monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

2010年09月10日 | 日本古典文学-和歌-秋

うすくこく色ぞ見えける菊のはな露やこころをわきて置くらむ(後拾遺和歌集)

むらさきにやしほ染めたる菊の花うつろふ色とたれかいひけむ(後拾遺和歌集)

かざしには折らまほしきを白菊の花にやどれる露やこぼれむ(新千載和歌集)

白露の置きける菊を折りつればたもとぬれてぞ色まさりける(重之集)

菊のはな露とおきゐていざ折らむぬれなば袖の香こそにほはめ(古今和歌六帖)

秋ごとに露は置けども菊のはな老いせぬ秋のかざしなるらし(文保百首)

百年(ももとせ)を人にとどむる花なればあだにやは見る菊の上の露(貫之集)

今よりはまた咲く花もなきものをいたくな置きそ菊の上のつゆ(新古今和歌集)

菊の花しづ くおちそひ行く水のふかき心とたれか知るらむ(古今和歌六帖)

もろともにおきゐし菊のしら露もひとりたもとにかかる秋かな(源氏物語)

(2009年11月6日の「菊」の記事は削除しました。)