社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

看る診る看取る 井尾和雄 (けやき出版 2005)

2008-05-08 12:16:30 | 医学
著者は、立川市で訪問診療専門のクリニックを開業している麻酔科医。
自身の訪問診療の模様がドキュメンタリーチックに記されていたり、訪問診療にかかる医療費や、ターミナルケア・緩和ケア…などの言葉の定義が整理されている。「在宅で医療を受ける」ことをイメージするのに適している、と感じた。

・末期ガン患者に対する全人的ケアの考え方(哲学)
 →ホスピス
・上記のホスピスという哲学に基づいて行われる具体的なケア
 →ホスピスケア
・ホスピスケアを行う場所や施設を広くまとめて
 →ホスピス
・緩和ケア=ホスピスケア *ターミナルケアも同意語だが、使われなくなってきている


 連携を順位立てて説明
  ①訪問看護ステーション
  ②調剤薬局
  ③ケアマネージャー
   IVH供給会社
   在宅酸素供給会社
ケアマネが供給会社と同位に扱われているのは、とても残念
法人としてサービスを提供していないのであれば尚のこと。疾患としてガンばかりを対象とはしていない、と記してあったが、ケアマネが下位にあるのを考えると、やはりガン患者が中心となっているのかな…と思った。

事例紹介の中でALSの患者さんのケースで、在宅療養が決まった際に、家族が社協や在センを巡り歩き、支援体制を作った。難病に対する理解が十分に得られていないため、大変苦労した…とあった。
この時にソーシャルワーカーがいれば、病院とのやり取りや地域での体制作りをフォローできたのではないか…と感じた。
コメント
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