ニコンFマウントの標準レンズNIKKOR-S Auto 50mm F1.4です。ニコンFマウントの50mmF1.4としては初代のレンズとなり、シリアル番号から見ると1963年頃の製造のようです。もう少しで還暦を迎えるオールドニッコールということになります。距離はフィート表示のみです。
レンズ構成 5群7枚
最短撮影距離 2feet
フィルター径 52mm
重量 304g
開発の経緯等はニッコール千夜一夜物語の四十四夜で書かれていますので、ご参照ください。ニコンを代表する歴史的なレンズとのことです。
さて入手したNIKKOR-S Auto 50mm F1.4ですが、購入した時からすでに露出計連動爪、通称「カニ爪」が外されていました。このレンズは非Aiレンズに分類されるレンズであり、デジタル機の中には物理的に装着できない機種もあるようです。ちなみにD50には装着できませんでした。まあミラーレス用のマントアダプターでは、問題なく装着できます。
さて写りのほうはどうでしょうか。絞り開放で遠景を撮影すると、にじみの発生と、周辺四隅の解像性は低く、周辺光量落ちもあり、なかなかのクラシカルな表情を示します。
近接撮影では、ピント合ったところはかなりシャープで、立体感があります。
後ろボケも何か上品な感じです。
いずれもSONY α7+NIKKOR-S Auto 50mm F1.4
さすが初代とはいえ、ニコンを代表するオールドレンズです。タダモノではありません。
千葉県浦安市にある火山をバックに、はるばる北海道から飛んできた飛行機が着陸します。
OM-D E-M1+G VARIO 100-300mmF4-5.6 MEGA O.I.S. 撮影地:羽田空港付近
今日はキヤノンのR 50mm F1.8の紹介です。
Rレンズと言っても最新のミラーレスカメラのレンズではありません。今から60年以上前の1959年に発売された、キヤノン初の一眼レフ「キヤノンフレックス」用の標準レンズです。
レンズ構成 4群6枚
最短撮影距離 0.6m
フィルター径 58mm
重量 295g
このRレンズのマウントは、この後に出てくるFLマウントやFDマウントと寸法や形状は同じです。下記の写真はキヤノンのマニュアルフォーカス時代の4つのマウントです。左からRマウント、FLマウント、FDマウント、NewFDマウント。いずれも互換性はあるのですが、Rレンズはレンズ側に特別な自動絞り機構が付いているため、FLマウント時代以降のカメラでは自動絞りが作動しないようです。
さてこのオールドレンズをデジタルカメラで使うため、マウントアダプターに装着すると、ちょっと問題が起きます。Rレンズは後端部の一部が盛り上がっており、これがFDマウント用のアダプターでは干渉が起こり装着できません。
装着するため、ネジで固定されているFD用マントアダプターの絞り連動ピンを外すことが必要になります。(外すことは各人の責任でお願いします。すべてのアダプターがこの方法で可能かどうかは分かりません。)
還暦過ぎのオールドレンズですが、さて写りはどうなのでしょうか。絞り開放でも遠景は問題はありません。
絞り開放の近接撮影では、なかなかの個性を発揮してくれます。口径食も出ていて、少し回っている感じがします。
いずれもSONY α7+SUPER-CANOMATIC R 50mm F1.8
60年以上前のレンズと思えば、なかなか健闘しているのではないでしょうか。
羽田空港、南風運用時の夕方では、北側から2本の滑走路に向かって、2機の飛行機が同時並行進入してきます。
OM-D E-M1+G VARIO 100-300mmF4-5.6 MEGA O.I.S. 撮影地:羽田空港付近
Pentax K-30+Tamron AF18-250mmF3.5-6.3XR Di II(Model A18) 撮影地:羽田空港付近
それにしても、運航お休みしている飛行機が多いです。しかも大型機ばかり。
今日のレンズはシグマの広角レンズ WIDEMAX YS 28mm F2.8。
このレンズはシグマのHPによると1970年頃に発売されたようです。1974年版のカメラ毎日「レンズ白書」にはテスト結果が掲載されていました。
レンズ構成 6群7枚
最短撮影距離 0.3m
フィルター径 62mm
重量 約280g
このレンズ名のYSとは、マウント交換式のYSシステムのことで、レンズ側は42mm径で0.75mmピッチで、サイズとしては現在でも販売されているTマウントと同サイズのものですが、自動絞り対応になっています。写真のレンズ後端の「YS-AUTO」の文字の内側に絞り込み連動ピンがありますが、このピンがマウント内側の板状部分を押してカメラ側を作動させるという機構になっています。このYSマウントは、シグマとサン光機が採用していたようです。
このWIDEMAX 28mm F2.8ですが、シグマのHP「SEIN第三話」によるとシグマ初の28mmレンズで、当時としては珍しいF2.8の大口径レンズだったとのことです。
写りのほうはどうでしょうか。絞り開放では、全体にベールがかかったような感じです。
SONY α7+SIGMA WIDEMAX YS 28mm F2.8
遠景はどうもすっきりしません。
SONY α7+SIGMA WIDEMAX YS 28mm F2.8
近景はさらにモヤモヤ感が出てきます。
NEX-3N+SIGMA WIDEMAX YS 28mm F2.8
姿は立派な体格をしていますが、かなり古風な写りをするレンズのようです。