藤本写真工業と言えばLUCKY引き伸ばし機で有名でした。私も学生時代に買った引き伸ばし機がLuckyでした。自宅の部屋の窓に暗幕張って安全光の下で引き伸ばした印画紙の現像をしていました。定着液のあの酸っぱいにおいを思い出します。
LUCKY銘のレンズは比較的よく見かけますが、Fujimoto銘のレンズは初めてです。
Webで調べてみたら、ケンコー・トキナーのオンラインショップの中に、このレンズと似ている引き伸ばしレンズの写真が載っていました。さらに調べるとヨドバシの通販サイトにも「ラツキ-引き延ばしレンズ50mm/F2.8(6E)」として出ていました。どちらのサイトも現在は取扱い中止ですが、ひょっとして最近まで売られていたものなのでしょうか。
以下はヨドバシのサイトからの情報です。
焦点距離 : 50.45mm
最大口径比: 1:2.8
レンズ構成: 4群6枚
マウント : M39 P=1/26""
フィルターネジ径: M37.5 P=0.5
大きさ :φ45.0×38.0
重量 : 109g
M42ヘリコイドリングを介してマイクロフォーサーズ機で撮影してみました。35ミリフィルム換算で100mmの画角となります。
まずは遠距離で。思った以上にコントラストが高く、切れ味鋭い描写です。
次に中程度の距離で。ピント合ったところの解像性は素晴らしいです。背景のボケも比較的素直な感じです。
近距離で。絞り開放でも解像性は素晴らしいです。
きれいな玉ボケも得られます。
いずれもLumix G2+Fujimoto 50mm F2.8
今までいくつかの引き伸ばしレンズで撮影してきましたが、このレンズはトップクラスの描写力に思えます。特に近距離撮影で真価を発揮するレンズのようです。
そして競技場の向こうのビルとビルの間に東京タワーが顔をのぞかせています。
Pentax Q7+02 STANDARD ZOOM 5-15mm F2.8-4.5 撮影地:都庁展望フロアから
Pentax Q7+02 STANDARD ZOOM 5-15mm F2.8-4.5 撮影地:葛飾区
入手した時にはケースに入っていました。鏡胴などはほとんど傷もない状態で、ケース内には昔の松坂屋のタグが付いており、そこには\3,900と書かれていました。字体からみるとかなり古そうな感じがします。
今回は分解していないので、レンズ構成は不明です。
写りのほうは、中心部はシャープでボケもきれいなようです。
このような背景に光が入るシーンでは、少し二線ボケ的な描写をすることもあります。
いずれも SONY α7+E-HEXANON 50mm F3.5
なかなか良いレンズのような気がします。
先日紹介したYashica-8Sに付属していたレンズCINE YASHIKOR 13mm F1.9です。
レンズ構成 不明
最短撮影距離 30cm
フィルター径 24mm
このレンズをじっくり眺めてみると、何か以前にも見たことがあるような気がしてきました。所有しているDマウントレンズを持ち出して1本ずつ見てみると、そうです、Zunow Cine 13mm F1.9にそっくりではありませんか。違いは、
①YASHIKORはレンズ先端に黒色のリングが付いている
②距離表示が、YASHIKORはメーターで、Zunowはフィート
くらいです。全長もフィルター径も距離環や絞り環のデザインも同じです。
ウェブに載っていた1958年のヤシカの8ミリカメラのカタログを見ると、付属している13mm F1.9の標準レンズはズノーのブランドになっていました。
標準レンズに2つのブランドが存在していた理由は定かではありませんが、YASHIKORもYashica-8シリーズの付属標準レンズとして売られていたのでしょう。YASHIKORもZunowも富岡光学製とも言われているようです。詳しい方がいらっしゃればご教授よろしくお願いします。
レンズ表面にカビと汚れがあったので清掃しましたが、若干のレンズ内の汚れやレンズ表面の細かい傷は残っています。そのせいかもしれませんが、絞り開放ではフレアが比較的多く出ます。とはいえ、絞ればフレアは消えてしまいます。
