Mars&Jupiter

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三善晃のヴァイオリン・ソナタを聴きながら、横浜から和田町まで歩く

2008-09-13 10:36:40 | 古典~現代音楽日本編
昨日は横浜から和田町駅まで歩きました。
途中聴いたのは1933年生まれの三善晃の作品。
今回から器楽曲・室内楽曲のコーナーは日本編に入る。
三善晃は幼い時期からヴァイオリンと作曲を平井康三郎に師事し、
1951年には東京大学仏文科に入り1955年にフランスに渡り、
レイモン・ガロワ=モンブランなどに師事し、
1958年までの間、パリ音楽院(パリ国立高等音楽院)で学んだ。
帰国後は東京藝術大学の講師を務めるなどし、
1974年からは桐朋学園大学の学長を務めながら作曲活動を続けた。

ヴァイオリン・ソナタは1954年に作曲された。
フランス留学前に作曲にとりかかった初期の作品である。
第一楽章モデラートは、最初ピアノのソロがしばらく続き、
ヴァイオリンが入って始まるが、その詩的で幻想的な世界は
いかにもフランス的であり、個性的である。
第二楽章アンダンテは、ゆったりとしたテンポの中、
深遠であり、叙情的な世界が広がっていく。
第三楽章モデラータメンテ・ヴィーヴォは、
幻想的でありながら、軽快なテンポで展開されていく。

オマージュは1975年に作曲された作品で、
ヴァイオリンとフルート、ピアノにより演奏される。
ヴァイオリン・ソナタの時期とはうってかわって現代的だ。
フルートの音は尺八を模倣しているような音の出し方をする。
ここで創造される音楽の世界は、深遠な部分を見せながらも、
虚構の異次元的な世界であるように思え、
しかし1970年代が向かおうとしていた何かを
反映しようとしているのだなあという気もするのである。

なお、前回とりあげた器楽曲・室内楽曲の
その他の地域編に関するCD等の情報は、
以下のアドレスに載せてあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/chamber-music-cd-other.html
を参考にしていただければ幸いです。
コメント
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