コロナ2年2月5日
里山
何という
優しい響き
何という
優しい音(おん)の色
私の体をそっと
通り抜けていくような
感覚
里山
さ と や ま
声に出して
言ってごらん
さ と や ま
ほら
聞こえるでしょう
昔のふるさとが
柿の実が
真っ赤になっていた
あの藁葺きの家が
想い浮かぶでしょう
あなたの足元を
落ち葉が
渦を巻いて通り過ぎていったでしょう
落ち葉踏む
足音が聞こえたでしょう
それが
里山
真っ赤な柿が
だんだん
鳥に食べられ
ついには
下に落ちるでしょう
落ちているでしょう
それが
里山
ほら
西の方を向くと
真っ赤な
夕焼けの中を
がんの群れが
飛んでいくのが
見えるでしょう
それが
里山