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日本アカデミー賞最優秀作品賞授賞を予測していたのか、今日から「おくりびと」の再上映が始まったので、家内と観に行った。昨年の公開の時は、その前に「月刊シナリオ」に掲載されたシナリオを通読していたからか、慌てて観ることもないかと思っているうちに上映が終了してしまった。そんなわけで今日も初めて観たという気はしなかったが、たしかにこれは昨年の邦画ナンバー1になるのはむべなるかなという感じだ。滝田洋二郎監督の作品は「病院へ行こう」シリーズあたりからよく観ているが、今回の「おくりびと」が代表作になるだろう。この企画は青木新門著の「納棺夫日記」を読んだ本木雅弘の発案によるものと言われているが、企画とシナリオの段階で成功は約束されていたような気がする。リメイクが多い最近の映画界の中で、やはり新しい発想がいかに大事かということを再確認させた作品だと思う。ところでシナリオを書いたのは小山薫堂という熊本出身の放送作家だそうだが、今後も映画のシナリオをどんどん書いてほしい。