遠景は、かなり眠い感じになり、絞っても大きく改善はしません。しかし近景ではなかなか良い描写をします。これは2倍。
SONY NEX-3N+TELEMORE-ZOOM 2X-3X+Nikkor-H Auto 50mm F2
たまにはこんな迷レンズで遊んでみるのも良いですね。
今日のレンズは、リコーのRIKENON P 50mm F2、リコー製のKマウントレンズです。リコーの50mm F2としては、初代のXR RIKENON 50mm F2から数えて4代目にあたります。
レンズ構成 5群6枚
最短撮影距離 0.6m
フィルター径 52mm
重量 132g
4代目はついにパンケーキレンズとなりました。初代XR RIKENON 50mm F2(左)に比べると、薄型で小型軽量になりましたが、最短撮影距離は0.6mに伸びました。
さらに絞りにPポジションが追加されています。Pレンズの特徴として小さな突起(写真の赤丸部分)がマウント上にあります。
この突起が、ペンタックスのAF機のAFカプラー(写真の青丸部)に嵌って、レンズが外せなくなることもあるという情報があります。一方で大丈夫だったという事例報告も見かけます。どちらなのか試したい衝動にかられますが、万が一のことを考えてトライはしていません。もしこの記事を読んでトライされる方は自己責任でお願いしますね。
さて、写りはどうでしょうか。遠景ではなかなか優れた写りをします。逆光でもフレアも出ずにきれいに描写されています。
自分が所有している初代のレンズでは、絞り開放で少しにじみが出ていましたが、この4代目RIKENON P 50mm F2は、絞り開放からすっきりとした絵になります。色乗りも良い感じです。
最短撮影距離付近です。
被写体まで適度な距離の場合は、後ろボケが硬く、ちょっと二線ボケが見えてきます。個人的にはこういうボケは面白くて好きだなと思ってしまいます。優等生っぽくふるまっていたのが、ちょっと本性が出てきた、という感じでしょうか。
いずれもSONY α7+RIKENON P 50mm F2
コストパフォーマンスに優れたパンケーキレンズです。おひとついかがですか。
ローライの一眼レフRolleiflex SL35用の標準レンズ、Rollei-HFT Planar 50mm F1.8です。ローライQBMバヨネットマウントです。QBMマウントの中で最もポピュラーなレンズで、ローライを代表する標準レンズといえるでしょう。
レンズ構成 6群7枚
最短撮影距離 0.45m
フィルター径 49mm
重量 208g
レンズ名にPlanarと付いていることにピンときた方もいらっしゃると思いますが、元はローライフレックスSL35用として、ツァイスからローライに供給されていました。その時のレンズ名はCarl Zeiss Planar 50mm F1.8で、Zeiss Ikon社のドイツBraunschweig工場(元はVoigtländerの工場だったが1969年にZeiss Ikonの工場となった)で作られたものです。
その後1971年にZeiss Ikonがカメラ製造から撤退することにより、ローライのシンガポール工場に移管されてRolleiブランドのPlanarになりました。今回のレンズはこの時代のレンズです。
さらにその後の1974年からは、このレンズはVoigtländerブランドのCOLOR-ULTRON 50mm/f1.8としてVoigtländer VSLシリーズの一眼レフ用に供給されました。(1972年にフォクトレンダーはローライの傘下となった)
ドイツの名門光学メーカーのツァイス、ローライ、フォクトレンダーの3社の歴史が複雑に絡み合った時代のレンズでした。
レンズ構成は、50mmF1.8クラスとしては珍しく6群7枚です。アサヒカメラのニューフェース診断室に掲載されている収差曲線図「文献3)」からも、きれいに補正されていることがわかります。かなり写りが期待できそうです。
さて実写ではどうでしょうか。ピント会ったところの解像度は高く、後ろボケもなかなかきれいです。きれいな玉ボケも出ています。
絞り開放時の遠景では少し周辺光量落ちはありますが、解像性は素晴らしいです。
