徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

アンソニー・パーキンス/月影の渚

2009-10-09 19:49:39 | 映画
 今朝、車を運転しながらFM放送を聴いていたら、とても懐かしい歌が流れてきた。アメリカの映画俳優、アンソニー・パーキンスが歌って、1957年に大ヒットした「月影の渚」だ。というよりも、原題の「Moonlight Swim」の方が僕にとっては馴染みがあるが。彼は92年に60歳で亡くなったが、今、思い出すと可哀想なイメージが残る。それは、60年に出演したヒッチコックの「サイコ」での殺人鬼役が原因だ。デビュー以来、彼は「友情ある説得」、「胸に輝く星」、「渚にて」、「緑の館」などの大作、話題作に次々と抜擢され、ゲーリー・クーパー、ヘンリー・フォンダ、グレゴリー・ペック、オードリー・ヘプバーンらと共演し、将来の大スターとして大いに嘱望されていた若手だった。しかし、「サイコ」の当たり役で妙なイメージが付いてしまい、以降はどうも役柄の幅が狭くなってしまったようだ。だから晩年は作品に恵まれたとは言いがたい。
 この歌声を聴くと、彼もこんな時代があったんだなと、しみじみ想う。後に映画「ブルー・ハワイ」でエルビス・プレスリーがこの歌をカバーしていたが、やっぱりこの歌はパーキンスのものだ。