西陣の大宮通に連なる町家のひとつ 染め処と書かれた暖簾が下がる「南進一郎 創作着物アトリエ」にお邪魔したミモロ。
そこは、友禅作家の南進一郎さんのアトリエで、京友禅の美しい着物を拝見したり、京友禅のお話などが伺える場所。
「自由に見学していいんだって~」とミモロは、中へ。
そこで知ったのが、「本友禅体験」という季節の模様に彩色して、京友禅の布を仕上げる体験です。そちらは、彩色後、染色の処理などを行うために、手元に届くまで2週間ほどかかるそう。
外国人観光客など、2週間待てない人のために、彩色後、アイロン処理で美しい金彩の布が完成する「金彩友禅体験」というのがあると教えてもらったミモロは、後日、再び、南さんの元を訪れました。
事前の予約で、だれでも参加できる体験プログラムで、1回に最大5名で、ひとりからでも参加できます。
参加費用は、彩色の色の数や模様の細かさなどによって異なりますが、1時間から3時間のコースで、3500円~7000円が目安です。
お教室は、南さんのアトリエのお座敷。日本庭園に面した趣ある座敷です。築150年と言われる町家で、京友禅の彩色をする体験。「なんかすごくすてき~」とミモロ。
さて友禅作家の南進一郎さんは、分業制の友禅の中では、図案作家で、着物のデザインをなさいます。お客様のご要望を、京友禅らしい雅で品格あるデザインを起こすのは、優れた美的センスと伝統の意匠などに熟知していなくてはなりません。
「ただ好きな絵を描いても、素敵な友禅の模様にならないんだ~」とミモロ。
友禅の絵描き体験は、全く何もない所から素人が描くのは無謀。満足するような作品に仕上がることはありません。
そこで、南さんが考案したのは、あらかじめ南さんがデザインした京友禅らしい雅で品格漂う図案に、好きな色を入れてゆく彩色体験です。
「同じ図案でも、どの色をどこに入れるかで、その人の個性が発揮され、同じものは決して生まれないんです」と南さん。
図案に糊を置いたものに彩色する「本友禅体験」は、3時間以上で、7000円~。仕上げまで2週間必要です。
もっと短時間で、同じように美しい友禅を・・・というので考案されたのが「金彩友禅体験」。
糊を置く代わりに、金彩がすでに絹の布にプリントされています。
「これに彩色するの?」
そう、プリントされた金彩は、糊同様、色のにじみを防ぐ土手のような役割を果たします。
そこに染料を入れていけば、色が混ざることなく美しい状態が保てるのです。
「ぬり絵みたい~」とミモロ。そう、まさにぬり絵です。「それならミモロ得意だもんね~」と、がぜんやる気に。
この日は、おひとりの参加者が…。
まず、南さんが、彩色に使用する染料の色を調合し、ぬる用意をしてくださいます。
「いろんな色混ぜるの?」
そばでミモロは、興味津々。瓶に入った染料を、京友禅に相応しい品格ある色に調合します。「ここにも経験がいるんだね~」とミモロ。
「へえーちょっとトロリとしてる~」と手元を見つめるミモロ・
そして準備完了
参加者に塗り方の指導をなさる南さん。「そう、もっと思い切って塗っても大丈夫ですよ~」
さすが何度か、この体験に参加したという方。筆づかいのカンも蘇ってきます。
「そんな感じでいいですね~」
金彩の部分が縁になり、染料がにじむことはありません。
「ミモロもやりた~い」と。
「そうそんな感じね~」
真剣に取り組むミモロ。
「ミモロちゃん呼吸して~」あまりに真剣になって呼吸を忘れるミモロ。
「わ~面白い~」と次第になれたミモロは、もう夢中。
彩色を施した後は、アイロンがけで、色を定着させます。
なので、その日に作品を持って帰れるということで、外国人観光客にも人気だそう。
「ミモロちゃん、楽しかったですか?」と南さん。
「はい、先生にずっと見てもらえるし。最後の仕上げもやっていただけちゃって、作品として素晴らしいものになるでしょ。感激です」と目を輝かせるミモロです。
四季折々の京都の風物などをモチーフにしたデザインで、参加した人は、「ほかの作りたい!」と京都を訪れるたびに、作品を増やす方も…。
「本場、西陣の町家で過ごす時間も、素敵でした~」とミモロ。
「あ、大きな松の木!」「それは、開運の松といわれます。触って行ってください」といわれ抱き着くミモロ。
「運気アップになるんだって~」
静かな雰囲気で過ごした「金彩友禅体験」。「次は、本友禅体験にも挑戦しよう~」と思うミモロでした。
*参加なさりたい方は、「京そめ塾」のホームページで、
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