ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

憧れの龍安寺の枝垂れ桜に、やっと会えたミモロ。石庭に彩りを添える桜の艶やかさ。

2012-04-15 | 京都

「わーついに見られた!」とミモロが感動しつつ眺めるのは、「龍安寺」の石庭の枝垂れ桜です。


以前、お友達と訪れた時は、まだ梅の花の盛り。桜は、まだ蕾を固く閉じた状態でした。
(その時をレポートしたミモロのブログをみてくださいね)

さて、今回は、ミモロが期待した通り、白砂を敷き詰め、15個の石を配した究極の研ぎ澄まされた世界を見せる石庭に、1年で1度、春のわずかな時だけ、枝垂れ桜が、彩りを添えました。

禅の世界は、まさにシンプルかつ、静寂の世界を映しだすもの。
でも、この春の時期だけは、濃いピンク色の桜が、華やかさを添えることを許しているよう。

ミモロは、じっとその桜を見つめ、しばし、限りある時間に思いを巡らします。

禅の世界では、すべては移りゆくもので、それに執着することを嫌います。
石庭の姿は、1日の日の巡りの中、微妙な変化をみせ,その周囲の木々は、四季の移り変わりに沿い、
その姿を変えて行きます。
特に桜は、春のうつろう時の中、刻々とその姿を変え、花の盛りはごくわずかな時期だけ…。
すべてこの世は、移ろうもの。
今、目の前に広がる世界…その一瞬に意識を集中させ、生きることを教えているように思います。



今年は、JRの「そうだ 京都 行こう」の広告にこの桜が登場し、多くの人が、実際に目にしようと訪れています。花の見ごろは、ここ3日ほど…。
「白い砂の上に桜が散ったら、もっと風情があるかも…」とミモロ。
白砂に散った花びらを、どうやってお掃除するのか?そちらも気になるところです。

菜種油を混ぜた土で作られた油土塀は、一様に塗られた白壁とは趣を異にし、濃淡が更なる表情を見せています。「昔は、白い壁に塗られていたこともあるのよ。それを昔の姿に戻したの…」と物知りのお友達から教わったミモロ。

石庭の後ろに回って、近くで、その土塀を覗きます。
「この土壁の方が、絶対にステキだよねー」と、野趣を漂わす土壁を改めて見つめます。

龍安寺では、石庭のほかに、見るべきものは数多くありまが、そのひとつが、方丈の北東にあるつくばい。「古銭みたいなつくばいだねぇー」とミモロ。
中心部の四角の部分は、確かに古銭の穴を象ったもの。でも四方に配された文字と、中心部の四角を口として一緒に読むと「吾唯足知」(われ、ただたるをしる)と。禅の格言を見事にデザイン化したもの。黄門様で知られる水戸光圀の寄進と言われています。

そばには、秀吉が絶賛した侘助の椿の老木が、そっと寄り添い趣はいっそう。

広大な敷地を有する「龍安寺」。石庭を見ただけで、帰ってはもったいない…。
鏡容池の周囲にも桜がいっぱい咲き誇っています。

大きな池だけに、その景色の広がりは、すばらしく、のびやかで開放的。

池のそばの桜苑には、山桜が空を埋めています。

そろそろ散り始めた桜は、緑の苔に舞い降りて、ピンクの模様を苔の上に。


「わーキレイ!」ユキヤナギも今が盛りと枝にあふれんばかりの花を。

「いろいろなお花が見られて、楽しいねぇ」

駐車場の脇にも大きな枝垂れ桜。「最後まで、桜がお見送りしてくれたみたい…」


「たくさん歩いて、お腹が空いちゃったー」と、ミモロ。やっぱり花より団子でしょうか?

*「龍安寺」の詳しい情報は、ホームページから。




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藤原一族の女性たちが訪れた「大原野神社」。京都洛西の良縁を授ける女性の守り神。

2012-04-14 | パワースポット
京都の西、のどかな田園風景が広がる大原野。その地域の氏神として人々に崇められる神社が、「大原野神社」です。
ミモロは、桜を眺めた「正法寺」から、ほど近いこの神社へとお参りに。

大原野は、桓武天皇が、都を奈良から、長岡京に遷された時に、しばしば鷹狩を楽しまれた場所。
長岡京遷都の折、奈良の春日大社を分祀し、嘉祥3年(850)に文徳天皇は、祖父である藤原冬嗣のかねてよりの願いを思い、この地に壮麗な社殿を造営されました。以来、藤原一族では、女の子が生まれると、中宮や皇后になれるよう祈願した神社です。

