かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

書字への道のり

2017年01月26日 20時26分34秒 | みゆみゆとの生活
そうちゃんがデイサービスで書いてきた、「へ」です。
最初はちゃんと「へ」だけど、途中からただの棒になってしまってる。

「昨日名前が書けるようになった」と書いたんだけど、この「へ」を見てわかるように、
ダイナミックな字すぎて優しい気持ちの人にしか読めません(笑)
書き順はぐちゃぐちゃ、握り方も毎回違う。
それでも。
書こうとするだけで、花まる。
かーちゃんは嬉しい。


そうちゃんは、年長の時、文字を少し読めるようになりました。
通常の覚え方とは、全く違う順序で。

大好きなビデオのパッケージを眺めていたせいで、まず「太郎」という漢字が読めるようになったのです。
桃太郎とか、金太郎とかを、絵とセットで、あてずっぽうで言っているうちに、勝手に学んだらしい。
保育園の先生と一緒に、びっくりしたのを覚えています。

カタカナも、わりと早かった。
これは「トーマス」辞典のおかげ。
好きこそ物の上手なれ、ですね。

小学1年生の時、短期入院した児童精神科で、「スケジュール提示」を文字でされ、そこから急速にひらがなを吸収していきました。
全く読めないのに、文字の形を絵のように覚えさせていくというのは、かなり新鮮で驚きました。

というわけで、はじめに読めるようになったひらがなは、「1、おきる 2、あさごはん」でした。

「あさごはん」は読めるけど「あ」や「さ」を独立しては読めない、
という状態が、数年続きました。
拾い読みでひらがなが読めるようになったのは、4年生になってからです。

書字は、もっと時間がかかりました。
3歳ですでに「丸」が描けたのに、さっぱり絵に興味がなく。
人の顔を描くとか、塗り絵をするとかは、いまだにできません。

ご褒美で釣って、簡単な「線つなぎ」ができるようになったのが、年長の終わり。
コロロ療育センター「めいろ・線つなぎ」という本を使いました。→その時の記事
始まりと終わりに点を打っておいて、「キューッ ピタッ」と言いながら、家でも練習しました。

スケジュールのこだわりが3年生の終わりから強くなり、4年生ではメモ帳を持ち歩いてひたすら人にスケジュールを書かせていたので、
大きい字で書いてその上をなぞらせるようにさせました。→その時の記事

「こっくりさん」のように、手を添えて、本人が書いてるような気分にさせながら補助をして…
ようやく、ようやく。
5年生の半ばになって、なんとか人に読める字で、自分の名前が書けるようになりました。

時間かかった〜。

いつかは自分で、自分の希望するスケジュールを書けるようになるといいね。

ん?
そしたら周りは大変かも?

ちなみに数の概念は…
「3」までの数を学習中ですが、まだまだかかりそうです。