絞り開放の近距離撮影では、後ろボケがけっこう回ります。
このあたりはZunow Cine 13mm F1.9とよく似ています。
いずれもPENTAX Q7+CINE YASHIKOR 13mm F1.9(Dマウント)
Dマウントの8ミリシネレンズはいずれも個性が強く、とても面白いですね。
シャッターが故障しているジャンクのHOLGA 120GCFNを入手しました。このホルガについているチープなつくりのレンズをデジタルで使ってみようと思い、レンズを摘出しました。裏ブタを開けてフィルム室側のネジを外し、表側からレンズを捻ると外れました。あまりにも簡単にレンズが摘出できました。
さらに、レンズ後ろに付いていた円形絞りもドライバーを差し込んではがしました。レンズにはOPTICAL LENS 60mm F8と書いてありますが、絞りを外したことで60mm F6.3程度になったようです。
このレンズの後端に昔のテレプラスから摘出したM42マウントをマスキングテープで固定しました。これでM42ヘリコイドを使ってピント合わせが可能になります。今回は、そこにM42/マイクロフォーサーズ薄型アダプターを組み合わせてLumix G2で使ってみました。35mmフィルム換算で120mmの画角になります。
遠景を撮影すると、やや若干滲みがあるものの中心部分は解像しています。周辺は少し流れるような味のある描写です。
近距離撮影では、中心部はしっかり解像しています。
ボケもなかなかきれいな感じです。
玉ボケも出ます。どうも近距離のほうが優秀なようです。
いずれもLumix G2+HOLGA OPTICAL LENS 60mm
意外にもしっかり写るトイレンズでした。次はフルサイズで撮影して、画面四隅の暴れ具合を楽しんでみたいとみたいと思います。
※カメラやレンズの分解や改造は自己責任でお願いします。
かなり前にフォーサーズ機で使った例を紹介しましたが、先日入手した4/3-NEXマウントアダプターとOM-4/3アダプターと2枚重ねにして、フルサイズで撮影してみました。
レンズ構成 6群7枚
最短撮影距離 45cm
重量 230g
フィルター径 49mm
元々が35mmフィルム一眼レフ用レンズですので、ようやく念願の本来の画角での撮影となりました。
慣れ親しんだ50mm標準レンズです。絞り開放でかつ最短撮影距離付近での撮影です。背景が連続的にボケていくのがとてもきれいです。
いずれもSONY α7+G.ZUIKO AUTO-S 50mm F1.4
もちろん絞ればカリッとした絵が得られます。さすがOMシリーズの顔となる看板レンズです。
マウントはDマウントで、PentaxQシリーズでアダプターを介して撮影することができます。側面にはゼンマイの巻き上げレバーがあり、巻き上げてシャッターボタンを押すと軽快な音を伴いシャッターが切れます。
側面には、数字が書かれているスラーダーがあり、レンズの焦点距離で動かすとファインダーがズームします。
反対側の下側には、天気による露出の目安が書かれています。
今回入手したYashica-8Sも、付属していたレンズが目当てでした。レンズはまたの機会に紹介したいと思います。
Pentax Q7+06 TELEPHOTO ZOOM 15-45mm F2.8 撮影日:2019.8.1 日本ハムvs楽天
レンズ構成 7群7枚
最短撮影距離 0.3m
重量 230g
フィルター径 55mm
このレンズは性能と使いやすさ、そして小型化を達成したレンズとのこと。ただ小型化のためでしょうか、絞り羽が5枚です。この当時のキヤノンFDレンズの絞り羽は5枚のものが比較的多いように思えます。
写りのほうはどうでしょうか。まずは近接撮影。28mmの絞り開放でもこのくらいのボケが出ます。
四隅も十分に解像しています。
SONY α7+Canon FD 28mm F2.8 S.C.
地味なレンズですが、写りは結構しっかりしています。できるやつです。