今も、良縁をもたらす神社として、女性たちの信仰を集めます。


「素敵なご縁に恵まれるんだね。真剣にお祈りしなくちゃ!」と、張り切って参道を歩くミモロです。

まずは、お手水でお清めを。
 奈良の春日大社の分祀らしく手水には、鹿が。しっかりお清めをして、さらに奥へ。


「気持ちいい境内だねー。なんかいい気が流れてるみたい…」

「わー大きな茶筅みたい…」確かに、茶筅のような形のおみくじを結ぶ場所。

「良縁…良縁…」とブツブツと念じながら、社殿へと向かうミモロです。

社殿は、春日大社同様の春日造りの壮麗な姿。
良縁を願うミモロは、深々と頭を下げて、真剣にお願いします。

また、社殿の前には、狛犬ならぬオスとメスの狛鹿が。


おみくじも、木製の鹿がくじを咥えています。
「あのーおみくじ1つください」と社務所の方に声を掛けます。「どうぞ、好きなのを1つ選んでください…」
「わー。どの子にしようかな?」と、ミモロは、ひとつひとつ顔を覗いては、お気に入りの鹿を選びます。

境内には、「千眼桜」という白い花を付ける大きな桜がありますが、今年は、花が遅く、ミモロが訪れた4月上旬は、まだ蕾の状態。
でも、境内では、ちらほらと山桜が咲き始めていました。

「桜もちょっとは見たし…」と、ミモロが、足を止めたのは、境内にある茶店「春日乃茶屋」の前。

「ひと休みしに、寄って行こうよ…」。やはりミモロは、花より団子のよう。
「あのーおすすめはなんですか?」とお店の方に尋ねます。
「手づくりのよもぎ餅が美味しいですよ」と。

おすすめに従って、ミモロはよもぎ餅(1個200円)を注文します。
「来た来た…美味しそう…」お庭を望む緋毛氈の上で、お茶を飲みながら、味わうよもぎ餅。

黄な粉がかかった柔らかなよもぎ餅。中の餡子のほどよい甘さ。

口のまわりを黄な粉で染めながら、モグモグと。

「桜も見たし、よもぎ餅を食べたし…良縁もお願いしたし…。そろそろ帰ろう…御馳走さまでした」
ミモロが、お店を出ようとすると、お店の方が、
「この神社は、紅葉も見事なんですよ。また秋になったら来てくださいね」と。
「ハーイ!また来ます」秋は、何が食べられるのかな…と想像するミモロです。


*「大原野神社」および「春日乃茶屋」の詳しい情報は、ホームページで。


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やっと満開!ミモロが楽しみにしていた「平安神宮」の左近の桜。

2012-04-13 | 京都

「ねぇねぇ、やっと咲いたね…」とミモロが嬉しそうに言うのは、近所の「平安神宮」の左近の桜。
昨年、京都に来たときには、すでに散った後だった桜です。



毎日のようにお散歩に訪れる「平安神宮」で、ミモロ一番のお気に入りの桜が、社殿の前の左近の桜です。
ミモロが、好きな理由は、
「丸いカワイイ形で、まさにお雛飾りにあるみたいな桜なんだもの…」と。


確かに、平安神宮は、まるでお雛飾りを思わせる姿なんです。
(お雛飾りが、平安時代の宮中を模しているんですけど…)

正面の西に右近の橘、東に左近の桜。
今は、まだ橘も黄色の実をつけていて、本当にお雛様のお飾りそのまま。
「やっとこれで、両方とも揃ったねー」と。

左近の桜は、それほど高い木ではありませんが、地面に近い場所まで、枝を伸ばし、また、細めの枝が、たくさんあり、花をいっぱいつけるように工夫されているよう。花が密集しているので、ピンクの色がいっそう鮮やかに感じられます。

枝が下の方まで伸びているので、体の小さなミモロでも、すぐ近くで花を見ることができます。


もちろん、平安神宮で有名なのは、紅しだれ桜。建物にかぶさるように、桜が枝を垂らします。


「桜って香りがするんだねー」。香りでは、梅の方が強いのですが、桜も、仄かな香りが感じられます。
ミモロは、鼻をピクピクさせながら、桜の香りを思い切り吸い込んでいるよう。

