昨日は西谷駅から二俣川まで歩きました。
途中で聴いたのは1911年生まれのホヴァネスの作品。
マサチューセッツ州サマーヴィルで生まれた彼は、
幼い時期から作曲活動を始め、人々に注目され、
ニュー・イングランド音楽院でコンヴァースに師事した。
父がアルメニア系であったこともあり、
その後アルメニアの音楽や、インドや日本の音楽に興味を持ち、
異国的な響き、宗教的な神秘性を持った作品を残し、
67の交響曲を残した多作家で、個性的な作曲家である。
その中でも、山という言葉がタイトルに入ったのは、
8つあるので、神秘性を持つ山というテーマは
彼にとって重要なうちの一つなのだろう。
交響曲第50番「セント・ヘレンズ山」作品360は、
1983年に作曲された交響曲である。
セント・ヘレン山は、ワシントン州にある火山である。
1980年に大噴火を起こし、多くの犠牲者が出た。
この事実がきっかけとなって、
彼はこの交響曲を作曲したようだ。
人間が神を知ろうとすることの象徴が、
ピラミッドのような山であると、
作曲者自身がCDのライナー・ノートに書いている。
神秘とともに畏れる対象である火山は、
噴火によって時に人間にはどうにもできない力で、
襲いかかってくるからこそ、自然の力は侮れない。
第一楽章アンダンテは、作曲者自身の説明によれば、
前奏曲とフーガの形式で書かれ、5月18日の大噴火の前の
雄大な自然の様子を描写した音楽のようだ。
山道をとぼとぼと歩いているような低弦の音と、
一つの音を長く伸ばして演奏する弦楽器の序奏部に続き、
ホルンの吹奏がこの山の雄大な自然を描写していく。
その主題に続き、管楽器によって叙情的な旋律が展開されていく。
最後はセント・ヘレンズ山を称える壮大なフーガへと続いていく。
第二楽章アレグロは、「スピリット湖」という題名がついている。
これも大噴火の前の美しい湖の様子を描写した音楽である。
この湖は大噴火によって失われてしまったようである。
鐘などが神秘的な自然の美しい感じを伝えているし、
打楽器群は大噴火の予兆を暗示しているようでもある。
イングリッシュ・ホルンが奏する旋律はどこか寂しげであり、
これは他の木管楽器のソロに引き継がれていく。
フルートの二重奏により奏される旋律は、
東洋的(日本的)でもあり、美しく魅力的である。
第三楽章アダージョ-アレグロは、
「火山」という題名がついている。
5月18日の大噴火の朝の、山の神秘的な姿が描かれる。
賛美歌風の旋律が奏され、前楽章のフルートの旋律も再現される。
やがて噴火の前兆が打楽器によって表現されてまもなく、
荒々しい打楽器の連打と金管楽器によって、
大噴火により荒れ狂う自然の驚異が描写される。
このあたりの音楽は圧巻で、ホヴァネスらしく個性的だ。
噴火によって火山灰などが飛び散る様子が見事に描かれる。
この大噴火の音楽が終わると冒頭の賛美歌風の旋律が登場し、
フーガ的な手法により、主題が展開されていく。
やがてセント・ヘレンズ山をとりまく雄大な自然を
称えるような音楽となり、壮大なフィナーレを迎えて終わる。
ホヴァネスの交響曲もこうしてCDの解説文を
じっくり見ながら、聴くとなかなかいい。
途中で聴いたのは1911年生まれのホヴァネスの作品。
マサチューセッツ州サマーヴィルで生まれた彼は、
幼い時期から作曲活動を始め、人々に注目され、
ニュー・イングランド音楽院でコンヴァースに師事した。
父がアルメニア系であったこともあり、
その後アルメニアの音楽や、インドや日本の音楽に興味を持ち、
異国的な響き、宗教的な神秘性を持った作品を残し、
67の交響曲を残した多作家で、個性的な作曲家である。
その中でも、山という言葉がタイトルに入ったのは、
8つあるので、神秘性を持つ山というテーマは
彼にとって重要なうちの一つなのだろう。
交響曲第50番「セント・ヘレンズ山」作品360は、
1983年に作曲された交響曲である。
セント・ヘレン山は、ワシントン州にある火山である。
1980年に大噴火を起こし、多くの犠牲者が出た。
この事実がきっかけとなって、
彼はこの交響曲を作曲したようだ。
人間が神を知ろうとすることの象徴が、
ピラミッドのような山であると、
作曲者自身がCDのライナー・ノートに書いている。
神秘とともに畏れる対象である火山は、
噴火によって時に人間にはどうにもできない力で、
襲いかかってくるからこそ、自然の力は侮れない。
第一楽章アンダンテは、作曲者自身の説明によれば、
前奏曲とフーガの形式で書かれ、5月18日の大噴火の前の
雄大な自然の様子を描写した音楽のようだ。
山道をとぼとぼと歩いているような低弦の音と、
一つの音を長く伸ばして演奏する弦楽器の序奏部に続き、
ホルンの吹奏がこの山の雄大な自然を描写していく。
その主題に続き、管楽器によって叙情的な旋律が展開されていく。
最後はセント・ヘレンズ山を称える壮大なフーガへと続いていく。
第二楽章アレグロは、「スピリット湖」という題名がついている。
これも大噴火の前の美しい湖の様子を描写した音楽である。
この湖は大噴火によって失われてしまったようである。
鐘などが神秘的な自然の美しい感じを伝えているし、
打楽器群は大噴火の予兆を暗示しているようでもある。
イングリッシュ・ホルンが奏する旋律はどこか寂しげであり、
これは他の木管楽器のソロに引き継がれていく。
フルートの二重奏により奏される旋律は、
東洋的(日本的)でもあり、美しく魅力的である。
第三楽章アダージョ-アレグロは、
「火山」という題名がついている。
5月18日の大噴火の朝の、山の神秘的な姿が描かれる。
賛美歌風の旋律が奏され、前楽章のフルートの旋律も再現される。
やがて噴火の前兆が打楽器によって表現されてまもなく、
荒々しい打楽器の連打と金管楽器によって、
大噴火により荒れ狂う自然の驚異が描写される。
このあたりの音楽は圧巻で、ホヴァネスらしく個性的だ。
噴火によって火山灰などが飛び散る様子が見事に描かれる。
この大噴火の音楽が終わると冒頭の賛美歌風の旋律が登場し、
フーガ的な手法により、主題が展開されていく。
やがてセント・ヘレンズ山をとりまく雄大な自然を
称えるような音楽となり、壮大なフィナーレを迎えて終わる。
ホヴァネスの交響曲もこうしてCDの解説文を
じっくり見ながら、聴くとなかなかいい。