ターミナルケア Vol.11 No.4 July 2001掲載
筆者は、兵庫県で開業医として在宅ターミナルを実践している。
「病診連携」を中心に、事例を交えての実践報告となっている。
筆者が院長を務める「さくらいクリニック」は、関西労災病院と連携をとり、365日・24時間対応を協働で行っている…とのこと。
病院から在宅ターミナルの依頼があった際には、病院外来在宅医療部の看護婦のコーディネートにより、退院前カンファレンスが開催されている。
引用
①病院スタッフと在宅ケアを担当するスタッフは必ず直接会って、できれば患者、家族とミーティングを行って、共に支援する姿勢を具体的に感じてもらう必要がある。決してファックスや電話、メールだけでは良い連携システムはつくれない。
②病院スタッフと診療所スタッフの意思疎通がうまくいかないと、末期の治療、ケアのイニシアティブをどちらがとるのかで患者、家族を混乱させてしまう恐れがある。
引用について
…確かに、患者さんと家族は、診断をつけてくれて手術もしてくれた、いわゆる「大病院」の医療者のほうを重んじることが多い感じがする(私の主観にすぎないが…)。だからこそ、紹介元からうまく「移行」してもらわないと、患者さんたちはいつまでも気持を引きずってしまうように思う。一方で「何かあったら、いつでもベットはあけておくから」と言われたにも関わらず、再入院の相談をしても「ベットがいっぱいで…」「まだ入院レベルではないから…」といとも容易く、断られることがものすごく多い。こういう場面になって初めて、「ああ…もう診てもらえないんだ…」と最悪の状態で「移行」を痛感させられるのである。
「入院対象のレベル」は、病院によっても異なるし、在宅の医療者と病院の医療者でもその判断が異なることがしばしばだ。だからこそ、在宅ターミナルを開始する時点で、各々が対応可能なこと、これからの役割分担のことなどを整理しておかねばならない。
「病診連携」は単に、医療機関同士の紙ベースのやりとりで済むものではなく、より時間を費やして取り組んでいくものだと、この論文を通して再認識させられた。
「病診連携」にソーシャルワーカーはどのように絡んでいけるのか?
この実践結果の整理も必要だ
筆者は、兵庫県で開業医として在宅ターミナルを実践している。
「病診連携」を中心に、事例を交えての実践報告となっている。
筆者が院長を務める「さくらいクリニック」は、関西労災病院と連携をとり、365日・24時間対応を協働で行っている…とのこと。
病院から在宅ターミナルの依頼があった際には、病院外来在宅医療部の看護婦のコーディネートにより、退院前カンファレンスが開催されている。
引用
①病院スタッフと在宅ケアを担当するスタッフは必ず直接会って、できれば患者、家族とミーティングを行って、共に支援する姿勢を具体的に感じてもらう必要がある。決してファックスや電話、メールだけでは良い連携システムはつくれない。
②病院スタッフと診療所スタッフの意思疎通がうまくいかないと、末期の治療、ケアのイニシアティブをどちらがとるのかで患者、家族を混乱させてしまう恐れがある。
引用について
…確かに、患者さんと家族は、診断をつけてくれて手術もしてくれた、いわゆる「大病院」の医療者のほうを重んじることが多い感じがする(私の主観にすぎないが…)。だからこそ、紹介元からうまく「移行」してもらわないと、患者さんたちはいつまでも気持を引きずってしまうように思う。一方で「何かあったら、いつでもベットはあけておくから」と言われたにも関わらず、再入院の相談をしても「ベットがいっぱいで…」「まだ入院レベルではないから…」といとも容易く、断られることがものすごく多い。こういう場面になって初めて、「ああ…もう診てもらえないんだ…」と最悪の状態で「移行」を痛感させられるのである。
「入院対象のレベル」は、病院によっても異なるし、在宅の医療者と病院の医療者でもその判断が異なることがしばしばだ。だからこそ、在宅ターミナルを開始する時点で、各々が対応可能なこと、これからの役割分担のことなどを整理しておかねばならない。
「病診連携」は単に、医療機関同士の紙ベースのやりとりで済むものではなく、より時間を費やして取り組んでいくものだと、この論文を通して再認識させられた。
「病診連携」にソーシャルワーカーはどのように絡んでいけるのか?
この実践結果の整理も必要だ