さて、平安神宮の周辺も、桜が満開に。先日乗った「十石舟」でめぐる琵琶湖疏水をはじめ、平安神宮のすぐ前の公園にも大きな枝垂れ桜があり、ここでは、4月下旬まで、花が楽しめます。


京都市美術館のお庭も、素晴らしい桜のスポットです。

「ここでのんびりするのが、春の楽しみ…」

また、野村美術館周辺の桜も実に美しく、東山の桜見物には、欠かせない場所です。


この辺りは、昔からお金持ちや企業の別邸が多く建ち並ぶエリア。

趣ある日本家屋が多く、その庭に植わる桜が見事です。


東山エリアは、桜がいっぱい。おすすめの京都の桜めぐりのコースです。

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満月の夜に開催された「平安神宮 紅しだれコンサート」へ。夜桜と音楽のロマンチックな春の夜

2012-04-12 | イベント
4月7日の夜は、満月。京都の東山にも、大きなお月様が姿を現しました。
ミモロは、京都で見るお月様が大好き。
「東京で見たお月様より、大きい気がする…不思議…」と毎回、満月を見ては、思うのでした。
どこで見ても、月のサイズが変わるはずはないのに、東山に登る月は、不思議に大きく感じます。


平安神宮の屋根の上に、輝く月。この夜の月は、本当に美しく、神々しさにあふれていました。

ミモロの住む岡崎にある平安神宮では、毎年、4月の上旬に、ライトアップされた枝垂れ桜を鑑賞しながら、音楽を聴く、「平安神宮 紅しだれコンサート」が4日間に渡り開催されます。

日頃は、夜間の一般公開を行わない平安神宮のお庭の艶やかな紅枝垂れ桜が、ライトアップされ、その幻想的な美しさは、訪れる人を魅了してやみません。さらに、クラシック、邦楽、ジャズなど、さまざまな分野のアーティストによるロマンチックなメロディーを聞きながら、夜桜が楽しめる、とても贅沢なイベントなんです。


「絶対に行きたいーきっとすごくステキだよ」とミモロは、桜が咲き始める前から、何度もおねだり。
お友達も東京から来るので、一緒に行くことになりました。「よかったー」とホッとするミモロです。

今年は、4月5日から8日の4日間。ピアニストの清塚信也さん、弦楽の紅しだれカルテット、そしてギターデュオのいちむじんの方々が、コンサートを行いました。

ミモロは、あらかじめ購入したチケットをしっかり握りしめて、いそいそと平安神宮へ。

「ワー夜の神社って、別世界だねぇー」と。夜訪れた神社は、いつも朝のお散歩で訪れる雰囲気とは大違い、夜の闇に浮かび上がる本殿と左近の桜は、まさに幻想的。

毎月訪れる神苑へと、一歩入った、ミモロは、目の前に現れた紅枝垂れ桜に、ただ茫然。

「ウワー、スゴーイ…」ライトアップされた桜を前に、言葉を失うミモロです。

実は、この日は、まだ紅枝垂れ桜は、2分咲きの状態。枝の一部に花はチラホラ…。でもライトアップの妙でしょうか、まるで咲いているような感じに。


大きな枝垂れ桜が多い南神苑をグルリと回り、夜桜を存分に楽しみます。


「そろそろコンサートがはじまるみたい…」一緒に行ったお友達に促され、池のそばへと移動します。


池の面には、ライトアップされた夜桜が映り、それはそれはロマンチックな世界がそこに。
「なんてステキな景色だろう…」とミモロは、うっとりとその景色に見惚れます。

ミモロが訪れた夜は、弦楽の「紅しだれカルテット」というバイオリニスト浅井真理さんを中心に、この日のために編成された弦楽カルテットの演奏です。「ふるさと」や「浜辺の歌」など日本の懐かしいメロディが、神苑に響きます。

「ウサギ追いしかの山ー」と、歌を口ずさむミモロです。

午後9時にコンサートは終了。「きっと満開だったら、もっとステキだったねぇー」と、ちょっと残念そうなミモロです。でも今年、枝垂れ桜の開花は、多少遅れ気味。イベントを開催した側も、きっとハラハラしたことでしょう。

