薬局のカエルのケロちゃんやマイクロフォーサーズ用プロミナーレンズでおなじみの興和ですが、1960年代から70年代にかけて35ミリ判レンズシャッター式の一眼レフSERシリーズを販売していました。その標準レンズは明るさ違いで3種あったようですが、そのうちのF2の明るさのレンズ、KOWA SER 50mm F2です。
レンズシャッター式一眼レフと言えばトプコンが有名ですが、コーワSERシリーズも28mmから200mmまでレンズを取り揃えていました。ただ35ミリ判レンズ交換式一眼レフを販売していた期間が比較的短かったようですので、今ではお目にかかる機会はかなり少ないようです。私のレンズも、汚い状態でレンズ単体でリサイクルショップのジャンク箱の中におかれていたものを救出してきました。
ビハインドシャッターで、ボディ側に絞り環がついているので、レンズ単体ではピントリングを回すくらいしかできません。
レンズ構成 4群6枚
最短撮影距離 0.7m
フィルター径 49mm
レンズは手に入れたものの、マウントアダプターは市販されていないので作るしかありません。作成用にボディを探していましたが、なかなか見つからず、ずっとほったらかしになっていました。マウントアダプター用のパーツ捜索をあきらめ、レンズにマウントを付けて改造することを考えました。フランジバックが長いと予想されるので、ジャンクレンズから取り出したM42マウントを使ってデジタルで撮影できるようにしました。
写りはというと、少し色乗りは地味ですが、しっかりした写りをしています。
近距離で絞り開放ではちょっと二線ボケのようなものも少し出ます。
こういうボケもなかなか面白いですね。
いずれも SONY α7+KOWA SER 50mm F2
※分解や改造は自己責任でお願いします。
おむすび型の小型カメラBOLSEY に付いていた小さなレンズWOLLENSAK ANASTIGMAT 44mmF3.2です。
都内のある中古屋でシャッター付レンズヘッド部分が売られていたものを入手してきました。何とかデジタルで撮影できないかと思っていましたが、バルブとタイムが故障しており、ずいぶんと長いあいだ、放っていました。
先日ついに一念発起して分解に挑みました。まずはレンズ清掃を兼ねて前群と後群のレンズを外してシャッターに到達しました。バルブとタイムの故障は部品が外れていたためと判明し、元にあったと思われる位置に戻すと直りました。タイムでシャッター開いたままにすることができるので、シャッターはそのまま生かしています。後群側にジャンクレンズから取り出したマウントを接着してM42マウント化しましたので、これでデジタルで撮影できます。
さて写りはというと、絞り開放では盛大にぐるぐる回ります。
久しぶりに強烈にまわるレンズに遭遇しました。
F8まで絞っても少し周辺は甘いです。
いずれも SONY α7+WOLLENSAK ANASTIGMAT 44mmF3.2
なかなか個性の強いレンズです。
時々、このような強烈なレンズに出会いますので、迷レンズ探しはやめられませんね。
シャッター故障のロシア製スメナ8Mから取り出したレンズです。
ステップアップリングに固定しソニーEマウントのリバースアダプターを使って撮影できるようにしました。
レンズ名から分かるようにトリプレット構成の3枚玉レンズです。
レンズ構成 3群3枚
最短撮影距離 約1m
フィルター径 35.5mm
絞りはレンズの前面についている金色の輪を回して動かします。そのためフィルターを装着すると絞りが回せなくなってしまいます。
こんなチープな感じのレンズですが、見た目に反してよく写ります。
絞り開放では少し四隅が流れますが、絞ればこのとおりきちんと解像します。
近距離では、少し後ろボケが回ります。
なかなか面白いです。
SONY α7+LOMO T-43 40mm F4
軽くて小さな準広角レンズでので、普段使いに活躍しそうです。
※分解や改造は自己責任でお願いします。
中古市のジャンクコーナーで 入手した、カメラから取り出したレンズヘッドです。銘板から推測すると、どうもレンジファインダー機のKONICA SまたはSIIのレンズのようです。ヘリコイドも外されており、レンズヘッドのみの状態でした。ただ絞りを動かすピンがあり、絞りは生きていました。
