知り合いのご葬儀で急遽東京にやってきたミモロ。葬儀までの時間を近くの「目黒不動尊」の散策をすることに…。
天台宗「泰叡山 瀧泉寺」の通称「目黒不動尊」は、関東の不動霊所で最古と言われ、開基は平安時代に遡るそう。
江戸時代、このあたりは、徳川家の鷹狩の場であり、ある日、殿さまが鷹狩に来て、お腹が空いて、所望して食べたサンマが美味しくて、後日、屋敷でまたサンマを食べたところ、そこでは、骨を取って、食べやすい上品なサンマで、あんまり美味しく感じなかった殿様が、「目黒のサンマが美味しい」というが…落語にあります。
海から遠い目黒…産地ではありません。殿様の世間知らずを風刺したお話として有名。
目黒では、さんま祭りも開催されます。
話を戻して…
このお寺の開祖は、第3代天台座主慈覚大師で、下野国(現在の栃木県)から、師である比叡山の最澄のもとに向かう途中で、夢枕に不動明王が立たれ、ここ目黒の地に本尊を刻みお堂を作ったのが始まりとか…。
ご本尊の不動明王像は、秘仏で、酉の年に御開帳されます。
現在の本堂は、昭和53年に焼失したのちに再建されたもの。ご本尊の不動明王像は、運び出され無事でした。
本堂は山の上にあり、入口の仁王門の脇には、池があります。
このお池は、開祖の慈覚大師が、仏具の独鈷を投げたところ、落下地点に泉が湧き、それがこの池。霊泉とされ、今も水が枯れることはありません。2つある滝口では、そこで水修行をなさる方も…。
池には、不動明王像がいらっしゃり、願い事をして水をかける「水かけ不動尊」として多くの崇敬を集めています。
「やってみる~」とミモロも柄杓で水をお不動様にかけます。なにお願いしたの?「ヒミツ…」
「冷たかった?ごめんね~」と謝るミモロ。いいのよ~謝らなくても…。
厳しいお顔に優しさを秘めた不動明王さまです。
「あれ、なんだろ?」とミモロが池の中に見つけたのは「聖願鉢」というもので、そこに小銭を投げ入れて、お願い事をするもの。
鉢の周囲には、たくさんの小銭が水に沈んでいました。「鉢に入らなくてもお願い事かなうといいね~」とミモロ。
本堂に向かうには、まっすぐ上る「男坂」と迂回する「女坂」があります。
「ママ、まだ腰に悪いから、ここじゃなくて、女坂にしようね」とミモロ。う~自分が上るのが大変と判断したよう…。
女坂の途中には、役行者の像もあり、そこにも参拝。
そして、本堂に到着したのでした。
「どうぞ、ゆっくり参拝なさってくださいね~どこから来たの?」というお寺の方。「あの~京都です。おうちから比叡山見えるんです。だから毎朝、手を合わせてます」と、ちょっと自慢気に鼻を膨らませるミモロ。「それはいいですね~」と微笑むお寺の方でした。(こういう時、京都っていうと、うらやましがられるんだよね~思うミモロです)
本堂での参拝を終えたミモロ。その北側には、大きな大日如来坐像がいらっしゃいます。
「ここにも参拝しよう~」
また、境内には愛染明王さまも…「縁結びだから、参拝しよう~」
境内のいろいろな場所で参拝します。
さらにここには、サツマイモの普及に貢献した青木昆陽の墓もあります。
実は、目黒区出身のミモロのママ。子供の頃、参拝しているのですが、全く記憶がありません。昭和53年に、本堂などが全焼したためそれ以前とは異なっているかも…と。ちなみに、住んでいたのは鷹番町で、この地名は、目黒が鷹の狩場であったことに由来するもの。
「あ、もう葬儀の時間になっちゃう…」と急いでそばの「五百羅漢寺」に移動しました。
*「目黒不動尊」の詳しい情報はホームページからどうぞ~
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