コメント
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