「これで、この春の桜も見納めだねぇー。でも、まだ間に合うかなぁー」と、桜が散ってしまったのではと、心配しながらミモロが訪れたのは、妙心寺の塔頭のひとつ「退蔵院」です。
臨済宗大本山の「妙心寺」。建武4年(1337)、花園天皇の離宮を禅刹に改め、関山慧玄(無相大師)により開山されたのが始まり。応仁の乱などで焼失するも、細川勝元の支援で復興。広大な敷地に近世の禅宗伽藍が広がっています。今も、その敷地には、46の塔頭寺院が点在。その堂々たる規模に、大本山としての威厳と格を感じさせます。
「わー広いー『退蔵院』ってどこだろ?」妙心寺の塔頭の配置図を見て、目的の退蔵院を探します。
ミモロが、入った北総門からは、反対側の南総門の近くに退蔵院はありました。
「ギャー反対側だったんだー。まぁお寺の中を散歩するつもりで、歩こう…」というと、トコトコと。
石畳の道が続く広大な境内には、三門、仏殿、法堂、寝堂、大方丈、小方丈、大庫裏など7つの御堂が直線に甍を連ね、全国随一の七堂伽藍になっています。「さすが日本最大の禅寺だねー」と、その大きさに驚くミモロです。
歩きながらも、「まだ桜咲いているかな?」と気がかりな様子。
やっと到着した「退蔵院」。
門には、「只今紅しだれ桜見頃です」の表示が。「わーよかった…」とホッとするミモロです。
46ある妙心寺の塔頭のなかでも、屈指の古刹の「退蔵院」。応永11年(1404)に出雲を治めた波多野重通が、妙心寺の第3世無因宗因禅師に帰依し建立したお寺です。広々とした方丈の前のお庭を前に、静寂な時に浸ります。
実は、ミモロが眺める枯山水の庭園は、室町時代の画聖、狩野元信が作庭した名庭園。
でも、今日は、桜を楽しみに来たミモロです。
早く桜,見なくていいの?「あ、そうだった、エーと桜は、門のそばの庭園だった」と、立ち上がり、隣接する庭園「余香苑」へと向かいます。
庭園の門をくぐった途端、ミモロの目に、大きな紅しだれ桜が飛び込んできました。
「わー見事な桜…」。大きく太い枝をのばし、その枝からは、桜がこぼれるように、地面へと枝垂れ、その姿の美しさに、しばし見惚れてしまいます。
庭園の奥へと続く小道沿いにも、枝垂れ桜が枝を伸ばし、ミモロの上に、桜の雨が、降り注ぐよう。
「なんてキレイなんだろ…」
長い枝につく小ぶりの花が、春の風に揺れ、なんとも言えぬ風情です。
小道の脇には、桜のピンクと共に、鮮やかな黄色のヤマブキや、ピンクと白が混ざり合った木瓜なども。
庭に春の色彩をもたらしています。
庭の一番奥から眺める景色は、深山幽谷を森木立の遠景と、平安王朝の趣を漂わせる池の景色が融合した、実に変化に富んだお庭です。
庭には、藤棚もあり、花の咲くころは、また違った趣が、訪れる人を楽しませてくれるはず。
庭の一角にある建物では、お茶がいただけというので、ミモロもさっそくお座敷へ。
床の間を拝見したり、お抹茶とお菓子でしばし休息。
お抹茶に添えられたお菓子は、ナマズと瓢箪の姿が。
ここ「退蔵院」は、山水画の始祖と言われる如拙の傑作、「瓢鮎図」(国宝)が所蔵されています。
それに因んだ、お寺のオリジナルの和菓子です。建物にも瓢箪のモチーフが。
「あー桜も今日で、見納めかもねぇ…。どんなに厳しい冬にあっても、必ず春は来るんだよね」。
初めて、京都で、雪だるまを作った冬の日が、もうずっと遠いことのよう…。
去りゆく春を眺めつつ、過ぎた日々を思い出すミモロでした。
*「退蔵院」の詳しい情報は、ホームページで、ご覧ください。
