キャビンのスライドプロジェクターのレンズ CABIN 150mm F3.5です。このレンズはプロキャビン667という67判フィルムのスライドプロジェクターのレンズですが、入手した時は、すでにプロジェクターから外されたレンズ単体の状態でした。キャビンのレンズとしては、以前にCABIN 60mm F2.8を紹介しましたが、それよれはずいぶんと太く巨大なレンズです。
さて、マウントのついていないプロジェクターレンズに新たにマウントを付けたいのですが、自作によく使用しているM42リングに比べるとかなり径が太いため何ともできず、ずっと解決方法を探していました。先日、整理をしているときに出てきた古いコニカの望遠レンズのメタルフードが、レンズの筐体にピッタリ嵌ることに気づきました。
レンズが不用意に抜けないよう筐体にテープを巻いて、しっかり止めました。
このフードは55mmのネジ径ですので、ステップアップリング55-49、49mmのメス/メス変換リング、M42のリバースアダプターを使ってM42マウントを装着することができました。あとはいつものように、M42中間リングでフランジバックを調整し、ピント合わせ用のM42ヘリコイドリング、さらにM42/ソニーEマウントの薄型アダプターを使ってカメラに装着しました。
さて撮影に行きましょう。まずは公園に咲いていた赤い小さな実。ピント合ったところの解像性はかなり良くコントラストの高い画像が得られました。ボケもなんかよい感じです。
遠景はどうでしょうか。周辺光量は少し落ちるようですが、隅々まで見事に解像しています。
光が当たったところは少しフレアが出ますが、よい感じです。背後のボケ、ちょっとバブルボケが出てきました。
さてもう少し近づくと、バブルボケがたくさん。
さらに適度な距離では、くっきりしたバブルボケのパレードになります。
条件によっては、とても良い感じのボケが出ます。
いずれもSONY α7+CABIN 150mm F3.5
素晴らしきプロジェクターレンズです。たまにこんなレンズに遭遇しますので、迷レンズ探しはやめられませんね。