![]() |
私たちが西オーストラリアの州都「パース」に通い出したきっかけは、主人の先輩のTさんから「今度パースから日本狂のオージーが遊びに来るので、彼に松の刈り方を教えてやって欲しい」と頼まれたからです。
パース生活のパイオニアのTさんは、一年の三分の一は現地に行って、掛け軸の表装などを教えていました。
Gさんはその生徒だったのです。
パースの松がどんなものやら判らなければ、教えられないと・・・
我ら夫婦はすぐに現地に飛んで行った

日本文化に魅せられたGさんのお宅は木の塀で囲まれていて、庭は完全な日本庭園でした。
京都のお寺の庭園の本を模しての自作のお庭だそうです

古い紙焼きの写真で恐縮ですがUPいたします。
![]() |
Gさんのパースの自宅にはお茶室まであって、正面には松の木が・・・
主人がバッサリとハサミを入れると「オーマイ・ゴッド」

彼はイギリス生まれのドバイ育ち。
パイン(松)はイングリッシュガーデン風に茂っていました。
![]() |
松の木の手入れは手作業が大変なのです。
ジックリと講習しました。
当時のGさんは侍気取りでチョンマゲ結って、そして作務衣姿

右端に写っている愛犬の名前は「カブキちゃん」
我々よりもずっと日本的な暮らしをしていましたね。
この時以来、主人は先輩のTさんが借りているパースの家の共同借主になり、年に2~3回パースに通ってGさんに和風庭園なるものを指導しました。
便利屋さんをしていたGさんも、今ではいっぱしのジャパニーズ・ガーディナー

順調に造園の仕事も入っているようです。
![]() |
こちらは前回の、2ヶ月前の11月に行った時に見せてもらったGさんの仕事現場です。
大きな新築の家のエントランス部分を和風に仕立てているようで、主人のアドバイスを求めていました。
![]() |
でも・・・
こんなに解放的な所に「日本庭園」というのも、あまりピンときませね~

主人に言わせると「石の並べ方がにぎやか過ぎて落ち着きがない」と厳しい採点です。
![]() |
素人の私から見ると、このようなカンカン照りの青空に、メープル(カエデ)やアゼリア(ツツジ)は大丈夫なのかしら?と心配になりました。
大きなジャカランダの木陰になる場所に植えてありましたが・・・

飛び石を、このように一個だけ向きを変えるのは×なんだそうです。
![]() |
玄関に向かう通路と和風庭園の境も、Gさんの手つくりです。
最終的にはどんな風に完成しているか?
2月に行った時のお楽しみです。
![]() |
次の仕事も入って、Gさんも得意満面です。
主人もボランティアでしたが、ささやかながらも日本文化を伝える事ができて、パース通いも意味あるものになりました。
![]() |
最初の2年は主人が製図を書いていましたが、もうGさんも立派に描けるようになりました。
主人の役割も一段落です。
弟子のGさんが一人前になったら、そろそろパースも卒業かな・・・
まだまだ知らない国がたくさんあるので、未知への国の興味が膨らみます。