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臨済宗大本山の「妙心寺」。建武4年(1337)、花園天皇の離宮を禅刹に改め、関山慧玄(無相大師)により開山されたのが始まり。応仁の乱などで焼失するも、細川勝元の支援で復興。広大な敷地に近世の禅宗伽藍が広がっています。今も、その敷地には、46の塔頭寺院が点在。その堂々たる規模に、大本山としての威厳と格を感じさせます。
「わー広いー『退蔵院』ってどこだろ?」妙心寺の塔頭の配置図を見て、目的の退蔵院を探します。
ミモロが、入った北総門からは、反対側の南総門の近くに退蔵院はありました。
「ギャー反対側だったんだー。まぁお寺の中を散歩するつもりで、歩こう…」というと、トコトコと。
石畳の道が続く広大な境内には、三門、仏殿、法堂、寝堂、大方丈、小方丈、大庫裏など7つの御堂が直線に甍を連ね、全国随一の七堂伽藍になっています。「さすが日本最大の禅寺だねー」と、その大きさに驚くミモロです。
歩きながらも、「まだ桜咲いているかな?」と気がかりな様子。
やっと到着した「退蔵院」。
門には、「只今紅しだれ桜見頃です」の表示が。「わーよかった…」とホッとするミモロです。
46ある妙心寺の塔頭のなかでも、屈指の古刹の「退蔵院」。応永11年(1404)に出雲を治めた波多野重通が、妙心寺の第3世無因宗因禅師に帰依し建立したお寺です。広々とした方丈の前のお庭を前に、静寂な時に浸ります。
実は、ミモロが眺める枯山水の庭園は、室町時代の画聖、狩野元信が作庭した名庭園。
でも、今日は、桜を楽しみに来たミモロです。
早く桜,見なくていいの?「あ、そうだった、エーと桜は、門のそばの庭園だった」と、立ち上がり、隣接する庭園「余香苑」へと向かいます。
庭園の門をくぐった途端、ミモロの目に、大きな紅しだれ桜が飛び込んできました。
「わー見事な桜…」。大きく太い枝をのばし、その枝からは、桜がこぼれるように、地面へと枝垂れ、その姿の美しさに、しばし見惚れてしまいます。
庭園の奥へと続く小道沿いにも、枝垂れ桜が枝を伸ばし、ミモロの上に、桜の雨が、降り注ぐよう。
「なんてキレイなんだろ…」
長い枝につく小ぶりの花が、春の風に揺れ、なんとも言えぬ風情です。
小道の脇には、桜のピンクと共に、鮮やかな黄色のヤマブキや、ピンクと白が混ざり合った木瓜なども。
庭に春の色彩をもたらしています。
庭の一番奥から眺める景色は、深山幽谷を森木立の遠景と、平安王朝の趣を漂わせる池の景色が融合した、実に変化に富んだお庭です。
庭には、藤棚もあり、花の咲くころは、また違った趣が、訪れる人を楽しませてくれるはず。
庭の一角にある建物では、お茶がいただけというので、ミモロもさっそくお座敷へ。
床の間を拝見したり、お抹茶とお菓子でしばし休息。
お抹茶に添えられたお菓子は、ナマズと瓢箪の姿が。
ここ「退蔵院」は、山水画の始祖と言われる如拙の傑作、「瓢鮎図」(国宝)が所蔵されています。
それに因んだ、お寺のオリジナルの和菓子です。建物にも瓢箪のモチーフが。
「あー桜も今日で、見納めかもねぇ…。どんなに厳しい冬にあっても、必ず春は来るんだよね」。
初めて、京都で、雪だるまを作った冬の日が、もうずっと遠いことのよう…。
去りゆく春を眺めつつ、過ぎた日々を思い出すミモロでした。
*「退蔵院」の詳しい情報は、ホームページで、ご覧ください。
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