迷レンズ探訪

あまり陽の目を見ないレンズやカメラを取り上げていきます。

ゼブラ柄の小粋な広角 A.Schacht Ulm Travenar 35mm F3.5R

2018-02-13 23:07:00 | Lens made in GERMANY

プリセット絞りのM42マウントの広角レンズです。


 レンズ構成  4群6枚?
 最短撮影距離 0.3m
 フィルター径 49mm

シャハト(A.Schacht)社は、第2次大戦後に西独で設立された中規模レンズメーカーとのこと。A.Schachtは創業者の苗字。Ulmというのは地名で、シュトゥットガルトとミュンヘンのちょうど中間ぐらいに位置する街です。
シャハトのレンズは、エキザクタやエディクサなどに供給されていたようです。Lマウントも若干ながら出していたようで、以前にこのブログでもLマウントのTravenar 135mmF3.5を紹介しました。
このレンズは、M42マウントのゼブラ柄の小柄なレンズでなかなか格好良いです。私の所有する個体はヘリコイドが故障していてピント合わせがままならない状態でした。先日来いろいろな場面で活躍しているM42ヘリコイドリングと薄型マウントアダプターを使えば、ピント合わせが可能なことに気づき、10年ぶりくらいに撮影してみました。


遠景は破綻も少なく、しっかり写ります。


適度な条件が揃うと、このように後ろボケがバブルボケ気味になります。けっこう面白そうです。


  
   SONY α7+Travenar 35mm F3.5R

なかなか良いレンズです。この時代(1960年代)の独レンズは粒ぞろいです。それぞれが個性があって使っていて楽しいレンズばかりです。

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これもバブルボケレンズでした Steinheil Cassarit 1:2.8 f=45mm

2018-02-10 23:30:13 | Lens made in GERMANY

以前にも紹介したPaxetteII用の交換レンズSteinheil Cassarit 1:2.8 f=45mm。


このレンズもバブルボケが生じます。まずは1枚。


 ラーメン屋の提灯の向こうにバブルボケ。
 

このレンズもトリプレットのようです。
小さなバブルボケが見えます。

  いずれもα7+Steinheil Cassarit 1:2.8 f=45mm

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絞りのついたフォクトレンダーCOLOR-SKOPAR 1:2.8/50

2018-02-03 23:43:32 | Lens made in GERMANY

以前の紹介時に、「なぜだか絞りが付いている」などと言ってしまいましたが、しっかり調べたら、このレンズはビテッサT用のレンズだったようです。
ビテッサT用はマウント形状はデッケルと同じような形をしていますが、絞り環がついているのでデッケルマウントアダプターには装着できません。


テープで貼りつけていたKマウントが剝がれてしまったので、ジャンクレンズから取り出したM42マウントを装着しました。鍔のあるマウントなので絞りレバーが動かしにくいのですが、とりあえず使えます。


M42マウントですので、先日紹介したM42ヘリコイド+M42/ソニーE薄型アダプター使って、レンズ自身の最短撮影距離1mより近くに寄ることができます。
素直なボケですね。


遠景はすっきり、色のりもよさそうです。

  いずれもα7+COLOR-SKOPAR 1:2.8/50

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シャープな小粒レンズ Schneider-Kreuznach Balda-Curtagon35mmF2.8

2018-01-29 22:58:56 | Lens made in GERMANY

デッケルマウントの広角レンズSchneider-Kreuznach Balda-Curtagon35mmF2.8です。レンズ名にBaldaという文字が入っていますが、これは西独バルダ社のレンズ交換式レンジファインダー機Baldamaticシリーズ向けにシュナイダー社が供給していた交換レンズを意味しています。
デッケルマウントは、フォクトレンダー、コダックなどいくつかの会社のカメラで採用されていたマウントです。各社用とも基本形状は共通なのですが、会社毎の識別切り欠けが施されており、会社が異なると装着できない仕様になっています。さらに同じ会社のレンズでも距離計連動するものとしないものなどもあり、なかなか奥の深い世界です。


Schneider-Kreuznach Balda-Curtagon35mmF2.8はBardamaticIIIというレンジファインダー機用のレンズで、距離計に連動するタイプです。デッケルマウントレンズをマウントアダプターを介してミラーレス機で使うに際しては、会社毎の識別機構の影響はなく、どこのレンズでも関係なく使えます。


レンズ構成 ?
最短撮影距離 0.9m
フィルター径 40.5mm

35mmでF2.8の明るさのレンズとしては、かなり小型のレンズです。Curtagon35mmF2.8はM42やエキザクタマウントも存在するようですが、写真で見る限りもっと大きめのレンズです。
それにしても、デッケルマウントレンズはどれも金属の造りが素晴らしいですね。
さて、写りの方は、かなりシャープです。




これだけ小型ですと、周辺解像力や周辺光量などが懸念されますが、レンジファインダー用のライカマウントレンズに比べると、ずいぶん良好です。一眼レフにも使えるようにフランジバックが長くできるレトロフォーカスタイプと思われますので、周辺光量落ちは少ないのでしょう。


  いずれもSONY α7+Schneider-Kreuznach Balda-Curtagon35mmF2.8
 

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とっても楽しいレンズ Schneider Retina-Xenon 50mm F1.9

2018-01-23 22:58:52 | Lens made in GERMANY

久しぶりにSchneider-Kreuznach Retina-Xenon f:1.9/50mmを持ち出して撮影してみました。
以前にも紹介したように、デッケルマウントのレチナレフレックス用の明るい標準レンズです。
ビハインドシャッター口径の制限により、後玉が大きくできないデッケルマウントレンズとしては、最も明るいレンズの一つです。
今回はフルサイズで撮影してみました。さすがに開放F値では周辺の解像は落ちますが、ちょっと絞れはとてもシャープです。


以前の印象よりもさらにシャープ感が増したような気がしています。天気とカメラ及び設定のせいでしょうか。
後ろボケもけっこうきれいな感じがしています。


ただし条件によっては、後ろボケがとても面白い描写をします。独特のバブルボケというべきか、それとも二線ボケというべきか。とっても楽しいレンズです。

   いずれもSONY α7+Schneider-Kreuznach Retina-Xenon f:1.9/50mm

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もう一つのバブルボケレンズ Meyer-Optik Trioplan 50mmF2.9(Altixマウント)

2018-01-17 23:02:14 | Lens made in GERMANY

ずいぶん前に紹介したAltix-nの標準レンズMeyer-Optik Trioplan 50mmF2.9です。
名前からお分かりのように三枚玉です。Domiplan 50mmF2.8と同じようにバブルボケが期待できそうです。


 レンズ構成 3群3枚
 最短撮影距離 0.6m
 フィルター径 36mm?

Altixマウントは独特のスピゴットマウントです。このマウントアダプターは市販されていないようですので、アダプター自作するか、マウント改造しかありません。今まで何度かトライしてきましたが、なかなか良い策が見つからずに、ずっと放置されてきました。
先日、物置を整理しているときに出てきたニコン用Tマウントリングを当ててみたら、なんとぴったりTrioplanのマウント部分が嵌りました。さっそくM42用のTマウントリングを入手して、先日の50mm引き伸ばしレンズの際に使ったM42ヘリコイド+M42/ソニーE薄型アダプターに装着すると、念願の無限遠が出ました。入手してから約10年、ようやくデジタルで撮影ができるようになりました。
嵌っているだけですので、強い力で回せば外れます。取り扱いには注意が必要ですが、接着剤は使っていないのでいつでも原状復帰できます。


さて写りの方は、期待通りのバブルボケです。100mmF2.8のTrioplanに比べればバブルの径は小さいのですが、適度な被写体を探せば、きれいなバブルが楽しめます。






絞って遠景を撮れば、普通のレンズに変身です。

 いずれもSONY α7+Meyer-Optik Trioplan 50mmF2.9(Altixマウント)

小型軽量なレンズで使い勝手も良いので、これからもっと使い込んでいきたいと思います。

※改造は自己責任でお願いします。

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バブルボケが輝く夜の街 Meyer-Optik Domiplan 50mmF2.8(Exakta)

2017-12-30 23:50:41 | Lens made in GERMANY

バブルボケのライトアップが輝く夜の街でパチリ。

  SONY α7+Meyer-Optik Domiplan 50mmF2.8(Exakta)

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もう一つのバブルスター Meyer-Optik Domiplan 50mmF2.8(Exakta)

2017-05-21 20:44:56 | Lens made in GERMANY

先日、バブルぼけで有名なTrioplan 100mm F2.8の話題を取り上げましたが、もう1つのバブルぼけが出るレンズを紹介しましょう。レンズの名前は同じMeyer-OptikのDomiplan 50mmF2.8(Exakta)。数年前にも紹介したレンズですが、そのときはバブルぼけの話はしていませんでしたが、このレンズも立派なシャボン玉が発生します。

  Lumix-G2+Meyer-Optik Domiplan 50mmF2.8(Exakta)

ただし、このレンズは最短撮影距離が75cmなので、ボケが発生する条件で撮りにくいのが玉に瑕です。M42マウント仕様のレンズもありますし、Trioplan 100mm F2.8よりは入手しやすいと思いますので、興味のある方はぜひ一度お試されるとよいかと思います。

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バブルスター  Meyer-Optik Goerlitz Trioplan 1:2.8/100(M42)

2017-04-24 23:16:42 | Lens made in GERMANY

春の光が見事なバブルになりました

  Lumix-G2+Meyer-Optik Goerlitz Trioplan 1:2.8/100(M42)

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シャボン玉ボケがいっぱい

2017-04-23 01:02:21 | Lens made in GERMANY

春になるとMeyer-Optik Goerlitz Trioplan 1:2.8/100が活躍します。

 Lumix-G2+Meyer-Optik Goerlitz Trioplan 1:2.8/100(M42)

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バブルレンズブーム? Meyer-Optik Trioplan 1:2.8/100

2017-03-23 23:09:23 | Lens made in GERMANY

世の中、ちゃんと写る優秀なレンズが当たり前になり、一目でわかる癖の強いレンズがもてはやされるようになりました。そんな中、先日ある中古カメラ店で、癖玉として有名な旧東独Meyer-OptikのTrioplan 1:2.8/100を見かけました。びっくりしのは、そこについていた値札。なんと約9万円!!!の値がついているではありませんか。私が入手したのは10年前ですが、こんな安っぽい汚いレンズはだれも関心持っていませんでした。もちろんとても入手しやすい価格でしたけど。
「陽の目を見ないレンズを紹介していこう」と思っていますので、市場価格が高騰してしまって入手しづらくなるのは残念ですね。


シルバーはM42マウント(プリセット絞り)
ブラックはエキザクタマウント(セミオート絞り)


大きさだけでなく、絞りの形状も違います。M42は「円形絞り」、エキザクタは「六角絞り」。


このブログでも何度か取りあげていますが、絞り開放時のアウトフォーカス部分の被写体の輪郭がシャボン玉のような独特のボケが出るレンズです。巷ではバブルレンズと呼ばれているそうです。

  Konicaminolta α Sweet Digital+Trioplan 1:2.8/100(M42)

レンズ名から分かるように、レンズ構成は三枚玉のトリプレットです。非球面レンズなどは使われていませんので、F2.8というような絞り値では、収差が大きく影響するのでしょうね。

過去に当ブログで紹介した主なページです。
Trioplan 1:2.8/100(M42)の紹介
Trioplan 1:2.8/100(エキザクタ)の紹介
作例1 
作例2
作例3
作例4

同じ三枚玉でも、開放F値が少し暗いレンズですと、このようなシャボン玉ボケは出にくくなります。
MInolta Rokkor TC 1:4 f=100mmの例

三枚玉でも、いろいろな表情があって面白いです。他の三枚玉でも遊んでみたくなりました。

今後も隠れた迷レンズを紹介していきたいと思います。

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久しぶりにパクセッテ用広角レンズを使ってみた STAEBLE-LINEOGON 1:3.5/35mm

2017-03-20 18:36:01 | Lens made in GERMANY

久しぶりに、BRAUN PAXETTE用の広角レンズSTAEBLE-LINEOGON 1:3.5/35mmを持ち出して、使ってみました。

公園の早咲きの桜が満開となっていました。35ミリフルサイズで撮影すると、周辺光量落ちが結構ありますね。でもシャープですよ。


絞り開放で最短撮影距離(約1m)では、こんな感じでボケます。

   α7+STAEBLE-LINEOGON 1:3.5/35mm

あまり使っていないレンズが、まだ防湿庫の奥で眠っています。
時々連れ出して使ってみたいと思います。

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シャボン玉がいっぱい ~Trioplan 1:2.8/100

2016-09-04 17:52:14 | Lens made in GERMANY

久しぶりにMeyer-Optik GoerlitzのTrioplan 1:2.8/100(M42)を持って自宅の周辺で撮影しました。
逆光では思い切りシャボン玉を生み出してくれました。

   Lumix-G2+Meyer-Optik Goerlitz Trioplan 1:2.8/100(M42)

このレンズを手に入れたのは、今から約10年前。その頃は誰からも見向きもされない「駄レンズ」としてジャンクの中に埋もれていましたが、最近はブームになっているようで、ずいぶんと高値で取引されているとのことです。

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レアな135mmジャンクレンズ3本@松屋銀座の中古カメラ市2016

2016-02-24 22:24:57 | Lens made in GERMANY

この週末に開催された松屋銀座の中古カメラ市で、見慣れない銀色のジャンクレンズを3本入手しました。いずれも135mmでした。


左から
(1)FOCA TELEOPLAR 1:4.5 F=13.5cm
(2)Schneider Tele-Xenar f:4/135mm
(3)Enna Tele-Lithagon 135mm F:3.5

素性を調べてみると、
(1)TELEOPLAR はフランスのRF機FOCAユニバーサルシリーズの望遠レンズ。※1
  
距離計連動するバヨネットマウントのレンズです。FOCAの初期型はスクリューマウントだったようです。

(2)Tele-Xenarは付属していたフロントキャップの文字よりドイツのDiax用と分りました。
  
DiaxはレンズシャッターのRF機で、マウントはキャノンFDのようなブリーチマウントの形状をしています。

(3)Tele-Lithagonは巨大な個性的フードが付属していました。
    
ヒントがなく苦労しましたが、webで偶然見つけたページに同じレンズが出ていました。
米国製のレンズシャッターRF機であるArgus C44用の望遠レンズであることが分りました。

いずれも専用マウントのため、使うにはボディを見つけるか、アダプターを自作するか、マウントの改造かが必要になります。マウントアダプターは販売していないし、ボディはなかなか入手できないでしょうから、使うにはマウント改造が必須かもしれません。
3本とも1950年代から1960年代初めにかけてのオールドレンズです。3本ともジャンクですので、レンズ内に汚れがあり、まともではないでしょうが、どんな写りをするのでしょうか。
今後の楽しみにしたいと思います。

参考文献
※1朝日ソノラマ社 カメラレビュー クラシックカメラ専科 45巻内
 「フォカの全貌」 田渕勝彦著 1998年3月25日発行

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初夏の花をマクロキラーで撮影 ~Kilfitt-Makro-Kilar D 1:2.8/4cm

2015-06-20 17:14:29 | Lens made in GERMANY

久しぶりにKilfitt-Makro-Kilar D 1:2.8/4cmを持ち出して撮影しました。


やっぱりマクロキラー、良いですね。なだらかに気持ちよくボケていきます。

  いずれもLumix G2+Kilfitt-Makro-Kilar D 1:2.8/4cm

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