条件によっては少し二線ボケが出る場合もありますが、こういうシーンでは程よい感じになります。
こういうシーでもきれいなボケが出ます。
SONY α7+Rollei-HFT Planar 50mm F1.8
ミラーレス機のファインダー覗いていても、良いレンズだな、と感じます。極上の写りが味わえるレンズといえそうです。本当に撮影していて楽しい気分にさせてくれるレンズです。
<参考文献>
1)「ぼくらクラシックカメラ探検隊 フォクトレンダー」オフィスヘリア、1996年11月1日発行
2)「フォクトレンダーのすべて」『カメラレビュー クラシックカメラ専科 17』朝日ソノラマ、1991年4月1日発行、pp.5-98
3)「アサヒカメラ連載ニューフェース診断室 ローライフレックスSL35E」『カメラ診断室 第5集』朝日ソノラマ、1982年11月30日発行、pp.69-76
今日のレンズは、フジカ(現 富士フィルム)の標準レンズ X-FUJINON 50mm F1.9 FMです。
レンズ構成 5群5枚
最短撮影距離 0.6m
フィルター径 49mm
重量 145g
X-FUJINONといっても、現行のミラーレスカメラのXシリーズのレンズではありません。今から40年以上前に売られていた一眼レフFujica-AXシリーズの交換レンズのことです。
以前に、とある店で見つけた「Fujica-NEX」マウントアダプターを、珍しいと思い、レンズも持っていないのに買ってしまいました。
Fujicaの一眼レフは、1970年代はST605やST801のようなM42マウントの一眼レフを製造していましたが、その後Fijica AXシリーズ になりFujica-Xマウントと呼ばれるバヨネットマウントに変更になりました。
アダプターがあれば当然使ってみたくなります。都内の中古カメラ店パトロールをしていると、たまに遭遇することがありますが、チープな作りに対し値段が釣り合わないなと思うことも多く、なかなか入手できずにいました。そんな中、たまたまオークションサイトで見つけたものを、リーズナブルな価格で入手することができました。こうやって、また一つマウントが増えてしまいました。
ちなみにプチ情報、マイナーなマウントですのでレンズのリヤキャップは入手しにくいかと思います。そこで他マウントのリアキャップで代用できないか実際に調べてみたら、なんとソニーA(旧ミノルタAFマウント)が使えることがわかりました。
このレンズ、外観はプラスチックが多用されており、最短撮影距離も0.6mということもあり、チープさが目に付きます。ちょっと調べてみると、レンズ構成は、コストダウンを意識してか、通常のダブルガウスより1枚少なく、他ではあまり見ないユニークなレンズ構成のようです。このX-FUJINONには55mm F2.2というバブルボケで有名なレンズもあり、こちらもユニークなレンズ構成でしたので、個性的な写りを期待してしまいます。さて、このX-FUJINON 50mm F1.9 FMは如何でしょうか。遠景はいたって優秀。
さて近接は如何でしょうか。極端な破綻ものなくいたってオーソドックスな写りに見えます。
可もなく不可もなくというところでしょうか。残念ながら、際立った個性は見えませんでした。とはいえ、良いレンズですよ。
いずれも SONY NEX-3N+X-FUJINON 50mm F1.9 FM
今回は、APS-Cサイズでの撮影でしたので、次はフルサイズで撮影したいと思います。
マニュアルフォーカスのEマウントレンズ7artisans 25mm F1.8で、花壇の花を撮影しました。
もう少し近づいてみましょう。なだらかにボケていきます。
なかなかきれいなボケです。
さらに最短撮影距離の0.18m近くまで寄ってみましょう。ゆるやかにボケていきます。柔らかいボケです。
いずれもNEX-3N+7artisans 25mm F1.8
お手頃なマニュアルフォーカスレンズですが、こんなにもボケ味の良いレンズなんですね。改めて見直してしまいました。
久しぶりにNEEWER 35mm F1.7を持ち出して、イルミネーションを撮影してみました。
何か、廻っているような・・・気のせいではなさそうです。やっぱり廻っています。
SONY NEX-3N+NEEWER 35mm F1.7
