かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

薬のこと

2019年10月16日 20時36分41秒 | みゆみゆとの生活
昨日の続き。
どんな薬を使うかというのは、ドクターによって考え方が随分違う。

2歳からかかってきた大好きな「ひょろ長先生」は、発達障害の研究者。
リスパダールを基本として眠剤を追加する方式をずっと取られていました。
一番長く飲んだ眠剤は、ベンザリン。まあまあ効いたけど、舌根沈下で睡眠時無呼吸がひどくなってた気がする。
よく効いたのは、レンドルミン。ただしドライブとセットで。
ハルシオンは全然効きませんでした。
ヒルナミンも、効果がイマイチわからなかった。
何より、どの先生よりも私の話をよく聞いてくれたひょろ長先生。
また会いたいな。

先月レスパイト入院した病院の「おひげのドクター」は、自閉症治療の専門家。
「リスパダールを飲ませるなら、基本的にはボーッとするという副作用を効かせる、という使い方。環境による刺激が辛くて混乱やパニックが起こるなら、飲ませた方がいい場合もある。」
「インチュニブの方がこの子には効くかも。」
この先生の助言に従ってインチュニブを始めてみたら、この6月7月、めちゃめちゃ落ち着いていました。
それは劇的な変化に思え、調子に乗って9月末から3㎎に増やしてみましたが、それは全く効果がなく、かえって興奮しているように思えたので今は2㎎に戻しています。

ここ半年診てもらってる大学病院の「ムーミン教授」はてんかんがご専門。
てんかん治療薬には目をキランと光らせバシバシと指示されるけど、向精神薬に関してはわりとアバウトで。
「インチュニブ?やってみてもいいよ。出しましょうか?」と出してくれました。
この先生の処方で、「アタラックス」はまあまあ寝てくれたな。
ジスキネジアが気になるからリスパダールを止めたいと言ったら、
「どっちでもいいよ。ダメだったらまた飲ませればいいしね。」とふんわり。

そして、今回の「ダンディ教授」は、てんかん精神病の権威です。
「このタイプにはインチュニブなんて効かないと思うよ。」
のっけから全否定。
いや、2㎎にした時はすごくおとなしくて効いた感じがしたんですよ、と言っても、
「気のせいだと思うよ~。」と笑う。
これまでの経緯を話したら、
「うーん、難しいね。けど、副作用が強い系統のお薬を少量流しとかないといけない子なんだろうなー。」と仰り。
私が、ともかく夜だけはしっかり寝てほしいと懇願すると、
「ウインタミン」という昔ながらの向精神薬が出ました。

「何時に寝かせたい?」
「10時には寝てほしいです。」
「じゃ、9時に飲ませて。」
すげ。そんなに効くのかな?

昨夜さっそく、期待半分、怖さ半分で飲ませてみました。
結果は、全然寝ませーん。
1時まで目はらんらん。
ただ、多少声は小さかったかな。
いや、それこそ気のせいかも。

ああ、そうちゃんの薬は難しい!
長年の調整で、不眠と衝動性にガツンと効く薬はないとわかった。
てんかんもピタリとは止まらないしね。

できることは、まずは環境調整。
最近は私が廊下で門番をやって、そうちゃん一人で寝てもらうことにしている。
寝入りの時に横に私がいると、関わってほしくて目が覚めちゃうみたいなので。
今も廊下で投稿中。
これ、寒くなったら風邪引いちゃうな。
暖を取る方法を考えよう。
あと、また新しい本でも買ってこよう。

  

今日の午後は、親の会の仲間で市役所に行ってきました。
二年ぶりの「市長懇談会」です。
事前に、みんなで話し合ったものをまとめた「要望及び質問書」を出してありました。
それが堅苦しかったのかも。(私が文書作るとこうなる。)
市長さんの周りには、健康福祉部長の他、関係課長がズラリと5名。
緊張感ピリピリの中、私たちの質問に順に答えてくれました。
1時間と短かったけど、この時間を作ってくださったことにまずは感謝。
防災の話も出て、知的障害や発達障害、聴覚障害などの目に見えない障害のある人のことを考慮した防災計画にしてもらえるよう、お願いしました。
今後も各課と連携できそうな感じ。
うれしいな。

私の使える時間のうち、
3分の1は子どもや家族のために。
3分の1は自分自身のために。
残りの3分の1は地域のために。
「ありのままの育児」明石洋子さんが言われていた理想に私も近づけてる気がしている。
同時に、ほんとはその3つは絡み合ってるんだとも、わかってきた。

子どものためと思ってやってることが、実は自分のためにもなってたりするし。
地域のためにと思うことは、大体が自分の子どものためでもある。

明日はPTA理事会。
そのあとお仕事です。
がんぱろ。

大学病院精神科

2019年10月16日 06時16分15秒 | みゆみゆとの生活
昨日は急きょ入った大学病院精神神経科の受診でした。
この病院ではてんかんと発達障害がある場合、18歳未満は小児科で、18歳以上は精神神経科で、という原則のルールがあります。
そうちゃんもこれまで小児科で診てもらっていました。
ですが、先週の不穏や不眠が、もはや小児科の領域ではないとのことで、今後は精神神経科にお世話になることになりそうです。

しかしそれにしても、
小児科と精神科では雰囲気が違うこと。
とりあえず看護師さんが見当たらない。
患者さんが大人。(当たり前)
待ち合いはみんな無言でひしめきあって座っている。
そしてどんどん呼ばれる。

お薬が固定しててそれをもらいに来てる人が多いのかも。
てんかん歴が長くて安定してる人は、それでいいもんね。
中には数人、そうちゃんと同じような自閉さんもいて、付き添いのお母さんに心でエールを送る。
だって、この中で待つのは忍耐と工夫がいる。

そうちゃんの担当は、春にも会ったダンディな教授。
なんていうか、他の先生とは違うオーラがある。
背筋伸ばして診察。

この教授がいい先生なんだ。
はっきりきっぱり言い切られるけど、気持ちがある方。
真っ直ぐに目を見て話してくれる。
短い診察時間に何度も「大変だねー。」と言ってくれ、
帰りには、「でもこの子もしんどいと思うんだよなー。」とそうちゃんを優しく見てくれた。

それだけで、涙が出る。
そうなのよ。そうちゃんもしんどい。私も大変。
誰も悪くない。でもどうしようもない。

新しい薬をもらって、また再来週、ということになりました。
薬のことは、また今度書きます。

病院、学校送り、仕事。
夜は1時まで不眠に付き合い。
疲れた。
そうちゃんも疲れてるだろうな。