平安神宮からの帰り道、疎水の桜もライトアップされて、春の夜を艶やかに飾っていました。


「桜は、満月に向かって咲く…」
以前、桜守の佐野藤右衛門さんにお目に掛った時、「桜は、満月に向かい開花する」というお話を伺いました。桜の木には、満月を感じるパワーがあるんでしょうか。確かに、夜桜の絵には、満月がよく描かれています。月あかりの元で、いにしえ人も桜の花を愛でていたのでしょう。また、満月を京都で見ると、紫式部も、鴨長明も、この同じ月を見ていたんだろうなぁと。京都で見る桜と満月は、東京で見るのとは異なる感覚を呼び起こします。ぜひ、一度、京都で満月を見てください…きっと心に残る思い出の月になることでしょう。




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のどかな自然が広がる大原野。歴史ある「正法寺」へ、枝垂れ桜を楽しみに・・・でもちょっと早かったみたい

2012-04-11 | 自然

お天気に恵まれている桜の京都。「今日はちょっと足をのばして、西京の大原野に行ってみよう…桜がすごくキレイなお寺があるんだって…」と、ミモロは、以前、お友達から聞いていた「正法寺」へ枝垂れ桜を楽しみに出かけます。

大原野は、桓武天皇が都を奈良から長岡京に遷されたおり、しばしば鷹狩を楽しまれた場所。藤原道真をはじめ藤原氏一門などの多くの人々が、こののどかな景色を楽しまれたそう。

ミモロの住む京都の岡崎は、今、桜見物の人たちが大勢訪れて、毎日、賑やか…。「ここは、のんびりして、いい感じ…なんかホッとするねぇー」と、目の前に広がる田園風景を眺めながらポツリ。

山へと通じる曲がりくねった道を車で進むと、やがて「正法寺」へと至ります。

お寺へと続く道には、艶やかな桜が訪れる人を迎えてくれます。


「正法寺」は、天平勝宝年間の創建という真言宗のお寺。奈良唐招提寺を創建した鑑真和上の弟子である智威大徳が隠世したのが始まり。平安時代初期には弘法大師も訪れ、42歳の厄除けのため、聖観音を彫刻されたそう。今も厄除けの観音様として多くの人がお参りに。

寺は、応仁の乱で焼失しましたが、元和元年(1615)大坂夏の陣の年に、恵雲、微円の両律師により再建され、以来、西山のお大師さまとして多くの信仰を集めています。


「ここは、枝垂れ桜が有名なんだって…」ミモロが言うように、お寺の境内には、梅、つつじ、もみじなどがあり、四季折々、美しい景色を見ることができます。

もちろん、今、ミモロは、美しい枝垂れ桜を思い描きながら、門をくぐります。
まず、大きな傘のような形の白い桜が。「まだ満開じゃないけど、キレイ…」


「あ、桜があっちに咲いてるよー」と身を乗り出して、門から下の桜を眺めるミモロ。

いよいよ大きな枝垂れ桜があるお庭へ。

「アレーまだ咲いてない…早すぎたのかなぁー」枝の先は、赤く色づいているものの、まだ花は開いていない桜です。想像と違って、ちょっとがっかりするミモロです。お寺の方のお話だと、例年は、この時期には、すでに花が見られるのに、今年は、遅れているとか。

「咲いていればこんな感じなんだー」と、枝垂れ桜が描かれた絵で、想像するミモロです。


このお庭は、白砂の石庭で、そこに艶やかな紅枝垂れ桜が彩りを添える美しいお庭です。白砂に配された石は、象、フクロウ、獅子、カエル、ウサギ、亀などの象った名石で、鳥獣戯画を見るように楽しめるそう。見晴らしのいい場所で、晴れていれば、京都の町や東山連邦が見渡せる、雄大な借景庭園です。

「えーミモロのおうちある東山の方も見えるんだー」と遠くの景色に目を凝らすミモロですが、この日は、春霞がかかり、よく見えません。

残念ながら、お目当ての枝垂れ桜は、見ることはできなかったけれど…

「でも咲いてる桜もあるよー」と、広いお庭を見渡せる縁側を歩きます。

「ちょっと来るのが早すぎたみたいだけど、春って感じがいっぱい…気持ちいいねぇー」と縁側に座りしばしのんびり。


境内の一角にある商売繁盛にご利益がある歴史ある「春日稲荷尊」からは、艶やかな桜の姿も。


これから見ごろを迎える枝垂れ桜。ぜひ、ちょっと足を伸ばして、見てはいかがでしょう。

*「正法寺」京都市西京区大原野南春日町1102 電話075-331-0105 阪急京都線「桂駅」から車で約10分。詳しい情報や、美しい桜の写真は、ホームページで。



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