ジャンクレンズから摘出したM42マウントを強力両面テープで接着し、M42ヘリコイドリングを使うことによって無限遠から40cm位までピントが合うようになりました。
さらにそのままでは隙間から光が漏れるために、黒のマスキングテープで隙間をふさぎましたが、ちょっと仕上がりは不細工です。とりあえず使えるので良しとしましょう。
レンズ構成 5群6枚
最短撮影距離 0.4m位
さて写りの方ですが、絞り開放では四隅は少し甘くなりますが、中心は解像力よいです。このレンズの真価が発揮されるのが、近距離の被写体を撮影したときです。
後ろボケが個性的なボケです。
SONY α7+HEXANON 48mm F2
かなり楽しめるレンズです。
コニレットの紹介をしたら、やはりKonitor50mm F4.5がどんな写りをするのだろうか、気になるところです。
先にご紹介したカメラのものではありませんが、同じレンズを10年ほど前にあるカメラ屋のセールで入手しました。
カメラから取り出されてていたレンズだけ販売されていたものです。
よく見るとシャッターがコニックスですので、コニレットI初期型のレンズのようです。
レンズのままではカメラに取り付けできないので、マウントをつけることにしました。
一眼レフ用マウント内径よりも小さいため、マウントにレンズを直接貼り付けはできません。
スプリングカメラ用のレンズですので、ボードとマウントを固定すれば固定できそうです。
次はマウント選び。色々試した結果、比較的フランジバックの短くかつ厚みの薄いマウントを探したらミノルタSRマウントとなりました。
もちろん以前にジャンクレンズを分解した時のパーツです。
無限遠調整もかねて、マウント径と同等の黒紙スペーサーを入れて固定しました。
前述のボードの大きさの制約により、マウント面に接するのは黒紙となります。
紙と金属の接着なので、色々悩んだ末に、両面テープでの接着方法におちつきました。
この方法ですと各パーツは再生可能になります。失敗してもやり直しも出来るという利点もありますので。
先ほどの輪で後からねじ込んで固定することで、改造レンズのできあがりです。
輪をしっかり締めればぐらつくことはありません。強度も大丈夫そうにみえます。
NEXにつけて撮影してみました。
ちょっとピンとの山が掴みにくい感じがします。
60年前のレンズですが、けっこうしっかり写ります。
若干のオーバーインフィに設定しているため、最短撮影距離は1.2m程度のようです
開放F値が4.5ですのでボケはさほど期待できませんが、最短撮影距離ではこんな感じのボケになります。
いずれも NEX-5+Konitor 50mm F4.5
また一つおもちゃが増えました。
★ ※いつものことですが、レンズやカメラの分解や改造は自己責任でお願いします ★
以前に紹介した「謎のレンズ V Lens 45mm」ですが、けっこう近接撮影ができます。
実測していませんが、だいたい20cmくらいまで寄れます。
公園の花を撮影してみました。
ボケも素直できれいです。
それにしても、元のレンズの素性は何だったのでしょうか?
(Minolta Vectisには V 50mmF3.5というマクロレンズがありましたが・・・)
E-510+V Lens 45mm(マウントアダプター使用)
先日、謎の改造レンズを手に入れました。
中古屋のジャンク棚の中に、中間リングが付いている外観が汚い
Super-Takumar 55mmF1.8がありました。なぜかレンズ銘環の代わ
りに手書きの字で「MINOLTA V LENS 45mm」と書いてあります。
後玉も55mmレンズとは違っています。
そして距離表示に紙が貼ってあり、こちらも手書きで数字が書いて
あります。
どうみても改造レンズです。
だまされたつもりで入手してきました。
帰ってからカメラに装着すると、なんと無限遠が出ます。
しかも四隅が流れるということがなく、まともな画質です。
画角は表示通り45mm位で、露出計の数字から見ると開放絞り値は4くらい
のようです。
近接撮影でも破綻することなくマクロレンズとしても使えます。
いったい、このレンズは何だ?
(そういえば、MInoltaのAPSカメラVectisの交換レンズがVレンズと
呼ばれていたような記憶があります。関連があるのか?)
では作例です。梅の花を近接撮影してみました。
αSweet Digital+ V Lens 45mm(マウントアダプター使用)
なんか、得したような気分です。