かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

「作業学習」の見学

2019年10月30日 21時48分32秒 | みゆみゆとの生活
特別支援学校中学部では、「作業学習」という時間があります。
そうちゃんの学校では、3時間の作業が週2回。
一週間のうちでも、結構なウエイトを占める。

今日は授業参観で、作業を見学しました。
今年、そうちゃんは「織物班」。
渡してある縦糸に、横糸を手作業で通していきます。
糸、といっても実際には紐。
Tシャツの端切れをひも状にしたもので、伸縮性があって扱いやすいようです。
サイズは横1メートル、縦60㎝はあったでしょうか。
マットができる予定です。

そうちゃんには、去年の「紙工班」よりは「織物班」の方が合ってるみたい。
工程がわかりやすいのかな?
黙々と紐を通していました。

一本通し終わると「できました」と報告し、先生のチェックが入る。
編み飛ばしがあるとスルスルと抜かれてそこからやり直し。
けど、そうちゃんはそのことで怒ったりはしない。
抜かれたところからまた、黙々と作業する。

間違いなくできるとシールがもらえ、作業日誌に貼る。
作業日誌を引き出しにしまったら、次の紐を手に取り、また始める。
・・・はずが、
作業日誌をしまうとボーっと遠い目をして座っているそうちゃん。
先生が顔を覗き込み、「終わったら次は?」と聞くと、
「ひーもー」と低い声でつぶやき、二マッとして次の紐を手に取る。

これが毎回。
確信犯かな?と思うくらい、いつも、一本終わったら休憩。
でもそののんびりな空気感が憎めなくて。
先生もそうちゃんの頭を両手で包みながら、「次は何するんだったー?」と甘い声。
思わず他のお母さんと一緒に笑ってしまいました。
ほのぼのしてるわー、そうちゃん。

作業の後半は飽きてきたようで、編みかけのマットにほっぺをつけて、本格的に休憩。
大きなあくびも出る。
そのうち、「ものぐさたろう ももたろう!」と独り言の繰り返しが出現。

先生に、「がんばってー。これやってごらん。」と促されると、素直に起きて続きに取り掛かろうとする。
けど、集中力が切れているから超いい加減。
気付いたら、全部下に押し込んで残りの紐を隠していた。
先生によると、疲れてくるとよくこうなってしまうらしい。

先生も、無理に頑張れとは言わないところがさすが。
「そうだよね、そろそろ疲れたねー。」と見守っていてくれる。
うん。いい雰囲気。
「静かにして」とか「立ち上がらないで」とか言わなくても、その場に居られるし声もそれ以上大きくならない。
居心地いいんだな、と思えた教室でした。