『ターミナルケア Vo.11 No.4 JULY 2001』
筆者が勤務する医療機関での症例研究をもとに、終末期がん患者が病院医療から在宅ケアに移行する際の問題点を挙げ、その対策と今後の展望を述べている。
・在宅緩和ケアは、比較的短い期間で濃密なケアや医療が行われる短期決戦型である
・病棟スタッフが在宅医療について十分に理解していない
→・退院当日や退院後に、在宅医療の依頼が入ることがある
・十分に連携がとれないことで、介護用ベットの導入や入浴サービスの導入なども後手後手になってしまう
終末期がん患者の在宅医療を充実させるための課題として、「ソーシャルワーカーとの連携」を挙げている
引用
「病院内では、どうしても医療関係者主導でこれからの医療の方針が決定されがちだが、MSWをチームの一員とすることで、かれらは医療を直接行わない医療者という特徴を活用して、医師などが捉えることのできない患者や家族の考え方や状況などを把握し、医療者と社会との橋渡しをする。いわば水先案内人の役割を果たしてくれる」
引用部分について…ソーシャルワーカーを「医療者」と位置付けてよいのか?という疑問は残るが、医師という立場からソーシャルワーカーの専門性を紹介し、必要性を論じていることをうれしく思った。
またしても、病院在宅の連携が問題点として挙げられていた。
それは単に、職種同士のつながりにとどまらず、「入院ベットを確保しておく」ということも指摘していた。
退院後も、自分たちが在宅に送り出した患者さんを知っておいてもらえるように、在宅での生活状況を報告しておくことも、在宅ケアの担い手には求められている。もちろん、主治医同士が「紹介状」「御礼状」と形式的に行うものも大切だが、節目節目に状況報告をすることで、いざという時も連携が取りやすくなるだろう。
その働きかけも、ソーシャルワーカーが担える大切な部分であると考える。
筆者が勤務する医療機関での症例研究をもとに、終末期がん患者が病院医療から在宅ケアに移行する際の問題点を挙げ、その対策と今後の展望を述べている。
・在宅緩和ケアは、比較的短い期間で濃密なケアや医療が行われる短期決戦型である
・病棟スタッフが在宅医療について十分に理解していない
→・退院当日や退院後に、在宅医療の依頼が入ることがある
・十分に連携がとれないことで、介護用ベットの導入や入浴サービスの導入なども後手後手になってしまう
終末期がん患者の在宅医療を充実させるための課題として、「ソーシャルワーカーとの連携」を挙げている
引用
「病院内では、どうしても医療関係者主導でこれからの医療の方針が決定されがちだが、MSWをチームの一員とすることで、かれらは医療を直接行わない医療者という特徴を活用して、医師などが捉えることのできない患者や家族の考え方や状況などを把握し、医療者と社会との橋渡しをする。いわば水先案内人の役割を果たしてくれる」
引用部分について…ソーシャルワーカーを「医療者」と位置付けてよいのか?という疑問は残るが、医師という立場からソーシャルワーカーの専門性を紹介し、必要性を論じていることをうれしく思った。
またしても、病院在宅の連携が問題点として挙げられていた。
それは単に、職種同士のつながりにとどまらず、「入院ベットを確保しておく」ということも指摘していた。
退院後も、自分たちが在宅に送り出した患者さんを知っておいてもらえるように、在宅での生活状況を報告しておくことも、在宅ケアの担い手には求められている。もちろん、主治医同士が「紹介状」「御礼状」と形式的に行うものも大切だが、節目節目に状況報告をすることで、いざという時も連携が取りやすくなるだろう。
その働きかけも、ソーシャルワーカーが担える大切な部分であると考える。