常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

不忘山

2023年06月18日 | 登山

梅雨の晴れ間、花の不忘山に登る。登山口はエコーラインの刈田口。この駐車場に着くまで、深い霧がこめていた。標高で1500m、ここまで来ると青空が見えている。昨日までの雨が嘘のようだ。登山道の低い部分には、水たまりと泥濘があるものの、あれほどの雨でも、あがると緑が一段と濃くなる。高山の花の色は、一段と美しい。思えば登山口から不忘までは、7.5㌔ほどの距離がある。屏風岳付近まで登った引き返すことがほとんど。ここから踏破したことはない。果たしで年老いてからこのコースを完登できるか、大いに疑問であった。

早朝6時、登山口の駐車場はほぼ満車である。我々のチームの2台を置くと、もうとめることができないようだ。登山道に入って見えてくるのは、無数のアオモリトドマツの屍だ。枯れて何年が経過しただろうか。林床の雑木が、枯死したトドマツの半分以上に達している。その姿は緑のなかで異様な姿を見せている。目を登山道の脇にやると、チングルマの群落がみごとな花を咲かせている。登山年齢残りが少なくなるほど、花たちの華麗さは増していく。鳥海山や北アルプスで、もう自力で歩けないような人たちが、家族は仲間の手を借りて登る姿を見た。「なぜそこまでして」という疑念を感じたが、年々目に美しく映えてくる花の姿や雪景色の美しさに浸ると、その人たちの気持ちが分かるような気がする。
以前は軽い歩きであった芝草平まで。前山と杉ヶ岳のふたつのピークを越える。花に見とれてここを過ぎて屏風岳。ここを過ぎると稜線歩きだ。足の筋肉にはだんだんと疲労が蓄積する。それにしても登山者の数は多い。新潟、宮城、福島など近県の人たちと、登山道でひっきりなしに会う。遅い自分の脚を追い越していくチームが10は越えた。女性が多く登っている。本日の参加者7名。うち情勢3名。

南屏風を過ぎて、滑り安い危険個所を過ぎると、いよいよ不忘山が見えて来る。ここは30分ほどの登り。足の疲労を考慮して、自分一人で鞍部の草むらで休んで、チームの下山を待つことにした。1時間ほど待って、登山口へと引き返す。南屏風頂上の岩陰で昼食。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする