ゆきだるまのさがしもの/ゲルダ・マリー・シャイルド・作 ヨゼf・ウイルコン・絵 いずみちほこ・訳/セーラー出版/1988年
どこもかしこも まっしろの 雪の中。ゆきだるまが いろんな色の花っていうものがあるそうだけどと、花を探しにいきました。
ゆきだるまが、ウサギやカラスに、「花を さがしているんだけど・・」と、ききますが、かえってきたのは、「花には あえないよ」「花は めっからねえよ」
ゆきだるまは、どうしても 花にあいたいと 町へ。ちょっと やすんでいこうと よりかかった扉がふわりとひらき ゆきだるまは まっさかさま。
そこには、いいにおいがして、たくさんの色があふれていました。ゆきだるまは うっとりと 花に かこまれていました。そこは温室でした。ゆきだるまは、花のベッドに よこになると目を閉じました。するといつのまにか みどりの野原に立っていて、たくさんの花にかこまれましたが・・・。
ゆきだるまがたどりついた町の不思議な建物や雪につつまれた風景は静寂そのもの。
ゆきだるまは、温室のなかで、溶けてしまいますが、そこでおわらず、子どもたちによって 再生します。はじめの つまらなさそうな表情と、最後の しあわせそうな ゆきだるまが印象的です。