コムラーのUNI AUTOシステムの広角レンズ、W-KOMURA 24mm F3.5です。W-KOMURAといえば28mm F3.5が定番で、28mm比較的よく見かけるのですが、24mmはけっこう珍しいかと思います。
最短撮影距離は0.26mですので、そこそこ寄ることができます。
このレンズには、ニコンFマウントが付いていました。
絞り開放でも中心はしっかり解像していて、周辺も甘くなることはなく、そこそこ解像しているようです。
周辺光量落ちは大きく、メリハリのある絵が得られます。
そして近接撮影時は、背景が個性的です。よく見ると小さなバブルボケが出ています。
さらに最短撮影距離に近づくと、なかなか癖のあるボケになります。
いずれも SONY α7+W-KOMURA 24mmF3.5
使っていて楽しいレンズですね。
JR中央線三鷹駅の約400m西側にある「三鷹跨線人道橋」。
昭和初期に建設されてから90年以上、JR中央線を通る列車と三鷹車両センター(旧三鷹電車区)に出入りする電車をずっと見てきました。三鷹に住んでいた文豪太宰治もお気に入りの場所だったそうで、よく訪れていたとのことです。
この跨線橋からは、車両基地越しに夕陽がきれいに見えます。晴れていれば、奥多摩、富士山、丹沢の山々も見えます。
いずれも、SHV45 3.4mm
こんな名所ですが、残念ながら解体・撤去の方針が出されたとのことです。近いうちに、この景色も見納めになるようです。
以前に「バブルボケする謎の裸レンズ」として紹介したM42マウントのレンズを持ち出して、イルミネーションが始まった街角で撮影です。
青色のイルミネーションもきれいです。
ケバブ屋の前では
見事にバブルボケが出ています。
いずれもNEX-3N+謎の裸レンズ
ソリゴールの広角レンズSOLIGOR 28mm F2.8です。なかなかクラシカルな外観です。
個人的な思い出になりますが、ソリゴールと聞くと、初めて一眼レフと一緒に購入した望遠レンズ、AUTO SOLIGOR 135mm F2.8を思い出します。あちこち撮影に連れていきました。決してすごいレンズではありませんでしたが、よく働いてくれました。
さて、今日のレンズ、SOLIGOR 28mm F2.8ですが、Tマウント交換式になっています。
最短撮影距離 0.45m
フィルター径 58mm
重量 約260g
絞りはプリセット絞りです。レンズのシリアル番号を見るとH6で始まる番号が付いていますが、ネットで調べてみると、このH6で始まるのはKomine製とのことです。OEM中心で各メーカー向けに製造していたレンズ会社のようです。
写りはというと、絞り開放では周辺が解像していません。中心もちょっと切れが悪い感じ。
近接撮影では、後ろボケが流れているようにも見えます。なんかモヤモヤした感じです。外観と同様に古風な味といえばよいでしょうか。たまには、こんな古風なレンズも良いもんですね。
いずれもNEX-3N+SOLIGOR 28mm F2.8
お手頃Eマウントのマニュアルフォーカス準標準レンズ7artisans 25mm F1.8です。
以前に入手したEマウントレンズのマニュアルフォーカスレンズが、思いのほか好印象だったので、ついまた同じようなレンズで少しだけ画角が広い7artisans 25mm F1.8を入手してしまいました。今回入手した7artisans 25mm F1.8はピントリングの幅が少し狭く、リング表面の凹凸も少なく、ちょっと動かしづらいように感じました。
レンズ構成 5群7枚
最短撮影距離 0.18m
フィルター径 46mm
重量 150g
今回は元箱に入った状態で入手しました。箱の側面には堂々とレンズ構成図が書かれています。ガウスタイプというのでしょうか。
フルサイズで撮るとイメージサークルは小さく、四隅が欠けます。やはりAPS-C専用です。
さて写りはどうでしょうか。少し絞った中での遠景は申し分ありません。
絞り開放の近接撮影では、少し個性を発揮します。
特にこのレンズは最短撮影距離が0.18mとかなり寄れるので、面白い絵が撮れます。
いずれも SONY α7+7artisans 25mm F1.8(APS-Cサイズにクロップ)