前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

今日は敦賀市で北陸新幹線問題の学習会です。昨日は県議会閉会。反対討論にたちました。

2013年10月09日 | Weblog
  今日です!福井県の8000億円もの新幹線、さらに北陸本線は県民の税金で買い取り・運行。こんな新幹線はほんとうに必要なのでしょうか? ましてや敦賀市民に。ぜひ、嶺南地域のみなさん、ご参加お願いします。

 ★新幹線敦賀延伸を考える市民討論集会10月9日午後7時~敦賀市あいあいプラザ。

 福井県庁の新幹線建設課からの説明もあります。


  昨日は9月県議会の最終日でした。
 午前中は議会運営委員会、午後2時~本会議で、予算案に反対討論。その後、台風災害関係の補正予算案がだされ、本会議をいったん休憩して全員協議会で質疑応答。私は、正規の議会で審議すべきと要求してきましたが、県民には記録も公開されない全員協議会形式になったことは残念です。
 本会議を再開し、災害対策の補正予算案は全会一致で可決されました。

 本会議終了後は広報委員会、マスコミ取材などでした。夜は、今日の原発調査の打ち合わせで敦賀市で国会議員の秘書さんとお会いしました。台風接近なのでお天気が心配です。

 ところで、私の反対討論にはときどき自民党議員から変な野次がとびます。
まあ、野次も議会の華ですから構いません。しかし、異論があるなら、まず堂々と賛成討論に立てばいいと思いますね。
 討論に立つのは私一人という状況は、本来の議会のあり方から言えば、おかしいのです。


■NHK・・・常神半島のう回路 今週末開通

  台風18号の大雨で県道が寸断され孤立状態が続いている若狭町の常神半島について、福井県の西川知事は今週末に海側のう回路が開通し、孤立状態が解消されるという見通しを明らかにしました。
9月定例県議会は最終日の8日、本会議が開かれ、西川知事は台風18号による被害の復旧のため提案した117億円の追加の補正予算案について説明しました。
このなかで西川知事は、土砂崩れで県道が寸断され、車による行き来ができなくなっている常神半島について、海側のう回路が今週末に開通し、孤立状態が解消されるという見通しを明らかにしました。県によりますと、う回路の長さは136mの片側交互通行で、道の入り口にあたる両端に、信号機が設置されます。
県ではう回路に土砂が崩れてくるのを防ぐ作業などのため、当面、う回路を数時間単位で不定期に通行止めにすることがあるとしています。そして通行止めを周知する方法などについては今後、検討したいとしています。
一方、県道の復旧については見通しは立っていません。
8日の本会議では、台風の被害の復旧費用を盛り込んだ追加の補正予算案のほか、里山を後世に引き継ぐための新たな研究拠点として、「里山里海湖研究所」を設置する費用など、あわせて16の議案が可決され、閉会しました。 10月08日 19時00分・・・・・


  以下、私の反対討論です。



■反対討論


日本共産党の佐藤正雄です。

● 第61号議案 一般会計補正予算案については、予算特別委員会でも討論しましたように3点の理由で反対です。

第一に、新幹線関連の5222万円余りは公共事業にともない当然必要な予算措置ではありますが、不要不急の大型公共事業のための調査です。そもそも新幹線の建設計画、セットでの在来線の3セク化ともに自治体財政と県民に大きな負担を強いるものであり反対です。

いま、来春からの無謀な消費税増税が強行されようとしていますが、まずは不要不急の事業こそ中止すべきです。

第二に、中高一貫教育校設置事業637万円余りは、教育委員会の説明会に多数の父兄がつめかけ議論白熱、加熱したことにみられるように、「小学生からお受験競争」となりかねないものあり、反対です。


第三に、生活困窮者就労・自立支援モデル事業 2777万円余りは、これまでも問題となっている役所での生活保護申請の水際作戦問題が、民間事業者にたらいまわしされ、さらに拡大しかねないものであり反対します。


●つぎに、第72号議案 訴えの提起についてです。

これは県立高校の女性教員が男性教員から性的羞恥心をあおるセクハラ発言をうけ、かつ学校の上司や教育委員会の対応のまずさから退職を余儀なくされたとして損害賠償、慰謝料を求めた裁判において、2審判決は1審判決を取り消して県に損害金の支払いを求めた、この判決を不服として県が上告した議案です。

私も1審、2審の判決文を読みました。経過のなかで双方にかなり複雑な問題がおこっていますが、問題のきっかけとなったのは男性教師の赤裸々なセクハラ発言であることは明瞭です。よって、この上告には賛成できません。


つぎに請願・陳情についての委員長報告に反対の討論をおこないます。

●請願34号 は技術的に不確かなフリーゲージトレインの導入ではなく、大阪、名古屋との交通に現行の「サンダーバード」「しらさぎ」の存続を求めるものであり採択すべきです。

ご承知のようにFGTはまだ日本で実用化していません。また、豪雪寒冷地の走行についても不安が残ります。さらに通常の新幹線車両よりもはるかに構造が複雑で重い車両となるためにコストも大幅に増え、また、線路の痛みも早くなります。つまり初期コスト、維持コストともに通常の新幹線、特急よりも大きく増えるわけです。しかも、私も調査に行きましたが、白山車両基地はFGT対応ではないわけですから、どこで保守点検をおこなうか、の大きな課題もうまれます。

