徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

四つ御廟とガラシャ夫人のクルス

2023-04-01 18:12:19 | 鎮魂
 一昨日、実は立田山から小峰墓地に向かう途中、泰勝寺跡(立田自然公園)に立ち寄って肥後細川家の初代藤孝夫妻と二代忠興・ガラシャ夫妻の墓「四つ御廟」にお参りした。先月、何者かによって四つ御廟に赤い液体がかけられたというニュースを見ていたので、その後の状況を確認しておきたいということもあった。公園係員の話ではまだ調査中で何も処置は行われていないらしい。ただ、普通にお参りしている分には特に違和感はなかった。接近して見れば分かるのかもしれないが、こちとらが変に疑われても困るので接近するのは控えた。

 この泰勝寺は明治時代初期に廃寺となるまで臨済宗のお寺だったので、ガラシャ夫人廟といえどキリシタンを表象するものは何もない。いつもお参りする度にそれがお気の毒な気がする。
 ところで、ガラシャ夫人が最期の時まで肌身離さず持っていたクルスの中心には、明智家の家紋である桔梗が彫られている。ガラシャ夫人がゆるぎない信仰とともに明智の出であることをいかに誇りとしていたかが分かる。
 また、桔梗紋は加藤清正の家紋としてもよく知られている。加藤清正を祀った加藤神社では蛇の目と桔梗の合せ紋が使われており、60年前まで加藤神社が鎮座していた京町は今でもお膝元という思いがあり、各所で桔梗紋が見られる。先祖を遡ると明智家と加藤家は親戚関係になるという。

 ガラシャ夫人廟にお参りしながら、あらためてその悲劇的な運命に思いを致すとともに、「四つ御廟に液体」事件の早期解決と再発防止を願ったひと時だった。


ガラシャ夫人廟


大阪のカトリック玉造教会壁画に描かれたガラシャ夫人


舞踊団花童公演・舞踊劇「細川ガラシャ ~玉の一生~」でガラシャに扮したはつ喜月蘇女さん


ガラシャ夫人が最期の時まで身に着けていたクルス(実物)


クルスの中心に明智家の家紋である桔梗が


かつて加藤神社が鎮座していた京町には桔梗紋が目につく


加藤神社の幟には蛇の目と桔梗の合せ紋

   ▼創作舞踊「細川ガラシャ」(Viento 作曲)
2014.4.6 水前寺成趣園 「水前寺まつり」
演奏:Viento ケーナ:吉川万里 シンセサイザー:竹口美紀
鳴物:中村花誠・今村孝明
振付:中村花誠
舞踊:ザ・わらべ(中村くるみ・上村文乃)・黒木界成


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