友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

経済成長はあり得ない

2008年09月16日 22時07分25秒 | Weblog
 アメリカ合衆国第4位の証券会社が破綻したと、ニュースで何度も取り上げていた。150年の歴史のある証券会社だそうだ。アメリカ政府は公的資金を投入し、この会社を救うだろうと見えられていたが、政府が切り捨てたことに対する不安から、さらに次はどの会社が倒産するのかと投資家らは疑心暗鬼に陥っているそうだ。

 私は本当に経済のこの仕組みがわからない。なぜ、お金を貸すと利息が生まれるのかがわからない。お金を借りて、そのお金で儲けたのだから当然儲けたお金の何がし、つまり何%かを貸した方が受け取ってもいいと言うが、なぜ「いい」のかがわからない。そもそもお金がなぜ儲けを生むのか、新たなお金を生むのかがわからない。

 聞きかじったことなので、本当かどうか定かではないが、イスラム教では利息をとってはならない決まりがあるそうだ。キリスト教でも「貧しき者は幸いである」と教えている。お金を儲けようとすることを禁じているように私は思っていたのだが、そうではなかったのだろうか。

 証券会社というのは、証券を売ってお金を集め、そのお金を投資することで利益を得ようとする会社であると私は理解している。証券会社はお金を貸すことで利息なり利ざやを得ようとしているわけだ。銀行も預金を集め、集めたお金を投資あるいは融資することで利益を上げようとする会社だ。金融機関というものが、売買する商品が実際の「もの」ではなく、お金であることが私には不可思議でならない。

 実体の無いものを取引するのだから、それは信用の上に成り立つ経済活動だ。それで、なぜ利益が生まれるのだろう。いや、そもそも実体のあるものを売る場合は、商品にかかった費用だけでなく、なぜ儲けをプラスすることが許されるのだろう。需要と供給のバランスで商品の値段が決まることは理解できる。けれどもそれも、長い目で見れば人々が生きていくための必要な費用しか計上できないものではないのだろうか。

 自民党総裁選挙で、麻生さんは「経済をよくしなければこの国は成り立っていかない」と演説していたが、経済成長を続ける社会が本当に人類に幸せをもたらすのか、私は否定的だ。地球の大きさは変わらないのに、人類は増え続ける。人類は増え続けるのに、先進国では人口の減少が続いている。日本も例外ではなく、人口が減っているから購買力は低下し、経済成長などありえない。

 先進国の人口減少は良い兆候なのだ。経済のあり方そのものの転換が可能な社会に向かっているのだと私は理解している。ただし、その判断の結果を見極めることは無理だろうけれど。
コメント
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