迷レンズ探訪

あまり陽の目を見ないレンズやカメラを取り上げていきます。

廉価版機でもファインダー交換できます EXA用のアイレベルファインダー

2023-06-18 22:39:30 | EXAKTA

フィルムカメラの時代には、ファインダー交換可能な35ミリシステムカメラがありました。日本メーカーの有名なところとしては、ニコンF、F2、F3、F4、F5、キヤノンF1、ペンタックスLX、ミノルタX-1などがあります。いずれもファイダー交換できるのは各社のフラッグシップ機の証でした。
ドイツカメラでは、Wirgin Edixa、Ihagee Exaktaなどありましたが、Ihagee Exaktaの廉価版であるEXAもファイダー交換が可能でした。  

 

以前にウエストレベルファインダーのEXAを紹介しましたが、Exakta用のアイレベルファイダーがEXAでも使うことができます。ファイダーだけでなく、フィルム・スプールや中間リングなどのアクセサリーがExaktaとEXAは共通で使用可能なんです。

アイレベルファインダーの姿もなかなか格好良いように思います。

廉価版機でもファインダー交換というフラッグシップ機並みのお洒落ができるのが、このEXAの良いところですね。

 

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エキザクタの愉しみ (4)レンズ その2 「互換性」

2008-07-13 11:17:50 | EXAKTA
(4)レンズ その2 「互換性」
前回に引き続き、レンズの話です。
中古店でよく見かけるレンズは、EXAKTA(以下EXと略)用とTOPCON RE(以下REと略)用ですが、
それぞれの互換性が気になるところです。

もう一度、比較してみましょう。
REはマウント面に自動絞り用のピンが出ています。マウント面積が大きいのが特徴です。
     
一方で、一部のEXレンズは左手側のシャッターボタン位置に自動絞りレバーがついています。
これらの違いが互換性の妨げとなっています。

REレンズをEXA等に装着すると、EXAのレンズ着脱レバー(写真の赤丸部分)とマウント面が干渉し、
最後まで回せません。
   

また一部の自動絞りレバーのついたEXレンズは、TOPCONボディーのペンタプリズム部と自動絞り
レバーが干渉し、最後まで装着できないものがあります。
私が所有しているレンズでは、Zeissのものが干渉します。Iscoは干渉しませんでした。

また、EXレンズは数多くのメーカーから出ているので、なかにはレンズ後端とミラーが干渉する
ものもあります。私の所有しいているレンズではKilfitt-Makro-Kilar D 1:2.8/4cmが無限遠では
ミラーに干渉します。今まで何台かの個体で試しましたが、いずれもダメです。TOPCONもダメでした。
個体差がかなりあるようですがEXAKTA-4/3アダプターを使えば干渉は防げます。
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エキザクタの愉しみ (3)レンズ その1「多様なレンズ」

2008-06-22 18:41:10 | EXAKTA
(3)レンズ その1「多様なレンズ」
次はレンズです。
エキザクタの魅力は、なんと言っても数多くのレンズがあることです。
(しかも、中古の市場ではM42用に比べ安いのが嬉しいです)
ボディーを作っていた東独のIhagee社はレンズ生産をしていなかったため、
世界中のレンズメーカーから供給を受けていました。

欧州製の有名どころとしては
 Carl ZeissMeyer-Optik、Pentacon、
 Schneider、Enna、Schacht、Isco
 Steinheil、Kilfit、E.Ludwig
 Angenieux、Astro-Belrin、Rodenstock

日本では
 Topcon、Mamiya、Olympus、Komura

そして特筆すべきは、タムロンがTopcon RE用のアダプトールマウント
出していたことです。
 マウントのところに「for TOPCON」と書いてあります。
   
 
 TOPCON REー2に付けたSP 90mm F/2.5
   

さらに、天体望遠鏡にも使われるTマウントでもEXAKTA用があります。
   

TマウントのSoligor 105mmを付けたEXAです。
   
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エキザクタの愉しみ (2)自動絞りの機構

2008-06-15 17:46:31 | EXAKTA
(2)自動絞りの機構
エキザクタの愉しみ 2回目は「自動絞りの機構」です。
EXAKTAマウントレンズは、1950年代後半になって自動絞りが装着されました。
その機構はひじょうにユニークです。EXAKTAが左のボディー中程にシャッターが
あるのを利用した、賢い方法です。
   (矢印のところがシャッター)

そのなかでもいくつかのパターンがあるようです。
我が家のレンズの中だけでも3種ありました。
以下の名称は、私が勝手につけた名前ですので、世の中では通用しません。

①単純型
  
 普段は解放になっていて、レバーを押すと絞り込まれます。
 レバーを戻すと解放に戻ります。

②Zeiss型
  
 レバー上にシャッターボタンがあります。
 ①と同様にシャッターを押すと絞り込まれ、戻すと解放になります。
 またボタンを180度廻すと、最初から絞り込まれた状態になります。
 シャッターを赤矢印の向きに押し込むと、絞り込まれて、更にボディ側のシャッターボタンを押し込み、シャッターが切れます。
  

③ISCO型
 
 基本機能は②のZeiss型と同じ。シャッターボタンの形状が異なります。
 こちらの方が、ごつい感じです。
 いずれもカメラ側は全く改造が必要ないため、最初期のカメラでも自動絞りを
使うことができます。
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エキザクタの愉しみ (1)マウント

2008-06-15 00:45:07 | EXAKTA
エキザクタ(EXAKTA)は、世界初の本格的なシステムカメラです。
35mm判としては1936年に最初のKine Exaktaが登場しましたが、
すでにこのKine Exaktaには、下記のような現代でも通用する機能が
搭載されていました。
 ・フラッシュ用の同期接点
 ・迅速なレンズ交換を可能にするバヨネットマウント
 ・レバー巻き上げ
 ・12秒のスローシャッターから1/1000秒の高速までの速度

奥が深いエキザクタ道を、何回かに分けて紹介したい思います。

(1)マウント
第1回目は、マウントです。
1936年の最初のキネエキザクタ以来の不変のマウントです。
  
 フランジバック44.70mm
 特徴は三爪のバヨネットマウント。
 口径は38mmで、今から見るとかなり小さく感じます。
 実際に、代表的なバヨネットマウントであるKマウントと比べると、
ずいぶん小口径なのが分かります。
 
 当時はこれでも十分だったのでしょうが、この口径の小ささが徒となり、
TOPCONでは大口径レンズの開発に苦労したようです。

 基本形状は共通なのですが、いくつかバリエーションがあるようです。
 下記名称は、私が勝手につけた名前ですので、世の中では通用しませんので、お気をつけください。
①標準型
②外爪付
③TOPCON REマウント
④MAMIYA NPマウント
(④は所有していないので、ここでは割愛します)

①標準型
   
  
②外爪付
   
 (写真は、EXA IIbのマウントを移植した改造機です)
 大口径レンズの中には外爪を使うレンズもあったようです。

③TOPCON REマウント
   
 基本形は同じですが、自動絞り用のピンがついています。 
 ボディ側の向かって左のピンが開放にするピン。
 レンズのマウント底部に上側のピンがボディに絞りを伝えるピン。右側のピンが開放ピンです。
 この2つのピンでTTL解放測光計に連動させます。
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