想い続けることができれば、その想いはいつか成就する

その日その日感じたことを詩、エッセイ、短歌、日記でつづります。野菜も育ててます。

便利さの追求がもたらした不便な時代

2024年12月23日 | エッセイ
コロナ5年12月23日(ウクライナ、ロシア戦争3年)

かつての電話はシンプルでした。アナログ回線で、使う人も限られていたため、電話をかければほとんどつながる。もし相手が出られないときは、近所の人に伝言を頼むこともあり、それがきっかけで人間関係が深まることもありました。
便利さを求める中で、私たちはデジタル回線や無料電話といった新しいサービスを手にしました。しかし、それが本当に「便利」なのでしょうか。

例えば、無料通話サービス。確かに一見お得ですが、いざ使おうとすると、待ち時間が長く、場合によっては30分以上待たされることもあります。その結果、せっかくの30分無料通話が無駄になる。無料のはずが、時間を浪費させられる「不便さ」を抱えることになりました。

さらに、クレジットカード会社やカスタマーサポートに電話をしても、なかなかつながらないことが当たり前になっています。「ただいま混み合っています」というアナウンスを聞くたびに、便利を追求したはずの仕組みが、利用者の不便を助長しているのだと感じます。

昔のアナログ電話時代、電話がつながらなければ別の方法を考えるしかありませんでした。それがかえって、人と人の直接的なつながりを生み、地域社会の温かさを育んでいたように思います。便利を追求するあまり、人間らしい不便さを失い、結果として新たな不便を招く──そんな時代に私たちは生きているのかもしれません。

こうしたテーマを考えると、電話のない時代の方が実は「便利」だったのではないか、と感じることさえあります。
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今日いち-2024年12月22日

2024年12月22日 | 園芸
ボランティアでやっている卓球指導のお礼でもらったベゴニアの花と菜園で枯れてしまった。木綿の花があったので花瓶に挿してみました。白と赤のコントランスはいかがでしょう?白と赤はサンタさんを想いうかべますね。
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朱色の実とヒヨドリ

2024年12月20日 | 
朱色の柿の実が
静かに風に揺れる
ヒヨドリが訪れ
朱い実をつつく
静寂な空間に命が溢れ
木々のざわめきが
心地よい調べとなる
葉音とヒヨドリが
今年も冬を知らせる

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真冬の月光 詩

2024年12月14日 | 

真冬の午前2時
窓辺から差し込む
月の光は
階下に降りる
寒さに震える私を
優しく暖かく包み込む
まるで月の光の衣服を
まとっているように


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複雑に絡まった糸も、元を正せば1本の糸だった

2024年12月14日 | エッセイ
コロナ5年12月14日(ウクライナ、ロシア戦争3年)

世の中の問題や仕組みは一見すると非常に複雑に見えるかもしれません。しかし、どんなに絡み合った糸でも、元をたどれば1本の糸に過ぎません。私はいつも複雑なものに出会うとそんなことを考えています。

物事を難しく考えすぎず、「元は1本の糸だった」という視点を持つことで、解決への道筋が自然と見えてきます。どれだけ複雑に見える社会であっても、人間が作り上げたものなのですから、シンプルな本質を探ることができるはずです。

例えば、電子の流れを考えると、1秒間地球を何周もしているほどの速さですが、時間をゆっくりと進めることで、その動きを理解することができます。逆に、太陽の動きのように非常にゆっくりな現象も、早送りすることで視覚的に捉えられるようになります。同様に、目に見えない赤外線や紫外線もエレクトロニクスの力を借りてディスプレイでみることができます。

人間関係もまた同じです。一見複雑に感じる関係性も、一つひとつ紐解いていけば、その根底にあるシンプルな糸が見えてくることがあります。

しかし、人間は論理だけで動いているわけではなく、感情という大切な要素もあります。人間関係を考えるとき、ただ理屈で割り切るだけではなく、相手の気持ちを理解しようとする優しさや思いやりも忘れてはいけません。ときには理屈を超えた共感や寛容さが、関係を紡いでいく糸になるのです。

つまり、この世界には「わからないこと」は本当は存在しないのです。ただし、理解するためには視点を変えたり、時間をかけたり、道具を使ったりする工夫が必要です。どんなに小さなものも、大きすぎるものも、早すぎるものも、遅すぎるものも、その本質を探ろうとすることで姿を現してくれます。

現代社会は確かに複雑化していますが、元を正せばどれも1本の糸から始まっています。複雑さにとらわれず、その糸を丁寧に紐解いていく気持ちを持つことで、新しい発見や解決策が見つかるでしょう。

物事をシンプルに考えることで、その中にある美しさや本当の意味が見えてきます。特に人と人との間で築かれる関係性は、シンプルさと優しさが調和したとき、より深みのあるものになると感じます。


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