Mars&Jupiter

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福士則夫の「樹霊~ソロ・パーカッションのための」、「海流~6人の打楽器奏者のための」を聴きながら

2008-09-18 10:35:59 | 古典~現代音楽日本編
昨日は飲み会があったため、ウォーキングは休みました。
今回とりあげるのは、1945年生まれの福士則夫の作品。
彼は東京芸術大学卒業後、1973年フランスに渡り、
パリ国立音楽院で学び、オリビア・メシアンに師事する。
日本では、和声を矢代秋雄、作曲を池内友次郎、諸井誠、
三善晃に師事し、1977年にはアンサンブル団体の
「ヴァン・ドリアン」を結成しており、
その後作曲した作品は、国内外問わず演奏されているようだ。

樹霊~ソロ・パーカッションのための」は、1995年に作曲された。
パーカッション奏者の菅原淳からの委嘱による作品で、
CDの演奏も菅原淳によるものである。
マリンバと5つのウッドブロックにより演奏される。
乾いたようなマリンバの木質の響きがいい。
リズムだけが存在する音楽ではあるが、
その作り出されるリズムは人の語りのようにも思えたりもする。

「海へ~6人の打楽器奏者のための」は1988年に作曲された。
パーカッション・グループ72のために作曲されたこの作品の、
第一部は木質・金属鍵盤打楽器を中心とした曲になっている。
木質の乾いた響きと、金属の冷たい響きが、組み合わさり、
めまぐるしく変化していく音楽はまるで生き物のようで、
後半は、ヴァーレーズの「電離」をも想起させる盛り上がりをみせる。
その後はガムランを思わせるような響きになり面白い。
第2部は皮膜打楽器を中心とした作品である。
太鼓などの響きが前面に出てくるとリズム以上に、
音楽はダイナミックな部分が際立ってくる。

なお、今回とりあげた器楽曲・室内楽曲日本編の
CD等の情報は、以下のアドレスに載せてあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/chamber-music-cd-japan.html
を参考にしていただければ幸いです。
次回からは協奏曲編に入る前に、
交響曲編で触れなかった作曲家の作品を少し取り上げます。
コメント
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