monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

古典の季節表現 秋 秋の有明月

2013年09月24日 | 日本古典文学-秋

建仁元年撰歌合に、野月露涼 如願法師
荻原や露を秋風吹からに袂をならすありあけの月
(新続古今和歌集~国文学研究資料館HPより)

うらかるるのへのくさはのいろなからのこるもさひしありあけのつき
(延文百首~日文研HPより)

題しらす 前参議為実
虫のねは浅茅か露にうら枯て夜さむに残る有明の月
(新拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)

あきかせにうきてなかるるかはきりのそらにさひしきありあけのつき
(文保百首~日文研HPより)

家の六百番歌合に 後京極摂政前太政大臣
山とをき門田の末は霧晴てほなみにしつむ有明の月
(続拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)

み山田に暁かけて鳴く鹿の声すむかたに月ぞかたぶく
(土御門院御百首)

弘安八年、住江御幸の時、江暁月を 土御門入道前内大臣
長き夜も猶あかすとやみしま江の芦間にやとる有明の月
(新続古今和歌集~国文学研究資料館HPより)

建仁元年八月十五夜、和歌所撰歌合に、深山暁月 皇太后宮大夫俊成女
秋のよのふかき哀をとゝめけりよしのゝ月の明かたの空
(新後撰和歌集~国文学研究資料館HPより)

八月になりて、廿よ日のあかつきがたの月、いみじくあはれに山の方はこぐらく、 たきのをともにる物なくのみながめられて、
思しる人に見せばや山ざとの秋のよふかきありあけの月
(更級日記~バージニア大学HPより)

いましもそわかれていてしなかつきのありあけのつきのかけはかなしき
(新撰和歌六帖~日文研HPより)

題しらす そせいほうし
今こむといひしはかりに長月の有明の月を待出つる哉
(古今和歌集~国文学研究資料館HPより)

いまこむといふひともなきあきのよになかめそあかすありあけのつき
(建久六年一月二十日・民部卿家歌合~日文研HPより)

いくとせをすくしきぬらむあきのよのありあけのつきをわかともにして
(永久百首~日文研HPより)