 また、福井市民など大阪や名古屋を行き来する県民からみれば、仮に利便性がさほど変わらないままでも利用運賃が新幹線料金により増額となるFGTはメリットは少なく、デメリットが大きいものです。

 そもそもこのFGT導入の理由は敦賀駅での乗り換え利便性の問題だけです。そうであれば、請願者の求めるように、「サンダーバード」「しらさぎ」の存続こそ、利用者の利便性に一番こたえる道であります。

 不要不急の新幹線計画で関西、中京方面への県民の利便性を悪くすることには反対であります。県庁と県議会は新幹線のための新幹線ではなく、県民と利用者の本当の利便性を追求すべきではありませんか。



●陳情第29号は受動喫煙被害防止条例の早期制定を求めるものであります。

 前議会でも主張しましたが、たばこの煙は、私のような吸わない人間にとっては激しく苦痛であるだけでなく、この害により全国的には数千人が亡くなっているという状況は放置できないものです。これを自民党はなぜ不採択とするのか。健康長寿をうたう県の県議会としてこのような陳情を不採択にするのは無責任ではありませんか。


●つぎに陳情35号 地方財政の充実・強化を求める意見書提出に関する陳情についてであります。

 安倍自公政権は地方財源の抑制にさらに踏み込もうとしています。今年度予算では、地方公務員給与の大幅削減を前提とした地方交付税の削減をおこないました。さらに、来年度の財政運営指針=「骨太の方針」では、安倍首相の「地方行財政制度の見直し」指示をうけ、この間の臨時財政対策的な交付金措置の見直しをはじめ、「義務的経費の踏み込んだ見直し」や「地方財源の国と歩調を合わせた抑制」など、地方財源の抑制・削減の正式な方針化がねらわれています。

こうしたいっそうの財源抑制・削減が行われれば、地方自治体が少子化や高齢化などで増えつづける財政需要に十分対応できない事態に直面しかねません。

 いま必要なことは、地方財政の重要な柱である地方交付税の復元・増額をはかり、地方交付税本来の財源保障と財政調整の両機能を回復・強化するとともに、国の財政責任を社会保障制度の充実の観点で拡充することです。もちろん不法な交付税カットによる職員給与削減は許されません。


●陳情36号、陳情37号はいずれも原発に関し、「住民の安全や健康が守られる具体的な保障が得られるまでは再稼働に同意しないこと」「子ども・被災者支援法の具体的施策を求める」ものであり、採択すべきです。

 先日の県議会での原子力規制庁からの説明と審議でも、新規制基準なるものが県民の安全を守るうえできわめて不十分であることが明らかになりました。

このようなお粗末な規制基準と体制での原発再稼働は危険極まりないものです。

 だいたい、政府と規制庁は福島原発事故の汚染水対策でさえ、まともに対応できていないではありませんか。このような無責任な政府と規制庁のもとでは、原発事故がおこっても有効な対応ができないことは明らかです。

 原発再稼働反対、原発ゼロへすすむことこそが、国土と国民を守る道であります。


  また、東京電力福島第1原発事故の被災者を支援する「子ども・被災者支援法」の具体化を進めようと、超党派の国会議員らが8月26日、国会内で議員連盟総会を開いています。

 同法は、支援対象地域の子どもの定期的な健康診断や妊婦の医療費免除などを国に義務付けた法律で、昨年6月に超党派の議員立法で自民、民主、共産党もふくむ与野党全会一致で成立しました。しかし対象地域などを定める基本方針は策定されておらず、支援策も具体化されていません。

いま、「国がどのように動いているのかまるで見えない。何もしていないと受け止めざるをえない。支援対象範囲を広め、すぐに決断してほしい」との声に超党派で応えるのは当然であります。国会ではすべての政党が賛成したのですから、この法律の実行をもとめる陳情に反対する政党はほんらいひとつもないはずではありませんか。

なお、付け加えれば、昨日、福井県はIAEAとの覚書を締結しました。日本の中でも突出した原発推進、原発輸出へつきすすむ福井県政に抗議し、転換を求めます。

 また、同日おこなわれた福井県と経済産業省主催のIAEA事務局長講演会で、しんぶん赤旗記者の取材が認められなかったことは取材と言論の自由を阻害する事態として重大です。悪名高い原子力規制委員会がやった最初の仕事が赤旗排除でありましたが、覚書締結後の初仕事が赤旗排除、ということで福井でも繰り返されているのであります。

まさに、県民の声を聞かず、そして批判するジャーナリズムを排除して、国際的な原発推進体制に福井県を組み入れていくことは断じて許されないということを強調しておきます。

●最後に、陳情38号 トリムパークかなづ弓道場の追加整備に関する陳情は、各地域でますます弓道を発展させたいという陳情の趣意を汲んで採択すべであります。

 反対討論は以上です。皆様のご賛同をよろしくお願い申し上げます。