社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

在宅医療とケア-訪問歯科診療から見えてきたこと-五島朋幸(生と死の意味を求めて 2002)

2008-04-26 11:40:47 | 医学
『NPO法人 生と死を考える会』編

新宿区で訪問歯科診療を行っている、開業医の講演内容。
「歯科医」という立場から、在宅医療について分かりやすく説明しており、自身の考え方もとても丁寧に述べている。

・主に先端医療を中心に発展してきたわが国の医療は、「疾患を治すこと」が目的であった。しかし在宅医療は、「よりよく生きるためのバックアップ」が目的である、と述べている。
 →さまざまな問題をクリアにすることで、よりよく生きることが実現しやすくなるだろう。この定義から考えると、ソーシャルワーカーの持つ視点(いわゆる心理社会的)の意義が、とてもすんなりと受け入れられる。

引用
「そもそも医学というのは自然科学(理系)の学問です。社会科学(文系)のような「倫理学」「社会学」といった感性を持った人材が医学関係者の中に少ないという現実があります。」
 →生活をバックアップすることが在宅医療というならば、ここの穴埋めをする必要があるだろう。ソーシャルワーカーの専門性はここにある?


「ソーシャルワーカー」という言葉は一つも出てこないが、「医師にも限界がある」的な発言が見え隠れしている印象を受けた。

「在宅医療とは、よりよく生きるためのバックアップである」そしてその中でのソーシャルワーカーの役割は、「よりよく生きるために、さまざまな問題をクリアできるよう、心理社会的な面からバックアップできる職種である」
…教科書によく出てくる言い回しだが、この本を読んで、今、すんなりと思い出し(思いつき)、受け入れることができた

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする