よわむしおばけ/仲倉眉子:作画/教育画劇/1996年(12画面)
なきむしで、こわがりの おばけの子。おかあさんから、「おばけというものは、人を こわがせる ものだよ。がんばって だれか こわがらせて おいで。」といわれ、夜道であったのは 真っ赤な火の玉。火の玉が ゆらゆら むかってくると 「きゃーっ! こわいよーっ!」と、おばけの子は、夢中で逃げ帰りました。おかあさんが みにくると それは 屋台のラーメン屋さん。
別の道にいってみると うなりをたてた おおきな 目玉のかいじゅう。おかあさんは、「あれは、トラックというものだよ。こんどは、だれも おどかさないので、かえってきたら おうちにいれませんよ。しっかり いっといで」と、おばけの子を おくりだしました。
川の土手まで くると まっくろな かいぶつ。(やなぎの木でしたが)おばけの子の背中を そおっと なでたのです。「きゃーっ! やだーっ! かんべんしてーっ!」と、夢中でにげだすと、川の中へ まっさかさま。
ところが、とおりがかりの人たちが気がついて、綱をおろし、おばけの子を ひきあげました。おばけをみた人たちは、みんなおおあわてで、ふるえながら 一目散。
おれいをいおうと おもった おばけの子は、にげだした人たちを見て、たくさんの人を おどかしてきたよと 報告すると、おかあさんは、大喜び。
大人のほうが にやりする オチ。