かせわたるのたのはつほのうちなひきそよくにつけてあきそしらるる
(夫木抄~日文研HPより)
いつのまにまたはつあきのあさちはらゆふつゆちりてすすしかるらむ
(延文百首~日文研HPより)
ゆふくれはをののしのはらしのはれぬあききにけりとうつらなくなり
(夫木抄~日文研HPより)
七月朔日ごろ、男の立ち寄りて侍りけるに、風の音もをかしう聞こえければ ひちぬ石間の中務卿の宮の女
涼しさの常よりもけに知らるるは我が身に秋の来たるなりけり
返し 関白
涼しさはなべての風と聞くものをいかに慣らひし秋のしるしぞ
(風葉和歌集~岩波文庫「王朝物語秀歌選」)
秋の初めつ方、男の帰り侍りけるあしたに 言はで忍ぶの皇后宮
慣らひこし袖の別れも秋はなほ身にしむ色の露ぞこぼるる
(風葉和歌集~岩波文庫「王朝物語秀歌選」)